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2007年08月01日
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カテゴリ: 小説
58
 その岸には、多数のパトカーが赤色灯を回しながら止まっていた。何事かと見物人もたくさん集まっていた。
 「いったい何があったんだい?」
 「なんか死体があがって来たらしいよ。それもなんかすごい状態で。」
 「すごい状態って?」
 「どうも何かに食べられたような痕があるんだって。」
 「熊か何かかね。」
 見物人がそんな事を話していた。

 翌日、新聞の地方面に小さく記事が載った。



59
 僕の隣には彼女がいた。手をつなぎながら、薄暗い靄の中で待っていた。そんな時間も楽しく思えた。所々に携帯電話の灯りだろうか、いくつも、いくつもいろいろな色に輝いて見えた。まるで、蛍の光みたいだと彼女が言い、僕も綺麗だねと優しく答えた。そんな些細な会話にさえ胸躍らせた。
 一瞬、目の前が暗くなり、次に眩しいばかりのスポットライトといくつもの花火がうち上がった。大音量の音楽が流れると会場が地響きのように震えた。彼女が立ち上がり、彼女に誘われて僕も立ち上がった。彼女に勧められたDVDの踊りは全然上手に出来なかったけども、それすらも彼女は楽しんでくれた。
 こんな時間が永遠に続いてくれれば、そう願っていた。

 「楽しかったですね。」
 彼女はライブに大満足だったようだ。僕はそんな風に満足して笑顔でいる彼女に大満足だった。
 「本当に良かったですね。」
 人の洪水を縫いながら出口へと歩いている時も、僕らは二人きりの世界にいるようだった。僕は彼女しか見ていなかったし、彼女も僕しか見ていなかった。そんな甘い世界の中でも、彼女は笑いを忘れていなかった。
 「でも、大河内さん。踊り間違えていましたよね。」
 指さしながらうっすらと笑った。僕はただ笑ってごまかしていた。幸せとはこういう事を言うんだとわかった瞬間だった。
 そう思った瞬間、目の前に真っ赤な世界が拡がり始めた。この世界が始まる時、それは僕にとってはおぞましい時間の始まりだとわかっていた。この楽しい時間を壊されたくない、もしかしたら彼女を傷つけてしまうかも、殺してしまうかもしれない。僕は必死で真っ赤な世界に抵抗しようとした。

 必死な形相に彼女も驚いていた。
 「大丈夫ですか?大河内さん。すごい汗ですよ。」
 心配そうな彼女の顔はもう半分黒くなっていた。それでも僕はか細いながらも彼女に心配かけまいとした。
 「大丈夫です。すぐに治りますから・・・。」
 そう言った時には彼女の顔は完全に真っ黒い陰のようになっていた。そこで僕の意識は真っ赤な世界に墜ちていった。





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Last updated  2007年08月01日 23時49分34秒
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