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2023.06.03
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カテゴリ: 本と歩くのだ
2023/06/03/土曜日/雨上がる


「本と一緒に歩くのだ」
一時期よく読んだ作家が、中学生新聞か何かに本の案内寄稿していた時のタイトルで、私はこれが頗る好きなのだ。


本を読んで関心が湧くとその縁を求めて歩く。
今日も今日(正確には一昨日)とて、職場から近い上野公園に足を運ぶ。

『天海』 を読んでやって来た上野は 美術館、博物館、催し、動物園などの目的なしに来園したのは初めてかもしれない。





↑これは以前寛永寺訪問時に頂いた立派な縁起冊子に記された現在の東叡山の姿


冊子によれば往時はこの面積の10倍以上が寺領であったという。

↓往時を偲ばせる、唯一焼け残った清水観音堂





開祖天海の四神ランドスケープに従うなら、西に大きな街道が必要で、それを探すと中山道くらいまでは西に広がっていただろう。

そうすると谷中霊園や東大本郷キャンパスの一部なども東叡山であったかも。


↑上野の山の古墳らしき丘

そこに学んだ芥川龍之介が、旧帝国図書館(今の 国際子ども図書館) で知遇を得た怪しいロシア人との交流を何かで読んだことなども思い出す。
↑( 『夢見る帝国図書館』 中島京子、かな?)


海軍幼年学校で教鞭をとっていた頃の彼のエピソードに、君たちは勝つことばかりを教わり負けることを習わない。だから自分は負けることを教える、みたいな授業があったのもさすがだ。
↑( 『また遭う日まで』 池澤夏樹)



さて、彰義隊の激烈な討死で、上野の山には死体が累々と重なり、明治政府はそれを野晒しに放置させた。同じように帝を奉りながら幕府側か薩長側かで、壊滅に追いやる残虐さと武士に対する道を外れた振る舞いは、江戸町民を震撼させた。
↑( 『彰義隊』 吉村昭)


芥川の「ぼんやりとした不安」ではないが、大勢の若い人の無惨な死と、大空襲で家族と家を失った被災者の群れとが上野の今の風景に重なって、私はどうも独特な荒みを上野に来るたび、ぼんやりと感じてしまう。

さて。本日の目的はこれ


ここで手を合わせたいと思ったのだった。



彰義隊遺詠塔の近くには、天海僧正の毛髪を収めた塔がある。

お坊さんに毛髪?あーきっと短いものなのだろう。

今度は江戸ばかりでなく、世界が平和な浄土となるよう、三千世界からお力が届きますように、と祈らずにいられない。


彰義隊といえば会津。
天海僧正も会津の生まれであるそうだ。





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最終更新日  2023.06.03 13:26:42
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