2013年05月03日
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おお。不自然なほど泡がたつ。
泡を覗き込んで写真などとる私。泡の中の私。
無私とも黄金とも無縁の私である。



都会(この場合私にとってのそれは『東京』である。大きいな。厳密でもない)
に出ると刺激物ばかりで疲れる。しかしそこに「出てゆく」ということが
今の私にはとても重要な気がしている。
出てゆけば「戻る」ことになる。そのことが有難くどこか薄く軽やかだ。
戻ってからどうするかが課題。
大海に中った蛙がどれほどその塩を舐めることができるかどうか。

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昨今の電車の中はどうにも不気味である。
満員以上の乗車率的車両でありながらくっつきあう人たち仰山を運んでその箱が無音である。
みなそれぞれの小さい機械をいじっている。
ときどきその沈黙を破る必要以上の車内アナウンス。
駅のへんてこな音楽。
この国民はこんなに奇妙な静けさが好きであったのか。

その中において昨日友人と隣り合っておしゃべりしていると友人が何の雑誌で見たか知らぬが
もはや「意図ミエミエ」の心理テストみたいな馬鹿質問を私に大真面目に仕掛けてくるので
それがおもしろくてたまらない。
笑いながら突っ込みを入れつつ逆手取りをまたひっくり返したようなゲゲゲ回答をしていると
「えっそうなの。まさか。それはありえないわ人として」
などとまた友人が糞真面目すぎるリアクションをしてくるので面白すぎである。

気づくと機械をいじっていた周囲の人たちが笑いをこらえるような顔をしている。
ああ、なんだよみんな耳はあるのかよ。と思う。



さて午後から太鼓でも叩きに出かけるが、スタジオは金がかかり
いつもの河原は連休なのだから親子連れなどがきっと出かけてきていて
私には居場所がないかもしれない。
しかしそんなのはどこか自意識過剰で
そこに居ようと思えばそこが居場所になるのだ。
だって小さいよ人なんて。
ひとりひとりにいちいち感情があるなど馬鹿みたい奇跡みたいとときどき思う。

太鼓を抱きしめてすこし徘徊しよう。咆哮しよう。






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最終更新日  2013年05月03日 11時59分10秒
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