子どもの日だという。
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小学生のころまで子どもの日といえば金ジョジョ(なにこれすげぇ)もとい近所の神社で
町内会が催してくれた子どもの日イベント、鎮守の森全部を使っての隠し籤。
それがわくわくするほど大好きであった。
大人があらかじめ白い小さい紙を神社のいたるところに隠す。
小さな号砲で子どもたちは一斉に森にかけこむ。
あったあったと子どもの快哉で見つかる白は灯篭の隙間や松の幹の割れ目、神社の土台の石の蔭、
単純な場所少しひねった場所裏をかいたようでかいてない場所、いろいろなところに小さくたたまれ潜んであった。
それはだいたい引きずり出され開かれた。
そこに書いてある数字と照らし合わせて景品がもらえるという隠し籤。
これはほんとうに楽しかった。
譬え景品がサランラップや餅網や町内の酒屋名が入ったへんな栓抜きであっても。
何かをかき分けひっくりかえし覗きこむ「探す」ということの少し本能的とも思えるようなどきどきを
今もあの町の大人は子どもたちに授け続けているんだろうか。
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連休。
友人が自家製薔薇園の写真を携帯に送ってくれた。
みごとな開花である。私はどちらかというとドバッとミツミツしたゴージャスな薔薇よりも
一重くらいの野薔薇みたいな軽やかで地味なのが好きなのだがそれを知って彼女
私の好きなそういうサーモンピンクの一輪もでっかく撮って送ってくれた。
ああ、きれいだ。
丹精が見えるようだ。
出先で見つけた薔薇を私も撮影して彼女に送ろうかと思ったが
薔薇に薔薇じゃあんまりだそれに見つけた薔薇じゃ人のふんどし相撲だろうよと思いなおして
「ふるびたおっさん」の写真を送った。
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音源を聞いていたら(またドラム話です)
ある曲のスネアの音色が部分的に特徴的で、それはまるでスティックを垂直にスネアに落としているような不思議さなのである。
どうやって打点を鳴らしているのかROCK師匠に伺うと「良く気が付いたね」「それは」
「ゴースト・ノート」
ゴーストノート? というものであるらしかった。
ゴースト? 幽霊? キャー
しかしほんとうは「?」が付く余地が感じられないくらいその音は
まったく言われてみれば「ゴースト・ノート」と呼ばれるにふさわしい音だと思えた。
打点にまろやかな翳を添えるふしぎな幽霊。
まったく奥深いな、音楽は。
どのように打つかはまた未来のお楽しみである。
この存在感が幽霊みたいに薄いわたくしもぜひとも将来的には幽霊をマスターし
効果的な場所に同類相憐れみながら出現させてみたいところだが
まだまだ到底そんなレベルじゃないのよ、まず基本基本。基本頑張るぞ~。
しかしいったい自分は何のために張り切ってこんなことをしているのであろうか。
ド素人が今更ムキになっちゃってさ。ばっかみたい。
だけどそうさ、めぐりあってビビビときたら楽しく愛しあうしかなかろう。
地獄の果てまで叩き続けろ。(おおげさ)
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五月。
初夏とも言えるのかもしれない。
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