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2015年09月24日
インドネシア実習?A
前回はバリ島に行き、実習をしたお話をしました。
さて、今回は前回に予告していた農業についてお話を進めていきたいと思います。
まず、バリ島と日本の農業の違いについてですが、日本では機械化が進み、効率が重視されるような農業スタイルが現在では主流となっていますが、バリ島では機械を使うのは、耕耘の時のみです。
その使用理由も牛に耕耘させるのがかわいそうだからという優しさからの決断だそうです。
日本の農業は大型化→農薬や化学肥料の使用→残留などによる環境汚染が問題視されていたりしますが、バリ島では、肥料は有機肥料を使用しているため自然に害を与えにくいと思われます。(農薬に関しては不明)
その結果として、環境汚染や自然破壊を避けれているのではないかという推測ができますが、バリ島は観光名所としてガイドブックが出ているように人気が伺えます。
観光客のために用意されるホテルや料理店などで大量に水を使用することになりますが、どうやらその生活排水が環境を汚染しているというような状態であるようです。
日本でも、棚田がそのような事情がありますよね?
棚田100選に選ばれて観光客が増えて、観光業が盛んになったが土地が荒らされて損害が大きいという風なものが・・・。
棚田という単語が出たのでバリ島の棚田についてのお話をしたいと思います。
バリでは、テガラランライステラスという棚田が有名です。その水管理システムが非常に面白く、乾燥地帯で雨が少なく、頻繁に水不足になるバリならではのシステムが構築されています。
バリには、スバックという組織があり、水田における水管理を行ったり、農業関連の儀礼を共同で行います。
例えば、水が平等に回るように水路を考えたり、田植えや稲刈りなどの農作業を一斉に行うように指揮を執ったりなどです。
そのスバックを中心とした相互扶助という形がバリの人々にとって大切なものですね。
日本でも昔は、相互扶助という概念が存在しましたが、現在では機械化により相互扶助する必要性がなくなったため、廃れていきました。
祭りなどの行事を村単位で行ったりすることが相互扶助の名残というべきでしょうか。昔と比べれば相互扶助によるつながりは各々差はありますが希薄になったと思われます。
淡々と書き連ねてきましたが、今回の実習で一番驚いたのは有機農業でも栽培できるということでしょうか。
日本では、農薬をたっぷり使ったとてもきれいな野菜がスーパーに陳列されており当たり前のように私たちはそれを食卓に並べていますが、バリではそういうことは少ないでしょう。
バリでは、ウブド市場があり、そこで野菜などを含めた食品が陳列されていますが、形や大きさはまばら綺麗なものもまちまちと日本とは対極のようですね。
そもそも、バリの人たちは商品として売るのではなく、食べるものとして売っています。
ちょっと、この人何がいいたいの?って思われれる方もいるかもしれませんが、日本では、とてもきれいだったり、形が均一だったりというような野菜を販売していますよね?自然ではなく不自然ではありませんか?
虫が一口たりとも、食べていない野菜ばかりが並んでいるのです。私たち、消費者は、外見でしか野菜を判断することができず、食味などは二の次になっているような気がしますね。
一方バリでは、自然な食べ物が並んでいます。すべてがバラバラです。
どちらが良いかは別としてこのような農産物への視点もあるよという風なことを考えてみても面白いかもしれませんね。
それでは、この辺で失礼しようと思います。
ありがとうございました