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2015年07月08日

朝の嵐

通勤途中や会社帰りのコーヒーブレイクに、このブログで一息入れてください。






 翌朝は、凄いシケで目が覚めたました。壁だけに囲まれた2等船室は外がどうなっているのか目では

分からないですが、体では分かります。エレベーターに乗って一気に10階分落ちるや否やまた一気に

7、8階分昇っていく感じというか、内蔵をコネクリ廻されているような・・・。

ま、とにかく、酔い易い人は逃げられないし最悪でしょう。

 そんな状況下で、「皆様、只今食堂にて、朝食のご用意ができております。是非ご利用ください。」

と、船内アナウンスがあった。「こんな時にまともに食事できるかな〜?」とも思ったが、おもいきって

食堂に向かった。食堂は1階上に階段を上がって奥に進んだところにあるそうだ。

階段を上がって踊り場に来たとき丸窓から、やっと外の景色が見えた。

丸窓から見えるのは、水平線がまるでシーソーの様に左右に傾いでいる光景でした。

そこへ丁度、船長さんの様な制服を着た人が階段を昇って来たので「だいぶ船の揺れが大きいですが、

大丈夫ですか?」・・・「ふーむ、どうだろうね〜?」と意外な返事がかえってきたので、ぞっと

しました。「普通は船長だったら、安心させる返事を言うだろうに・・」と独り言をつぶやいた。

やれやれ、とにかく食事をする事に、メニューは「ナニナニ定食はA定食,B定食でA定食は売り切れか」

B定食はアジフライだった。「いただきま〜す!」

最初すごく美味しく食べていたのですが、なぜかだんだんのどを通らなくなって残してしまった。

それで良かった、お腹いっぱい食べていたらきっと戻していたでしょう。

逆に言えばよくあの状況で食事したもんだと、今となっては考えられません。


さてさて、続きはまたのお楽しみ!

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2015年07月07日

沖縄への船旅で

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私の足はすでに晴海埠頭の船客待合所へと向かっていました。

琉球海運の5000トンクラスの客船で、夕方出港して48時間の船旅です。

料金の安い2等船室、早い話がカーペット敷きの毛布一枚で雑魚寝です。

飛行機なら2時間40分のところ、何と48時間!・・・月曜の夕方から水曜日の午前中迄

乗る事になります。だけど、出港するときは天気が良くて、丁度夕焼け空の東京の街がゆっくりゆっくり

と離れて遠ざかってゆく景色は、今でも美しく思い出します。

都会の街の灯りもいつしか小さく遠くの方へと消え、すでに夜も帳をおろして船のエンジン音と

波を切る音が混じり、エレベーターの上下運動の様な、大きな波のうねりに乗って船は速度を上げて

ゆきました。

 春先の海は結構荒れる事が多いです。すでに2等船室では、洗面器を頭の横に置いて青ざめた顔

をして寝ている人がチラホラ見受けられました。

私は幸い乗り物酔いに強い体質のようで、船内の狭い通路を左右の壁にぶつかりそうになりながら

船内探検をする事にしました。

まだ高校生の私は、自分の歩く姿がまるで酔っ払いオッサンの千鳥足みたいでおかしく苦笑いでした。

 ヨタヨタしてたどり着いたのは、ちょっとしたホールみたいで、ジュークボックスがありました。

「気分転換に聴いてみるかなぁ〜!」「えっ!200円!!高ぁ〜!」その頃ではラーメン位の値段

だったと思います。「でも、ここで聴けたら最高いい雰囲気だな。さっきの悲惨な2等船室と大違い

だよ!」と一人心の中でつぶやいた。「何にしようかな?・・目の前に南沙織のジャケットがあるぞ

さ〜すがぁ沖縄航路!ぴったしだよ・・ヨシ、これだ!」とまたまた独り言を言っていた。

たしか、曲名は「純潔」だったとおもいます。インパクトのあるいい曲でした。

ジュークボックスの音に誘われて女子中学生のグループが聴きにやってきました。

「あ〜〜南沙織のうた〜!キャキャ〜!」とその場の雰囲気が急ににぎやかになりました。

聞くところによれば、沖縄の中学校で東京へ修学旅行に行った帰りだそうだ。

私はそのときに答えてくれた子を思わず見返してしまった!

その子は南沙織に、あまりにもソックリだったのだ!・・・



さてさて、続きはまたのお楽しみ!

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2015年07月06日

「沖縄に行こう。」

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私の沖縄への関心は、自然発生的に深まってゆきました。

時は過ぎ、私も高校生になり郵便局でアルバイトをするようになりました。

バイト代も特に使うこともそれほどなく、貯まっていきました。

「沖縄の綺麗な海と空を一度見てほしい。」・・・最初の手紙のこの一文が頭の中を巡りました。

「沖縄に行こう。」「この目で沖縄の海と空を見に行くぞ!」・・・と心の中に決めたのです。

どうやったら行けるのかつぶさに調べ計画しました。

何かに背中を押されている様に、何も迷いも有りませんでした。

計画は固まりました。こんな風です、まず、高校二年の春休みに実行、予算を抑えるため往復とも

船を利用。宿も安いユースホステルを利用する(そのための会員登録をした)。

アルバイトの稼ぎで何とか旅費も自前で用意出来そうだ。あとは親の許可を取り付けるだけだ。

その当時、高校生の一人旅にしては遠方であったため、一つ返事とはいかなかったが、

熱意が勝ったのか、「連絡を絶対怠らないこと、他人に迷惑を掛けない条件」で許されました。

私自身、初めての事で内心期待と少しの不安が伴いました。

文通相手に早速連絡すると「大歓迎です、そのときは案内します。」と言ってくれました。

そして、そのときを迎えることになるのです。


さてさて、続きはまたのお楽しみ!

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2015年07月04日

未知の島

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その当時は沖縄が返還されて、まだ間もない頃でした。

手紙のなかにこうも綴られていました、「返還前の通貨は米ドルで1日1ドルもあれば、映画を観て

飲食してもまだ余る位でした。ところが、円に代わってから混乱も起こり何かしらお金の価値が

目減りしたような感じです。」と、「ふーん、そうかなのか〜。」

私に到底実感できる訳もありませんでした。

 東京では秋も深まりつつある頃、手紙がやってきました。

沖縄では、「まだまだ暑い日が続いていますよ、11月中頃まで冷房しています。」

「え〜!」また私は驚きました。「こっちじゃ、とっくに夏も終わり紅葉も始まり落ち葉舞い散る

季節だというのに。」

「そうだ!きれいに紅葉した枯れ葉を手紙に入れて送ってあげよう!。」

翳り行く夕日を窓越しに観ながら、いつしか想いは沖縄のぎらぎらした太陽を想像していました。


さてさて、続きはまたのお楽しみ!

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2015年07月03日

未知の島

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私宛に届いた手紙を開いたその時、私の沖縄への関心のスタートの瞬間でした。

その当時の沖縄についての私の認識と言うと、きっと沖縄の人にひどく叱られてしまうほど、

低レベルな認識しか持っていませんでした。

例えば「道路らしきものがあっても信号機も無いだろう」くらいに思っていたのです。

今でも恥ずかしい想いとして心の中にあります。

 さて、手紙を拝見しました。相手の方もいったいどんな人に読まれるのかも判らず書いているのです。

私も相手の方もお互いに未知です。その手紙の内容に沖縄の綺麗な海と空を一度見てほしいという、

とてもシンプルな文章が有りました。

なぜか、余程、見てほしい気持ちの入れように感じたのです。

多くを語らずも「この沖縄の海と空を眺めれば、誰でもきっと想うものが必ずあるでしょう。」

 私の低レベルな未知の認識の中に「!」という気付きが走った瞬間でした。


さてさて、続きはまたのお楽しみ!

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いつもお読み頂きまして誠にありがとうございます。 幼い頃から季節は夏が好きで、「将来南国に住みたいな〜」 なんて思っていました。あなたもそんな素朴な夢を思った事が ありませんか? ちょっとしたきっかけが人生をかえることって あるかもしれませんよね。 あなたがこのブログからちょっとしたきっかけをつかんで 頂けたなら幸いにおもいます。               にへーでーびる                        ソナタ
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