写真が撮れないのでは9割方やることがなくなってしまう。
カジノに行けば時間も天候も関係はないのだが、
雨の中、出かけていくのが億劫だった。
それにあの「時計」も「外光」もない空間に
身を置く気分にはならなかったのだ。
昨日灼けつくような暑さの中、歩き回った疲れを理由に、
午前中の時間を無為に過ごす。
晴耕雨読ではないが、文庫本だけがやけに進んだ。
雨を恨む気は毛頭ない。
7月の梅雨時に旅に出てくるほうが悪いのだ。
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キッチンでコーヒーを淹れながら、
近所の店で買ってきたパンでブランチをとる。
航空券の下落とウォン安に乗っかって、
今年の春から「毎月ソウル」を決行、
いつのまにかこの安宿を定宿にしている。
地下鉄の駅から近いこと(徒歩5分)、
空港シャトルのバス停が目の前(徒歩3分)、
とここを気に入っている理由がいろいろあるが、
そのうちのひとつが「コーヒー」だ。
オーナーがコーヒーショップ経営も兼ねているらしく、
ちゃんとしたレギュラー・コーヒーを淹れたてで飲める。
自分にとっては「夏にビール」以上の必需品。
メキシコでもモロッコでもベトナムでも欠かさず飲んでいた。
「旅先にコーヒー」、聞いたことないですね。
キャラメルマキアート酵素ブラック
ところがアジア系の客が多いこの宿ではこのコーヒーがホトンド減らない。
そう、ご承知の通り、アジア系の国々ではあま〜いコーヒーが主流。
まあアジアに限らず、ヨーロッパやアメリカでも
砂糖やミルクをドチャドチャ入れて飲みますなあ。
エスプレッソのデミタス・カップにも角砂糖2〜3個入れますからねえ。
「ブラック」を好むのはたぶん日本人だけです。
食後の「お茶」の習慣の違いじゃないでしょうね。
食後の口内をシブイお茶でさっぱりさせるのが日本式。
脂っこい料理を甘めのコーヒーで洗い流すのが欧米式。
韓国ももちろんアジア。
「コピー」と呼ばれているコーヒーはホットでもアイスでも
ベタベタに甘くて、気を失いそうになる。
アジアのコーヒーで多いのはミルクの代わりに練乳。
しかも確実に底に沈殿する量を。
日本では「ベトナム・コーヒー」と呼ばれるやつがアジアの主流派かな。
ホトンドが豆じゃなくて、インスタント(ネスカフェと呼ぶ)。
こいつはシンガポールでも「コピー」と呼ばれていたので、
ソウルでその言葉を聞いて、懐かしさを覚えました。
最近はホトンドが「3IN1」というヤツで、
コーヒー、ミルク、砂糖が1袋にパッケージされているヤツで手軽に飲める。
あ、そうそう、これ、けっこうお土産にオススメですよ。
ミルクティ版もあるので、お試しを。
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淹れたてのレギュラー・コーヒーに砂糖を入れて、ミルクを入れて・・・
なんてことまでして飲まないのですね。
なので、宿のコーヒーはいつまでたっても減らない。
減らしているはわたしだけなのです。
「3IN1」も好きですけどね、ガボガボ飲めるものではないのです。
雨音、文庫本、コーヒー・・・ 旅先でまた時間の無駄遣い。
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