~タロット日和~ by 常葉 了

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常葉 了

常葉 了

2017/07/12
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ども、トキワです。(^^)/

 【1番 魔術師】からスタートした、シリーズ更新。
 今回で五回目です。

 バックナンバーは以下の通り。
 一回目 【1番 魔術師】 ←魔術・魔術師ってなんだろうの回。
 二回目 【15番 悪魔】 ←悪魔ってなんだろうの回。
 三回目 【8番 剛毅】
 四回目 【9番 隠者】 ←【自己の探求】ってなんだろうの回。

 さて今回は、もう一度【15番 悪魔】のカードに戻って、いわゆる【悪魔】と呼ばれるもの達について、少し掘り下げて行きたいと思います。

 シリーズ更新第二回目【15番 悪魔】でもご説明しましたが、つまる所【悪魔】と言うのは、自分自身が嫌煙し、忌避した【ネガティブな想い】が、【自己の全体性】から切り離され、制御を失う事によって生じるものです。
 個人の内側に生じるものを 【内なる悪魔】 。社会構造の中で生じるものを 【社会機能の悪魔】 と分類して、ご説明しましたね。

 さて、そんな【悪魔】達なのですが、実際、どんなのが、どれだけ居るのか、って部分について、今回はお話して行きたいと思うのです。

悪魔とは何ぞや? どれだけの悪魔が居るのか。どんな悪魔が居るのか。

 こう言った事を詳しく突き詰める 【悪魔学】 なるものが、一応存在しています。

 キリスト教的世界観の中で、敵対勢力として重要な立ち位置を担っている【悪魔】さん達なので、その実態を知っておこうと言う感じで、学問的に研究がなされている訳です。

 詳しくは、それはもう難しい話なので省きますが。
 いわく、兎に角悪魔は、沢山居るって事になっています。
 全人類より多いらしいですよ。

 学説によって異なりますが、筆頭には、かの有名な【サタン】或いは【ルシファー】が居て、その下にベルゼブブやアシュタロテと言った大悪魔達が居て、その下に、細々とした悪魔の軍団が居て。


 悪魔さん達も、大変そうですね。(´・ω・)

さて、ここで論じる【悪魔】は、キリスト教神学における【悪魔学】とは一線を画するものでは有りますが、それでも、【悪魔学】における【悪魔の組織論】は、多いに関連して来ます。

そもそも、人間の【想い】や【感情】と言ったものは、かなり複雑なものであり、また、多様なものでも有ります。
全ての感情は、個別に存在している訳では無く、隣接する感情と明確な境界線も有りません。
 全ての感情の間に境界線が無い以上、それは、大きな一つの存在と見る事も出来るでしょう。
 しかし、境界線は無いにしても、感情のある一点をクローズアップして見れば、部分部分が相当に違う事も分かります。
 例えるならば、色のグラデーション見たいなものでしょうかね。



 人間が嫌煙し、忌避する感情と言うのは、当然一種類、一つのものでは有りません。
 日常生活の中で、とても多くの感情や想いが、制御不能な深い領域へと沈み込んで行きます。
 その繰り返しの中で堆積した、【ネガティブな感情・心的エネルギー】は、見ようによっては、 大きな一つの存在 であり、また、有る部分をクローズアップして見るならば、 個別の多くの存在 とも捉える事が出来るでしょう。

 そして、深みに堆積した【ネガティブな感情・心的エネルギー】を、一つの大きな存在として捉え、それを【悪魔】として認識するならば、それが【悪魔の君主】である【サタン】と言う事になります。
 逆に、それを個別の多くの存在として捉えるならば、それが、時に人類よりも多いとされる【悪魔の軍団】と言う事になる訳です。

 さて、シリーズ三回目【8番 剛毅】でお話ししたように、 魔術師達は、 【自己の全体性】 を取り戻す為に、 【悪魔喚起】 と言う術式を用い、自分の内なる悪魔に呼び掛けて、これと向き合おうとします。

 その際、仮に【一つの大きな存在であるサタン】を呼び出すとしましょう。
 それと向き合い、【自己の全体性】に回収しようとなると、それはもう、とても出来たものでは有りません。
 長年の間、溜まりに溜まった、苦手の集合体を相手にする訳ですから、あっと言う間に 【自我】 が喰い潰されてしまうでしょう。
 喰い潰されるのは 【自己】 では有りませんよ。 【自我】 の方です。

 魔術師達は、そう言った事態を避ける為に、多くの場合で、個別の小さな悪魔を選んで、呼び出し、向き合う事になるのです。

 で、問題になるのが、どの程度小分けにするのか、と言う点です。

 まあ、任意ですね。魔術師の好みに寄ります。

 とは言え、雛型が有ると、とても助かります。

 そこで、伝統的な区分けを用いて、悪魔を喚起する事が多くなります。

 有名所では、ソロモンの72柱の悪魔。
 【ソロモンの小鍵】と呼ばれる古典の魔術書が存在するのですが、そこで言及されている72柱の悪魔に則って、【ネガティブな感情・心的エネルギー】の総合体を切り分け、個別に呼び出して向き合ったりする訳です。

 この、小さな悪魔を個別に呼び出すには、いくつか大切なポイントが有るのですが、この部分は、次回の更新で取り扱いますので、今回は省略する事としましょう。

 72分類でも、悪魔は厄介である事に代わりが有りません。
 事によっては、もっと細かく切り分けた方が(比較的)安全に作業が行えるでしょう。

 【ネガティブな感情・心的エネルギー】の全体が【サタン】。
 細かく切り分けたものが【悪魔の軍団】。
 ちなみに、中間管理職的な存在も居ます。

 いわゆる 【七大悪魔】 と呼ばれる、強大な悪魔達です。
 色のグラデーションで例えるならば、虹の七色に分類した感じですね。

 この 【七大悪魔】 達は、いわゆる 【七つの大罪】 と呼ばれるものに対応しています。
 先日、フェイスブックの方で、【七つの大罪】を題材に扱った記事をシェアしました。本論とは、見解が異なる部分も有りますが、とても参考になる記事なので、是非ともご覧下さい。

 七つの大罪とは以下の通り。七大悪魔と関連させて記述します。

傲慢-ルシファー
 要は、思い上がりの事です。自らが、他よりも優れていると思い込む。或いは、自分は特別だと思い込む。勿論、人間には有りがちな感情ですし、プライド(自尊心)は、自己を立脚させる為には重要な要素と言えます。
 しかし、悪魔と化したプライドは、自己の制御を離れ、自己破滅的な思い上がりと、鼻持ちならない自己顕示欲を示す事が多くなる傾向が有ります。
 この悪魔は、何故生まれるのか。
 劣等感と、自己肯定感の欠如です。人に認めて欲しいと言う願いが抑制される事によって、悪魔化する傾向が有ります。自分が特別で無いと、周囲に認められない。優れていないと価値が無い。自分が、自分に対して、そう言った評価基準でプレッシャーを与え、その評価基準を満たしていないと判断した部分を排除しようとすると、結果的に傲慢の悪魔が生まれてきます。
 【優越感・劣等感コンプレックス】と呼ばれるものが、この傲慢の悪魔に関連して来ます。
ちなみに、七つの大罪の中で、最も厄介なのがこいつです。
 【自己の全体性】から切り離される前までは、より優れた存在になろうと言う、純粋な向上心であり、自他を素直に肯定して受け入れようとする心でした。


憤怒-サタン
 要は、抑え切れない、激しい怒りです。
 この悪魔は何故生まれるのか。
 フェイスブックでシェアした記事では、その背景に恐れとパニックが有ると指摘していましたが、本論では、【正しさが成されない事に対する理不尽な思い】【正しさが認められない事に対する悲しみ】が有ると考えます。勿論、恐れとパニックも重要な要素と言えるでしょう。
 自分の中に、【絶対的な正しさが存在する】と言う思いがあり、そして、その正しさが成されない時に生じる【理不尽だ】と思う気持ちや、【悲しみ】が過度に抑制されると、結果的に自己破滅的な激情が生み出される事になります。
 注意すべきは。
 いつも激しく怒っているような人が居た場合、その人が憤怒の悪魔に支配されていると考えてしまいがちですが、実際には多くの場合で、それは傲慢の悪魔の仕業だったりします。
 むしろ、普段怒りの感情を発露させない人の方が、憤怒に悪魔に囚われている場合が多い。
 静かな憤怒、静かな激情は、暗に剣を持って、怒りの対象を破滅に追いやろうとします。
 七つの大罪の中で、最も攻撃的なのがこいつです。と言うより、直接的に相手を排除しようとするのは、殆どこいつです。
 憤怒の悪魔にとって、その攻撃は、【正しく無い存在の排除=正義の鉄槌】と言う解釈なんですね。
 【自己の全体性】から切り離される前までは、より正しく有ろうとする、純粋な正義の心でした。

嫉妬-レヴィアタン
 要は、他者の持っているものを欲しがる、妬みの心です。
 この悪魔は、何故生まれるのか。
 フェイスブックでシェアした記事では、自分自身に足りないものが有ると言う謙虚な自覚と、足りないものを補おうとする良い意味での野心が、何らかの理由で捻じれてしまい、生じると分析されています。
 本論では、それに合わせ、公平・平等を求める気持ちが背景にあり、それが成されていない事に対する【理不尽】と言う感覚が、嫉妬の悪魔を生む原因であると考えます。
 つまり、【自己の全体性】から切り離される前までは、自己の未熟を謙虚に自覚し、足りないものを補おうとする向上心と、公平・平等を求める純粋な心だった訳ですね。
 嫉妬の悪魔は、自分を【持たざるもの】だと思い込んでいます。その為、【持てるもの】を強く妬みます。それはフェアでは無い。ズルいと感じている。平等である為に、それが欲しい。
 一応、フェアを求めている為、同じものを持つ事が出来れば、殆どの場合で満足します。
 自分だけが持っている状態を狙って来るのは、嫉妬の悪魔では無く、他者より優れたいと願う傲慢の悪魔です。
 嫉妬の悪魔は、自分に比較して【持たざるもの】を憐れむ傾向に有ります。
 ただ、この【憐れみ】は、どちらかと言うと相手の為のものでは無く、自分の妬みを正当化する為のものだったりします。

怠惰-ベルフェゴール
 要は、やる気を起こさず、色々な事を怠る事です。
 フェイスブックでシェアした記事では、失敗への恐れ。行動を起こした際の、周囲の低評価への恐れが背景にあるだろうと分析しています。
 本論では、【失望】が怠惰の悪魔を生み出す、主要因であると考えます。
 【失望】とは、希望を失う事。つまり、何をやっても無駄だと言う考えや思いです。
 突き詰めて言えば、【希望】を持って動いたとして、しかし、結果を得る事が出来ず、そこで【失望】する事になるかも知れない。と言う【恐れ】を抱いている訳ですね。そんな恐い事になる位なら、初めから【希望】等持たず、動かなければ良い。そうすれば、失望する事も無いだろう。
 そんな思いが、怠惰の悪魔の発生原因です。
【希望】と【失望】は表裏一体
 ここで嫌煙され、忌避され、切り離された感情と言うのは、【失望】と【希望】の両方なのかも知れません。
 つまり、【自己の全体性】から切り離される前までは、【希望】と、それを達成する為の、努力する心だった訳です。

強欲-マモン
 要は、多くの物を欲しがる欲深さです。
 この悪魔は、嫉妬の悪魔や、暴食の悪魔に少し似ています。
 強欲の悪魔は、出来るだけ多くのものを【所有】しようとします。
 他者より優れる為に、多くの物を欲しがっているならば、それは傲慢の悪魔の仕業です。
 自分の持っていない物。他者の持っている物を求めるならば、それは嫉妬の悪魔の仕業です。
 しかし、強欲の悪魔は、他者より優れる事を求めている訳でも無く、他者が持っているから求めている訳でも有りません。
 強欲の悪魔は、だた、出来るだけ多くのものを【所有】したいのです。
 それは何故か。
 【不安】が原因です。多くを持っていないと、何かが有った時に、自分が壊れてしまうかも知れない。そんな不安を、強欲の悪魔は、常に感じています。
 つまり、強欲の悪魔が本当に求めているものは【安心】なんですね。
 使わないお金を多く溜め込む人が居ます。金持ちを羨んで、お金を溜め込むならば嫉妬。他者より多くのお金を溜め込む事で自尊心を満たしたいならば、傲慢。
 何かが有った時。例えば、急に病気になった。職場をグビになった。年老いて自由が利かなくなった。そんな事が有るかも知れない。そんな不安を抱いて、物を溜め込もうとするのが強欲です。
 【自己の全体性】から切り離される前までは、純粋に安心を求め、予め備えをしようと言う、実に賢明な心でした。
 ところが、悪魔化すると、不安が故に、必要性が無いものまで、溜め込もうとする傾向が現れます。
 そして、溜めたものを、使わなくなってしまいます。手放す事が不安なのです。
 急な病気に備えてお金を貯めていたはずなのに、病気になっても、治療費をケチってしまう。
 いわく【何かが有った時の為に……】。今がその時なんですけどね。

暴食-ベルゼブブ
 要は、兎に角食べまくると言う事です。
 暴食の悪魔は、強欲の悪魔と少し似ています。
 暴食と言うと、食べ物を貪るイメージが強いかと思いますが、厳密には、食べ物に限った話では有りません。
 暴食の悪魔が生まれる原因は、飢餓感です。
 飢えて乾いている。飢えていては、生きて行く事が出来ません。
 つまり、暴食の悪魔は、生存本能にも由来しているのです。
 但し、それは肉体の話だけでは無く、精神的な部分に関しても言えます。
 愛に飢えていれば、他者の愛を貪る。これも暴食の悪魔の特徴です。
 強欲の悪魔は、【不安】を原因にして、多くのものを求め、【所有】しようとしていました。【所有】が目的なので、得たものを消費する事は有りません。
 暴食の悪魔は、【飢餓感】が原因になって、多くの物を求めます。しかし、【所有】が目的では有りません。飢えている訳ですから、兎に角食べなければなりません。つまり、暴食の悪魔は【消費】する事が目的となって、多くのものを求めるです。
 そして悲しいかな。いくら食べても満たされない。これが、暴食の悪魔の特徴です。
 【自己の全体性】から切り離される前までは、満たされて、大きくなりたいと言う気持ちでした。
つまり、暴食の悪魔は、 【子供の悪魔】 です。

色欲-アスモデウス
 要は、SEX等を求める肉欲ですね。
 多くの場合で、【愛情の不足】が原因であり、肉欲によって【愛情不足】を補おうとしていると解釈される事が多いかと思います。
 しかしここは、注意が必要。
【不足感】は【飢餓感】ですので、【愛情不足】を肉欲で満たそうとするのは、暴食の悪魔の働きです。
色欲の悪魔自体は、別に飢えてはいません。
 単純に【楽しさ】や【喜び】を求めて動くのです。
 人生の【楽しさ】や【喜び】を求めた結果、肉欲に伴う【快楽】に溺れると言った感じでしょうか。
 つまり、色欲の悪魔は、必ずしもSEX等の性的な事ばかりを求めるとは限りません。
 自分に快楽を与えてくれるものならば、何でも求めます。
 例えば、麻薬等によって快楽を求めるのも、色欲の悪魔の働きです。
 ギャンブル等によって快感を求めるのも、色欲の悪魔の働きです。
 【自己の全体性】から切り離される前までは、それこそごく単純に、【楽しさ】や【喜び】を求めて動く心でした。例えば、友達と遊んだり、スポーツをしたり、趣味に興じたり。
 しかし、悪魔化すると、極端に、直接的な【快楽】を求めるようになります。
 直接的な快楽を求める為、それまでの過程は考慮せず、SEXや麻薬と言った、快楽直結の事柄に傾倒する傾向が有る訳ですね。

 以上、散文的ながら、七大悪魔と、七つの大罪のお話でした。
 いつも長い文章になってしまいますが、今回は輪をかけて長くなってしまいました。
 でも本当は、七大悪魔の所なんか、もっと詳しく書きたい所だったりします。
 でも、今日はこの位で我慢。短時間で書いたので、統一性が取れず、少し心残りです。

 まあ、まだシリーズが続きますので、その中でフォローして行きましょう。
 今回、七大悪魔:七つの大罪について、一つずつご説明した理由は、また次回にお話ししましょう。

 文章構成に少し不満が有る為、後日、修正するかも知れません。

 ここまで読んだ方は、本当に忍耐力が有りますね。(^^; 素晴らしい。


 では、また次回。(^^)/





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Last updated  2017/07/13 01:44:13 AM
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