田舎暮らしカウンセラーのひとりごと 〜日常のなかの心理学〜

PR

2022年08月20日
XML

自我関与という言葉をご存じですか。

字面の通り、その物事に対し自分自身がなんらか関与している、
関係しているということですね。

自分となんらかの関わりがある、関係していると思うだけで、
そのものごとへの興味、関心、注視、好意が高くなるというのは、多くの心理学研究で提唱されています。

私の行っているテーマの調査・研究でも、自我関与が高かった人が、そのものごとや人に対する意識、親近性、興味が高くなるといった結果が得られました。


人間は、本来危機管理意識の強い、動物的側面を持ち合わせています。
(文明の発展している普段の生活では、あまり意識しませんが)

自分自身が関係しているとなれば、その本能が働き、興味関心をもたずにはいられませんもんね。


自分自身の、利益や評価に関係するとなるとなおさら。

いやでも意識を向け、注視し、観察することになります。


社会心理学の研究でも、そういったものは多いです。


自分に関係すると認知したほど、その人物やものごとに対し興味を割く時間、
知ろうとする時間が長いそうですよ。


もうひとつ、自我関与に関しては、記憶にも影響するそうです。


心理学の実験でよくみる記憶、再生実験。


人から、「これを覚えて」と出された単語より、
自分で選択して覚えた単語のほうが、再生率がいいそうな。


人から与えられた受動的な情報より、
自身が選択した能動的な情報のほうが、記憶するということですね。


これは、学習の進め方や、やる気スイッチに関係しませんか?


自我関与のアプローチは、「自分で選んだ」だけでなく、
「自分のお金を払った」、「自分に似ている」、「経験したことがある」、
「言われたことがある」など、幾千ものパターンがありそうです。


要は、自分に関係していると感じ、
自主的に関わったものであるという認知が働けばOK。


ご褒美や対価、報酬などもそれに近いものがありますね。


子どもは、言われる、やらされる、強制されるのが大嫌い。


こういった知識を上手に活用しながら、
子どもの自主性ややる気スイッチを育てたいものですね。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022年08月20日 21時47分07秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: