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2017年05月25日
アンチエイジングに重要な関係がある「真皮」と「紫外線」について
そこで今日は、肌老化の原因やメカニズムなどを書いていきます。
まずは肌の断面図をご覧ください。
大きく二つに分けると「表皮」と「真皮」になりますが、アンチエイジングを考えるのなら真皮内(コラーゲン・エラスチン・線繊芽細胞・ヒアルロン酸)が健やかに保たれていることが重要になってきます。
肌トラブルの中でも、「シミ」や「乾燥による小じわ」は表皮の問題が大きく、比較的化粧品で効果が出やすい部類に入ります。
【真皮の構造について】
真皮の中には三本のらせん状の「コラーゲン」が網目状に張り巡らされていて、それが柱になります。
「エラスチン」はコラーゲンによる柱をしっかり繋ぎ止める釘のようなものです。
その隙間を、水分たっぷりのゼリー状のヒアルロン酸が埋め尽くしています。
線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などを生産する役目があります。
【若い時と加齢後の肌の変化】
若い時はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などがどんどん生産されてしっかり真皮内を支え、パンパンの状態で弾力があり、外から多少のダメージがあっても跳ね返すイメージです。
ターンオーバーも平均28日と早いため、古い細胞は素早く生まれ変わり外に排出され、良好な状態が保たれます。
ところが年齢を重ねるごとに線維芽細胞による生産が遅く少なくなり、消費量>生産量になり、コラーゲンなどの成分も減ってしまいます。
支えていた釘は外れ、柱はどんどん崩れ、パンパンに弾力があった真皮も外からのダメージを跳ね返す力がなくなり、凹んだら凹んだままになり、それがシワやたるみになっていきます。
【コラーゲンやエラスチンを取り戻す方法】
新たに体内に直接取り込むことと、線維芽細胞による生産を活発化させることです。
食事で補おうとすると大量に必要だったりカロリーが高くなったりしますし、分子が大きくて吸収率が悪いので、サプリメントやドリンクが効率良いかと思います。
【加齢以外に真皮内を老化させる原因】
真皮内を老化させてしまう一番の原因は加齢ではなく「紫外線」で、老化原因の80%だと言われています。
紫外線A波が真皮内に届くと活性酸素が増えて錆びつき、線維芽細胞の働きが鈍くなり、ますますコラーゲンやエラスチンは減っていきます。
そのことから、同じ年齢でも紫外線対策をしている人としていない人では、肌老化の進み具合がかなり違ってくるということになります。
それ以外の原因として、乾燥・ストレス・喫煙・生活習慣の乱れなどが挙げられます。
【化粧品で真皮を復活させられるのか】
化粧品は真皮まで届かないので、真皮内の減ってしまったコラーゲンやエラスチンを補充したり、線維芽細胞の生産機能を促して増やすというようなことはできません。
【じゃあコラーゲンやエラスチン入りの化粧品の役目は?】
真皮には届きませんが、水分を多く含んだコラーゲンやエラスチンは、「表皮の保湿効果」があります。
「表皮の乾燥」にはアプローチできので、肌老化原因のひとつを少なくすることに繋がります。
化粧品に含まれる成分は、直接的に「若い時のような真皮の状態に近づける」効果は期待できませんが、表皮において水分を保ち、真皮への紫外線ダメージを減らすので、間接的な効果はあります。
「少しでも真皮への被害を食い止めて老化を阻止する」ということです。
【紫外線と真皮の重要な関係性】
なにはともあれ、紫外線対策は必須です。
これをしないことにはどんなにサプリメントや食事、その他生活習慣などで線維芽細胞を活発化させようとしても、紫外線が作った活性酸素に邪魔されてしまいます。
線維芽細胞がしっかり働いてくれないと、アンチエイジングどころではありません。
【まとめ】
化粧品に含まれているコラーゲンやエラスチンは表皮に潤いを保つのが目的であり、真皮を若返らせるわけではないので、そこを誤解しないでくださいね。
表皮で起こる乾燥による小じわなどには効果があると思いますが、内側(真皮)から押し戻す力が減ったために起こるハリの無さ・たるみ・深いしわなどを直接改善するものではありません。
ただ、「表皮の良い状態」は真皮と全く無関係というわけでもないので、肌老化の進行を遅らせたりなどの予防としては、効果を期待できます。
化粧品の成分は真皮に届かないことを大前提として、自分のお悩みに合った化粧品またはサプリメントを選んでください。
ちなみに、化粧品において「成分が真皮に届く」という表現は、薬機法(旧薬事法)で禁止されています。
だから化粧品会社はそのような表現をしないため、万が一届くものがあったとしても、一般人には知る由もありません。
「この化粧品の成分は真皮まで届きますよ」と表現されているものがあれば、現時点でそれはかなり怪しいと思った方がいいですね。
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