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2006年03月15日
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かなり昔の本ですが、確か「娘に語る祖国の話」といったシリーズとして、つかこうへいさんが出版された中の一冊です。

つかさんといえばすぐに名作「蒲田行進曲」を思い出しますが、つかさんは在日韓国人の二世として日本で育ち、かなりアウトローな世界にも足を踏み入れた数少ないホンモノの道楽者のひとりです。(ってこれは私の見方ですが)
著作の中にはこの「蒲田行進曲」の主役、銀ちゃん(映画では風間杜夫さんが演じてました)の実像に触れる部分も出てきて大変興味深かったのですが、何よりも私が感動したのはそこに結論が書かれていなかったということでした。

この手の本によくありがちな人生訓のような結論がなく、本の全編に流れるテーマ、我娘に自分のことを語るという、その姿勢に人間の奥行きを感じました。

「お父さんにもわからないんだ」

というその普通の語り方にとても感動しました。
それは、たとえ親子とは言えどもこの世界に生を受けて誕生してきた人間として、同じように悩み、同じように思考をめぐらし、同じように感じるという、ごくごく自然な生き物としての人間が表現されているのです。

この本と出合ったのは、もうかれこれ十数年前になりますので、細かな内容は忘れましたが、人間として普通に、ごく普通に、人生というもの、生きるということを素直に受け入れることの出来た数少ない本でした。


私のようなへそ曲がりの道楽者は、わかったようなことを言うヤツとか、何の疑いもなく教科書のような正論を諭すヤツ、世間一般に言う「良い人」がどうも苦手です。
特に神仏に話の結論を持っていかれてしまうと、それ以上は何の解決もなく、思考停止に陥ってしまうその論理が非常に腹立たしく思えたりします。
そんなへそ曲がりを救ってくれた一言がこの本のタイトルでした。

そうなんです。

みんな幸せになるために生まれてきたんです。

理屈はないのです。
それが答えなんですね。
みんな答えは自分の中に持っているんです。
それ以上の答えはないし、それ以下の答えもありません。

だから私は「良い人」なんて呼ばれたら人間はお終いだと思っています。
ということで、これから先もこうして世の中をナナメに見ながら愚にも付かないことを言い続けたいと思っています。


それはそれで良いのです。
だって、人はみな幸せになるために生まれてきたんですから。





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最終更新日  2006年03月15日 09時23分57秒
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