祝祭男の恋人

祝祭男の恋人

Sep 17, 2005
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カテゴリ: 映画をめぐる冒険

 初めて見たときから、十年が経過している。
 あのころ、学校から帰ってくると、毎日一本ずつ、
 ひそひそ話をするように映画を見ていた。その中の一本である。
 十年後に見返してみても、判らないシーンは判らないまま残っている。
 響いてくる場所ははっきりと響いてくる。
 隠喩に満ちた映像の断片が、
 解き明かされないままに心の中に澱のように溜まっていく。
 「魂」について、

 「死」について、
 「交歓」について、
 「生の繋がり」について、
 「符合に満ちた世界」について、
 美しい隠喩を重ね合わせて映画が織り上げられている。

 「自分は独りぼっちではないかも知れない」という予感。
 「死は哀しいのか」という疑問。
 「世界は、その秘密をこっそり垣間見せる」という発見。

 そういったものを内省的に奏でている、希有な映画なのだ。

 というわけで、これからキェシロフスキの作品を、入手できる限り、
 見ていこうと思う。そして、少しずつ言葉にしていこうと思う。





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Last updated  Sep 18, 2005 01:48:08 AM
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