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2年前、3人目の子どもが生まれた頃に書いた子どもたちへの贈り物と題した以下の文章。奇しくも社会全体が、平時から有事へ「越境」し、「逆境」に直面している今、改めて読み返し身が引き締まるとともに、勇気をもらった。:::::::::::::::::::::::::::::::: 子どもたちへの贈物/3つの体験 我が家に3人目が生まれた。AI(人工知能)やらソサエティー5.0だの言われるこれからの時代において、今の子どもたちにしてもらいたい体験は何かを改めて考えみた。 一つは、「逆境」である。きつい、厳しい、苦しい、嫌いに代表される苦境。ある種の修羅場体験。人は、飾ったり格好つけたりしていられない困難な局面に立ったとき、本能があらわれ、本気になり、今までの「限界」を超えた力を発露させたりする。失敗、挫折、苦悩、理不尽、板挟み…その時はつらい、涙も出るような瞬間を乗り越えていった先に、フニャフニャ、チャラチャラではない、どこか凛とした、骨太で、粘り強さと逞しさを人は醸し出していく。できれば逃げ出したい逆境に入ったとき、「なんで自分が」と恨むのではなく「これは与えられたチャンスだ」などと考えられるようになると、逃げ腰ではなく、試練と正対する勇気も湧いてくる。「艱難汝を玉にす」「若い時の苦労は買ってでもせよ」とは、よくいったものである。 もう一つは、「越境」である。自分にとって居心地の良いテリトリーを越えて、異文化に入ること。既知の範囲から未知の領域に足を踏み入れること。異分野での新たな挑戦や、国境を越えたり、異郷、辺境に入るような旅や留学など。予定調和を越えた想定外を幾度となく体験することを通して、自分にとっての「当たり前」「常識」が問い直され、既存の価値観、固定的な見方・考え方が揺らぎ、自己の再発見、再構築につながっていく。その繰り返しのなかで、しなやかさや柔軟性、受容力が育まれる。特に、同じことが良いことで違うことが悪いことかのように感じる同調圧力が強い環境においては、越境すること、越境してもらうことの教育的効果は極めて高い。越境するだけでなく、越境を受け容れていくことで、多くの葛藤や衝突を経て、同質のものにすり寄る同調性だけでなく、異質なものと対話し協力しあえる協働性が育まれていく。越境を受容することは、社会に開かれた教育環境、多様性に寛容な土壌をつくることにもつながっていく。かわいい子には旅をさせたい。「かわいくない」子も受け容れていきたい。 三つ目は、「熱狂」である。情熱をもって無我夢中で取り組むこと。興味関心の探究から生まれやすい、寝食や時間を忘れて没頭する忘我体験。やっていることと自分との「境」が消えるほど今ここ目の前への没入。湧き上がる好奇心や止むに止まれぬ冒険心、危なっかしい使命感や狂想などからくる、蒸気が立ちのぼるような熱量、高度な集中。周囲が考える「一般」や「普通」「バランス」といった枠を超えた、甚だしいレベルの行動。周りを不安にさえするほどのプロジェクトや創作、探究への傾倒。こうしたのめり込み体験を通して人はバイタリティーや生命力を増強させていく。 これらの、ときに痛みも伴う非連続で飛躍的な成長機会、言い換えれば一皮むけるような脱皮体験を小さくても積み重ねていくことで、どんな状況でも活き活きと前向きに生き抜く屈強な若者に育っていってほしい。そのためにも、自分自身が逆境、越境、熱狂を前向きに歓迎しながら学び続ける大人でありたい。 ::::::::::::::::::::::::今の自分には、冷静な「熱狂」 という新たな地平が求められているかもしれない。
2020.05.03
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今の世界的なコロナ禍において、多くの子どもたちの心身の健康や社会的な健康・福祉・幸福が脅かされています。 私たちは、ブータン王国の教育省や文科省、JICA等のご協力のもと「持続可能な幸福をつくる学び(PBL for GNH)」の協働開発を進めてきましたが、 ※この2年間の日本型教育の海外展開モデル事業(文科省)の概要報告このような状況のなか、慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長の前野隆司教授等のご協力もいただき、こうしたVUCA(変動性・不確実性・複雑性・不透明性が高い社会状態)において、どのような資質・能力や学び・教育、機会・環境が一人ひとりのウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態)につながるかの調査研究を開始しました。 ※目的は、自他のウェルビーイングを守り創る力が育まれる教育や機会・環境づくりを日本や世界で促進することです。 その調査のためのアンケート(回答時間:10分~15分)に、是非ご協力をいただけないでしょうか。https://questant.jp/q/VOJTA9L1 ご自身の今の状態を振り返る機会としても使っていただければ幸いです。日本と世界のより良い教育や地域社会づくりのために、ぜひご協力のほどよろしくお願いいたします。 アンケートの結果やプロジェクトの進捗状況は適宜報告させていただければと思います。 どうぞ宜しくお願い致します。
2020.05.02
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