トトざジャイアントの愛のない暮らし

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Apr 14, 2004

分類するのはもうやめた　－麦太との場合－

(1)

テーマ：愛のカタチ、話しませんか？(600)

カテゴリ：麦太との場合

思えば。

麦太にフられてから、一ヶ月以上たつんだよね。

だけど、おいらはいまだに麦太んち行く。
会いたくなったら、ふらっと遊びに行く。
麦太んちで、勝手にコーヒー入れて、勝手にお菓子食べて、勝手にマンガ読んで、勝手に寝ころがって、時々は昼寝までしてたりする。

フられる前と何一つ変わらない。

麦太も別においらが来ることを拒絶したりはしない。
勝手にやってれば、って感じ。
おいらも、思いつけばぺらぺら話しかけるし、麦太の方もなんかあれば話をふってくる。

いや、熱く語ること多いかなあ。

おいらたち、大抵の話はなんでも話す。
好き勝手なこと言い合う。
多分、ほとんど、話せない話題ってないような気がする。

話題にしたくないことは、話さないよ、もちろん。
お互い、あの一件には、触れないし。

でも、どうしてそんななんだろう、おいらたち。
まあ、もう深くは考えんのよそう、ってことなんだけど。

おいらだって、麦太におもわず告白する目にあった時、麦太にもけじめをつけてもらわないと、と思ってたんだよ。

だから、
「彼女と正式に付き合いな」

これは、麦太のために言ったわけじゃない。
麦太にエールを送ったわけじゃ、もちろんない。

おいらを、はっきり振ってくれよ、って意味なの。
急かしたんだ。

そして、それ言ったとき、麦太は今までになく、強く、

って言ったんだよ。忘れたくても、忘れらんないよ。

で、彼女とはもういい雰囲気のところまでいってるって、麦太は言ったんだよ。
いつ付き合ってもおかしくないんだって、言ったんだよ。

それなのに、麦太のやつ、彼女にすぐに告白しなかった。
そして、今もまだしていない。

だから、麦太は今も独り身。
誰と会おうと自由。
自由なんだけど。

麦太は、いまだに時を待ってる。
彼女と自分のころあいが、満ちてくるのをまってる。

先を急いだのはおいらだけ。
でも、おいらにだって、「今すぐけじめつけろよ」って言う権利、あったんじゃないの？どうよ？

わかんね。

ただね。思うんだ。

表向きはなにも変わってないけどさ。
でも、おいらたち、確実においらたちの居心地のいい関係を、もう一回つくり直そうとしてる。

これだけは確か。

おいらだって、どうしたらいいかわからないよ。
先のことは分からない。

ただ言えるのは、なにが居心地がいいのかってこと。

おいらと麦太の関係を、なにかの型にはめて考えるのは、やめた。
きっと、時が教えてくれる。

そう思うことにした。

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