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2005年08月13日
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克也さんや糸井先生は常にご自身で情報収集をされておりましたから、ご本人が踊れなくても、今、アメリカではこんな踊りが流行っていて音楽の主流はこれです、みたいな紹介もできたわけで、一般的にメディアはそれが使命ですから、きちんとした情報をきちんと伝えていくってことで、今まではそれで良かったし、リスナーもラジオ番組を追っかけてさえいれば流行の先端にいられたわけです。
ところが、踊り場、ディスコに関してはちょっとこの流れが違ってきました。
ディスコの場合はベースの黒人が生でその情報を持ちこんできちゃうから、黒人が集まるところが自然と流行の発信源になっていきます。
だから流行の先端を走るヤツ、特にディスコDJはこういった店にせっせと通うようになって行くわけです。それがアフロレイキであったり、エンバシーであったり、ムゲンであったりしたんですね。
ところがこういった場所に出入りするには、それなりのファッションやそれなりの遊び方も覚えなきゃならない。ということで、ここらの感覚が後々六本木の高飛車な態度になって現れてきたわけです。
業界の人間が情報を仕入れに通う店=特権意識=排他的地位の確立みたいな流れはいつの時代も同じです。
それと、もうひとつ突っ込んで言えば、DJが客を引っ張っていたってことですね。
DJの言ってることがすべてみたいなトコがあって、踊りにせよ曲にせよ相当な影響力を持っていました。その影響力はすべて黒人が持ち込んでくる、アメリカの最新ヒットとニューダンスでしたから、皆こぞって新しい流行を仕入れるためにこういったお店に出入りしたわけですね。


更に、別に俺達はSOULが好きでDJやってるわけじゃないし、流行として捉えてるだけ、みたいな感覚で、ダンスミュージックだけがSOULじゃないだろとか、ROCKなら負けないとか、POPSだったら詳しいとかいうのもあったわけです。
となってくると、彼らがSOUL DJに対抗するには新しいムーブメントを興す以外に、DJのイニシアチブを取り戻す方法はありません。

「ろくに踊りも踊れないDJにダンスミュージックがわかるわけない」

「SOULだけがダンスミュージックじゃないだろ」

この対立と言うか、この構図は日本だけではなく、世界(ちょっとオーバーですか)、ヨーロッパや白人文化圏でも顕在化されていき、その結果、後のスタジオ54に代表されるミキシング・エンジニア的なアピールや、POPなディスコサウンドと各国のオリジナリティを持つサウンド・クリエイトへと展開されていったわけです。

後年の日本のディスコ業界は、踊れるDJは殆どその姿を消してしまいましたが、音楽に合わせて踊る快感というのは人種や文化の差こそあれ、根本的には人間の本能だろうと思いますから、その形や音を選ぶのは個人の勝手だし、先導する人間が必ずしも踊れなきゃいけないのかというと、やはりそういった考えも少々僭越な気がいたします。
しかしながら、踊り場を遊び場として考えた場合、その踊りや音源のカラーに寄せられて集まる人がいるわけですから、幕の内弁当のように何でもかんでも詰め込んだのでは、食べさせられた人は皆消化不良を起こしてしまうか、最悪の場合は食中毒にかかったりしますから、やはり節操と言うものは必要な気が致します。
後々、またあらためてこのあたりのことはお話させていただきますが、本来ならば当時のディスコ文化を引っ張っていくべき役割のDJたちが、このようなくだらないプライド合戦のようなことをしてしまったために、ゆっくりと定着させるべきダンス文化を駆け足で推し進めてしまい、結局はその寿命を自らの手で縮めてしまったのではなかったのかと今更ながら思います。
更に言えば、レコード会社の商業戦略的なソースに利用されたということもあります。

ダンスミュージックについて言えば、いわゆるリスナー系の感覚とダンス系の感覚は確実に違っていたと思います。リスナー系はどちらかと言うと、オーケストラとかメロディを重視した聞き易さを規準に選曲しますし、ダンス系はメロディそのものよりビートを重視した選び方をしますから、中々折り合わないのも当然のような気がします。
特にFUNK系などは、踊りを踊らないリスナーにしてみれば延々とリフが続くだけの単調な音楽に聞こえるでしょうし、ソウルファンにしてみればオーケストラ系のダンスミュージックでは軽すぎてつまらないし、オレたちゃスクールメイツじゃないんだからみたいな、踊る気にならないという感じがありました。


新宿GETを代表とする、店側がお客を教育して引っ張っていたようなタイプの時代から、お客のニーズに合わせた曲を店側が選んで流すような時代への変わり目でした。
これはお店のキャパが、俗に言う大箱、大型店に変わっていくのと平行して流れが生まれていったとも言えます。大量生産、大量消費は当時の日本の経済状況とシンクロする部分が多分にあったのではないかとも思われます。
それだけの人数を一箇所に集めて先導するには、昔ながらの手作りのようなやり方ではもう手に負えなくなっていきました。
客の好みを知ることもDJの基本ですが、すでに当時のお客はジャンルが分散していましたから、逆に言うとダンスフロアに集めた客をDJのカラーで染めることは不可能になっていってしまったのです。いわゆるお客が店を引っ張るような流れに変わっていったわけです。しかもそれは急速に進行しました。

まあ、これも言ってみればいつの時代も同じようなもので、世代の交代と言うか、新しいジェネレーションは常に前の時代を否定するところから始まるワケで、それまで浸透していた踊り場の「しきたり」みたいなものをぶち壊し始めたということでしょう。

クラシックから飛び出してJAZZが生まれ、カントリーからブルースが飛び出て、ブルースからロックが飛び出して、そこにゴスペルが融合したりと、人は常に新しい快感を求めていくのです。つきつめると、人の行動はすべて快感によって導かれていると言っても過言ではありません。いったいこの快感は我々をどこへ導こうとしているのでしょうか?
また話が飛躍してしまいました。道楽者はすぐワープしてしまいますので。(笑)つづく・・・・





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最終更新日  2005年08月13日 08時44分57秒
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