波と戯れるように  風に揺れるように

波と戯れるように 風に揺れるように

2006年06月13日
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テーマ: 寂寞の中で(1008)
カテゴリ: 寂寞
あれは子どもたちがまだ幼かった頃

確かマイマイが幼稚園に通う頃の夏

近くの湖へ水浴びに行った時の出来事。

その頃はまだ水も綺麗で遊ぶにはうってつけの場所だった。

近くなので水着で出掛けて そのまま帰宅

お風呂に水を張って 洗う

至って簡単な水遊びだった。



その日も何時もと同じように出掛けた

まだ 子どもたちは自力で泳ぐ事は出来なくて浮き輪でプカプカ




ところが ある子どもが浮き輪ごと沖へ流された

私は洋服を着ていたけど そのまま湖へ飛び込み

その子どもの所へ泳いでいった。

岸にいるマイマイにななふしを頼むって叫んで

流れが意外と早くて その子どもはどんどん沖へ流される

毎年 死者が出ているところなので慌てた。


泳ぎには自信があったけど 洋服を着たままだとこれほど身体が重いとは


なんとか その子どもの所に泳ぎ着き 岸の方を見ると

なんと マイマイがななふしの浮き輪を持って

こちらに泳いでくる。


まだ 泳ぎもそれほど達者ではないのに 必死で私の方へ



まさか マイマイが泳いでくるとは思わなかったから


その子どもの浮き輪を持って 焦ってマイマイの方へ泳いだ


二人の子どもの浮き輪を持ち なんとか岸までたどり着いた時には

もう ヘトヘトだった。


マイマイを抱きしめて 何度も 何度もお礼を言った




その時 その子どもの母親は私には一言も無く

子どもを叱り付けていた。

周りで見ていた人も何も言わないで すっと その場から離れた


流された子どもの家は私の家の近く

それなのに なんの言葉も無い

それどころか その家族からその後もなんの言葉も無い


私はいけない事をしたのだろうか?

助けなければ良かったのかしら?


あの時 その母親は沖に流される子どもに向かって叫んでいただけ


私はお節介をしてしまったのかしら?

目の前に溺れそうになっている人を見たら

誰でも助けようとする・・・そう思っていた

でも その場にいた他の誰もその子どもを助けようとしなかった



誰かを助けるって そんなに嫌なことなの

もしかしたら 死亡事故に繋がるかもしれない 

そんな時に悩まず飛び込む私はアホかもしれない

しかも 二人の子どもの目の前で


夫は子どもがいるんだ 一人の身体じゃない!!って言ったけど

目の前の助けを求めている人を見殺しに出来るほど

強靭な神経を持ち合わせていない


でも あの母親は・・・・

納得できない!!!!



もし 目の前に助けを求めている人がいたら助けますか?

それが もしかしたら自分も巻き込まれるかもしれなくても


あの時 夢中で飛び込んだけど

今は出来るだろうか










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最終更新日  2006年06月13日 20時27分29秒
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Re:未だに心に引っかかっていること(06/13)  
かをん  さん
鈴さんのされたことはとてもすばらしいことだと思います
他の人達がただ見ているだけだったのは、
個性を悪と教えてきた日本の教育制度で育った人間からすれば
人がやらないからやらないという風潮が
めんどくさいと言う言葉に変換されて
誰かが助けるだろうという他力本願的思想になっていたせいかもしれません

ただ、そこにいた全員がカナヅチだったかもしれませんし
すでにレスキュー要請をだした人がいたかもしれません
ただ、おいらはこの現場にいたわけではないので
すべてが推測になってしまうのですが・・・
おいらの場合は泳ぎに自信が無いので
監視員に報告しますね
(2006年06月13日 01時29分06秒)

Re:未だに心に引っかかっていること(06/13)  
ひっこりん  さん
今の世の中は何か狂っている
善行より世間体を考える それが重大事に繋がると心の中で思っていても 誰かが助けるだろう
そう思ってみているだけ


鈴さんの行いはすごく良い行い 誰も責めることのない行いだと思う


実はぼくも先日すごく後悔したことがある
一つの命を黙殺してしまったんだ

たぶん 何処かで書いたかも知れないけど 自分のふがいなさにさいなまれた
何が 司令官だ 世界を守るんだ! そんなこととても出来ない そう思える事件だった

今でも一つの命が亡くなった瞬間が目から離れない

これ以上は書けない

でも、予測される事態が発生したときに 直ぐに動ける身の軽さ
うらやましいよ
うん すばらしい 

人は結果を見て判断する 起こったことを後で考え理由付けする 今起こっていることには ちゃんとした判断は出来ないんだよ 人間ってイヤな生き物だよ

(2006年06月13日 01時36分43秒)

おはようございます  
ひ蜂  さん
当然のことが当然と思われない昨今!

たぶんその母親は

ーーーーーーーーーーーーーーーー

穴があったら…   ひ蜂

わたし、穴があったら入りたいわ!といってミユキは、この穴に入って3日たっても帰らなかった。その後、捜索隊を送ったが誰も帰ってこなかった!


(2006年06月13日 07時47分41秒)

Re:未だに心に引っかかっていること(06/13)  
teapotto  さん
そんな母親が増えているのも事実です・・
だから・・もう他人のことなんか・・という・
世の中になってきたのかもしれません・・
タマゴと鶏どっちが先っていう話と同じですね・
私は泳ぎが得意でないから・・
飛び込む勇気はもちあわせていません・・
でも・・助けを求めて電話をしたり・・
自分に出来る行動をなにかおこそうとはします・

こんな世の中・・もし・・もし・・
鈴さんや・・マイマイ・・ななふし・・に
なにかあっても・・アホやなぁ~~
って・・一言で済まされてしまう世の中・・
悲しいことですが・・
そう人がいるのも事実です・・

鈴さんや・・子供さんたちに何事もなくて・・
本当に良かった・・ (2006年06月13日 09時28分11秒)

無我夢中で  
pluto2103  さん
人を助ける、結果自分も犠牲になる(東京山手線であっ
た)行為は、正しい、間違いの判断ではなくてその人の
価値観ですね、その状況において何をするのがベスト
なのか、 但し傍観者だけにはなりたくありません。

数年前、3人の坊やが昼の電車の中で煙草を吸って
いました。周りの大人達は誰も注意しません、
当然 私が怒鳴ると次の駅で降りましたが、子供達を
怒る事の出来ない大人達、相手を見て喧嘩する子供、
寂しい世の中になりました。 (2006年06月13日 11時16分25秒)

皆さんへ  
鈴9063  さん
コメントをどうもありがとうございました。
お一人 お一人に返事を書きたいのですが長くなりそうなので
また 改めて日記に気持ちやら考えやらをUPしたいと思います。

このようなことは日常茶飯事に有る事ではありませんが
特別な体験というものは何時までも心から離れないものですね。
出来ることならば遭遇したくない出来事でした。
(2006年06月13日 13時53分14秒)

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