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2007年01月14日
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昨日は津波騒ぎで大変でした。
さすがに通報は早く、日本時間の午後2時過ぎには警報が発令されて、海岸付近には近づかないように各方面から情報が流されました。
幸いにも、北マリアナ諸島への被害はありませんでしたが、突然にやってくる自然の力に畏怖を覚えました。

人間の歴史っていうのは、この自然の驚異との戦いでもあったわけですよね。
もちろん負の力に立ち向かうばかりでなく、正の力もうまく活用しながら私たちは文明を築いてきたのですが、近代に入ってからはちょっと自らの力を過信しすぎているような気がします。
私のような道楽親爺が言うことですからたいした信憑性はありませんが、過信と言うよりも、なにか自然を自分たちの世界から無理やり締め出そうとしているように思えてならないのです。

早い話、自然の存在そのものを意識の中から排除しているような気がします。

私の子供の頃は、道といえば土だったし、アスファルトの道路がものめずらしくて、わざわざ自転車に乗って舗装された道路を走りに行ったりしました。
最近はどうですかね。道っていえばアスファルトですよね。ってことは、もう今の人たちの意識の中には土の道ってもの自体が存在していないってことですよね。
そんな風に周りを見渡すと、いわゆる自然というか、本来の形のままで存在しているものがだんだん少なくなってきています。

いつも言っているように、それが良いとか悪いとか言いたいわけではありません。私たち人間がそういう方向で進むことを選択したのですから、今更後戻りもできません。それに、人間には素晴らしい適応能力というのもありますから、環境の変化にはそれなりに人体も対応してきているはずで、あまり良い表現ではありませんが、都会には都会の環境に適応する体系、田舎には田舎に対応する体系というものが間違いなく存在すると思っています。

現に、アフリカのマサイ族などは、もう何百年もその生活体系が変わっていません。そうは言っても、自然環境だって少しずつ変化していますから、まったく同じ状態で生きているというわけではありませんね。自然の変化と環境の変化、人が生きる時間の流れが違うという表現が適当かもしれません。

マサイ族の血圧に興味を持った日本人医師が、彼らの社会に入り込んで調べたところ、老若男女、ほとんど全員が正常値を示したそうです。更に理由を調べて驚いたのは、彼らは1日1回、牛の乳を腐らせたヨーグルトのようなものを飲んでいるだけでした。時々牛の生血を混ぜて飲むことによって、鉄分などの要素も補給していました。本当にそれだけで強靭な体を維持しているのです。

もちろん、こんな真似が私たちにできるわけがありませんが、もうひとつ気になったことがあります。彼らの生活に密着している家畜、つまり牛の存在です。牛だって自然環境の中で生きているからこそ、彼らの乳や血がマサイ族の生命の源になっているわけで、これが化学飼料などで育てられた家畜から摂取する要素だったらどうなるのでしょう?素朴な疑問です。

最近富に言われる、自然食品とか、無農薬野菜とか、そう簡単に受け入れてよいものかどうか、ちょっと考えてしまいます。経済合理性の中で生産された食品と、昔ながらの手法で生産されたものの違いはもちろんあるはずですし、数値的にも効果は現れていると思います。

でもちょっと待って下さい。それならば、受容する私たちの環境はどうなんでしょうか。

人工的な生活環境の中にいて、いわゆる非人工的な自然食品を摂取するということはどういうことでしょう。

逆の視点からマサイ族の例で考えてみましょうか。自然の大地に暮らす彼らが、畜産農家から送られてくるヨーグルトを食べ続けたら?

本当に逆説的ではありますが、子供の頃からレトルト食品や、人工栄養素で育った人間にとっての自然とは、すなわち人工的食材を無理なく摂取するということになりませんか。それを飛び越えて、生のままの自然を体に注入したら、下手すると拒否反応だって起こりかねませんね。

現在の日本の生活環境の中で、自然のものに拘ることこそが反自然的生活になるのではないでしょうか。高額な自然食品を定期的に入手し、実生活でもかたくなに人工的なものを拒否する。それでも、その生活基盤は人工社会の中にある。確かに身体的には良いことかもしれませんが、精神的にはちょっと無理があるような気がします。

心だって自然に育まれるべきものです。

もう一度みんなで、この「自然」というものについて考える時代に入ってきているのかもしれませんね。






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最終更新日  2007年01月14日 11時26分21秒
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