薬機法での「浸透」に関する表現
薬機法 化粧品の肌への浸透について「 角質層まで」という表現にしなくてはなりません。
「角質層」というのは「表皮」の中でも一番外側にある、0.02〜0.03ミリほどの薄い部分で、厚さはサランラップほどです。
「表皮」は全体でも0.2〜0.3ミリくらい、その奥の真皮は1〜3ミリくらいの厚さです。
医薬部外品にも表現の制限がありますが、化粧品に比べると効果を謳えるものが多いです。
化粧品の場合、たいていどこかに小さく「角質層まで」と書いてあります。
実際に角質層までしか届かないと思ってたけど・・・
「角質層まで」としか表現できないということは、化粧品については成分が角質層より奥に届くような製品を製造をしてはいけないのかと思っていました。
でも薬機法で触れられているのは、広告規制だけです。
何で疑問に思い始めたか
薬機法に触れてしまうような、「真皮まで届きます」「角質層よりさらに奥まで届きます」という表現は論外ですが。
化粧品というのは、お肌のお悩み別に、配合されている成分やその働き方が違います。
角質層で保湿の働きをする化粧品などは、特に疑問に思いませんでした。
でも色々調べているうちに、「その成分に効果あるのは分かったけど、角質層で働いても意味なくない?もっと奥で働かないと・・・」と思うことが増えてきました。
角質層の奥や真皮でのトラブルを解消したり予防したりする成分だとすれば、本当に「角質層まで」しか届かないなら、効果を発揮できないはずなんですよね。
最初は「そんな奥の方で働くなんて嘘だよね?だって角質層までしか届かないし。だから効果も出るはずないよね」と思っていました。
広告内容が嘘だと。
(「角質層よりさらに奥まで届きます」と明記している広告はほとんどないけど、角質層の奥にある細胞に働きかける様子を説明している化粧品はたくさんある)
ところが・・・
実際そういう商品で効果が出ているという口コミがたくさんあります。
中には商品を売りつけたくて嘘やサクラの書き込みもあるとは思いますが、どう考えても全部が全部そうだとは思えません。
しかも私の友人にも、実際に効果が出ている人が何人もいて。
効果の出ている人が現実にいるということは、その化粧品は角質層より奥まで浸透して、そこで効果を発揮している証だと思いませんか?
でもなにしろ薬機法で「角質層より奥まで浸透します」という言い方はできないため、どのメーカーもそんなことは書きません。
だから一般人である私には、本当に角質層より奥で働いているのか、知る由もありません。
まとめ
いま私は、「大人の事情(薬機法)で書けないだけで、本当は角質層より奥まで浸透する化粧品もある」と思っています。
実際に医薬品などは奥まで浸透する成分もあるので、浸透させる技術がないわけではないんですよね。
それをするかしないかの違いだけで。
当然身体に悪い成分や異物と間違えられてしまう成分を浸透させるわけにはいかないですから、なんでもかんでも闇雲に浸透させるメーカーはさすがにないでしょうが・・・
安全性を確認した上で浸透させているメーカーはあると思います。
これはメーカーの研究に携わる人しか正確な答えは持っていないので、あくまで私の「予想」ということになってしまいますが。
やはり身近な人に効果が出ていれば、それは私にとってはヒト実験と同じようなものなんですよね。
しばらくの間、「角質層までしか浸透しないはずなのに、この手の効果が出るはずない」と思う類のものもあり、自分の中で辻褄が合わなくて困惑していました。
だって言葉をそのまま鵜呑みにするなら、「メーカーが効果効能についいて嘘をついているか、ついていないなら効果が全く出ないかのどちらか」の2択になってしまうから。
でも「薬機法上言えないだけで本当は浸透する成分もある」と思い始めてからは、ちょっと気楽に(笑)
それなら辻褄が合うので。
友人のヒト実験を目の当たりにしたことが大きかったと思います。
個人的には、どこまで浸透しようが安全性さえ守られているならどうでもいいというのが本音です。
厚生労働省が「角質層までだけが安全」というならそうなんでしょうし、「基底層まで」というならそうなんでしょうし、専門家に判断して決めてもらうしかないですからね。
一般人からしてみれば専門家の言葉を信じるしかないですし、わりと信じています。
たまに変な成分が含まれていて化粧品事故になったり、個人的に合わない成分や化粧品があったりしますが、今まで「浸透しすぎた」のが原因の事故って知りませんし・・・
なにしろ本当のことが分からない限り、すべては(体感したとしても)想像上の話になってしまいます。
なので賛否両論はあるでしょうが、私は「角質層の奥まで浸透するものもあるだろう」という考えも持ちながら、今後化粧品と関わっていきたいと思っているところです。
法律と現実は、違うんじゃないかな?と。