福岡市個別指導学習塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」
2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
「ボール球を打つな」より、「いい球をどんどん打っていこう」多くの監督は、ミスを避けるためにこう言うでしょう。「ボール球を打つな」その意図はわかります。冷静な判断、選球眼、ミスの回避——勝利を目指すには必要な要素です。でも、私が出会った先生は、こう言いました。「いい球をどんどん打っていこう!」この一言には、「恐れずに自分の感性を信じていいんだよ」「もっと野球を愉しんでいいんだよ」というメッセージが込められていました。怒られないため、失敗しないためにバットを振るのではなく、自分の意思で、気持ちを込めて、積極的にバットを振る。それが、どんなに心を軽くし、プレーを自由にしてくれたことか。野球だけでなく、人生もきっと同じです。「〜してはいけない」と言われ続けて生きるよりも、「いいと思ったら、思いきってやってみなさい」と背中を押してくれる人の存在が、人を強くし、自由にします。「勝利に集中せよ」より、「今の一球に集中していこう」試合が近づくと、多くの指導者は言います。「勝たなきゃダメだ」「集中しろ」でも先生は、こんな風に話してくれました。「今の一球に集中していこう」この言葉を聞いたとき、私はハッとしました。たしかに、勝つために練習し、勝つために試合に出る。それが当たり前だと思っていました。でも、一流の選手は違います。勝ち負けの先にいる、「誰かのため」にプレーしている。ファンの笑顔のため、応援してくれる家族のため、支えてくれる仲間のため、そして、目の前の“今”に全力を尽くす——そんな姿が、私の心に深く刻まれました。この考え方は、人生にもそのまま当てはまります。結果ばかりを気にして生きていると、「今」を見失ってしまいます。でも、目の前の一つひとつに心を込めて向き合っていけば、結果は自然と後からついてくる。それを、野球が教えてくれました。野球はグラウンドの中だけでは完結しないこれはぜひ、知っていてほしいことです。野球は、ただボールを打ち、投げ、走るだけの競技ではありません。日々の生活、仲間との関わり方、食事のとり方、言葉づかい、感謝の気持ち——すべてが、グラウンドのプレーに表れるのです。乱雑な生活をしていれば、プレーもどこか雑になります。周囲への感謝を忘れていれば、守備の声かけ一つにも心がこもらなくなります。逆に、日常を丁寧に生きていれば、自然とプレーにも品格がにじみ出てくる。だからこそ、「野球の上達」とは、バッティング技術や球速だけではなく、「どう生きるか」そのものでもあるのだと思います。そして、出番は必ず来るさあ、〇〇。出番だ!最後に先生がこう言ったとき、私は心が震えました。その言葉は、「お前を信じているぞ」という愛情のこもった宣言でした。練習でミスばかりしていたあの日も、試合に出られずに悔しかった日も、声を出すことでチームに貢献しようとした日も——すべてが、今の自分をつくってくれている。そして、どんな人にも「出番」は来ます。人生において、舞台に立つ瞬間は、誰にでも必ず訪れます。そのとき、自信をもってバッターボックスに立てるように、日々の過ごし方を、大切にしていきたいと私は思います。野球は、ただ勝つためのゲームではありません。人生の縮図であり、人を育てる最高の学びの場です。「いい球を、どんどん打っていこう」「今の一球に、集中していこう」「さあ、出番だ!」この言葉が、野球に関わるすべての人にとって、そしてこれからの人生に挑むあなたにとって、静かに、でも確かに背中を押す一言になりますように。
2012.04.03
コメント(1)