そんな抗酸化成分の中で、最近商品も増えつつある「フラーレン」という美容成分についてお話しします。
フラーレンとは
60個の炭素原子から作られた、サッカーボール状の構造をしたC60が有名。
1965年から存在が予測され始め、1985年に3人の科学者によりその実在が発見され、1996年にノーベル賞を受賞。
ダイヤモンドのように炭素で構成されているため、水に溶けにくい特徴を持つ。
医薬(HIVの特効薬)・潤滑・電子材料としての応用研究が進められている。
化粧品においては、活性酸素やラジカルを取り除く作用により、肌の老化防止や美肌効果があるとされている。
(参考記事: ナノ炭素材料に自然界最高レベルの活性酸素除去能を発見 )
2005年、ビタミンC60バイオリサーチ社により水溶性フラーレンが、2009年には同社より油溶性フラーレンが開発されました。
他の抗酸化成分との違いと特長
他の抗酸化成分は、自分が犠牲になって酸化されることにより、肌を守ります。
犠牲になったらゲームオーバーで、それ以上の働きはできません。
1人1個やっつけたらおしまい、というイメージです。
でもフラーレンは自己犠牲で活性酸素を退治するのではなく、吸着しながら除去するので、 効果の持続時間が長いのが最大の特長です。
いつまでも鎮座し、スポンジのように活性酸素を吸い込みます。(正確にいうと「吸着させる」)
他の成分の持続時間は2~6時間ほどですが、フラーレンは 11時間ほど持続すると言われています。
また、他の抗酸化成分はある一定の活性酸素しか除去できないのに対し、フラーレンは 多種類の活性酸素を除去できます。
フラーレンに期待できる効果
・毛穴の面積を縮小
・小じわの予防
・日焼け、紫外線からの保護
・保湿
・ビタミンEやビタミンC入り化粧品の浸透力を補助
・メラニン生成の抑制
・角質細胞の補修
・毛穴の黒ずみの改善
フラーレンの副作用と安全性
フラーレンを構成している炭素は元々体内にあるもので、お肌のpHとそれほどかけ離れているわけではありません。
副作用の検証は数多く行われており、医療機関でも使われている成分であるため、安全性の高い成分と言われています。
角質層を補修したり保湿効果もあるので、敏感肌・乾燥肌の方でも比較的刺激が低く安心して使える成分と言われています。
フラーレンの種類
水溶性、油溶性のフラーレンを研究開発したビタミンC60バイオリサーチ社の商標登録名で、検査に合格し規定値(1%)以上のフラーレンが含まれた化粧品に使用されるロゴマークの種類です。
・ラジカルスポンジ(R.S)・・・水溶性で、化粧水や美容液に使われる
・リポフラーレン(L.F)・・・油溶性で、クリームや乳液に使われる
・モイストフラーレン(M.F.)・・・水溶性と油溶性を併せ持ち、保湿力に優れ奥まで浸透する
・ヴェールフラーレン(V.F.)・・・パウダー状で表皮の表面で作用し、ファンデーションなどにも使われる
・Fullavie・・・モイストフラーレンの前身で、今となってはモイストフラーレンの劣化版ということに
ラジカルスポンジとリポフラーレンの両方を含んでいる「ダブルフラーレンマーク」のロゴもありますが、こちらは「フラーレンの種類」ではありません。
まとめ
ビタミンC誘導体も優秀な美容成分ではありますが、元々が酸性の性質を持つため、ビタミンC誘導体が主成分である化粧品だと、効果は高いものの刺激が懸念材料になります。
敏感肌や乾燥肌の方にはなかなか手を出し辛い成分ですが、フラーレンは美容皮膚科などでも副作用の報告がほとんどないそうですから、安心して使うことができるのではないでしょうか。
普通肌の人からしてみると、フラーレンはビタミンCやビタミンEとの相性が良いため、両方が配合されている化粧品は相乗効果を期待できます。
フラーレン化粧品を買うならやはり、一定濃度以上の ロゴマーク入りがお勧めです。
私も何種類か使ってみる予定ですので、またしばらく使い続けたあとにレビュー記事を書きたいと思います。
個人的には「毛穴の引き締め」と「他の化粧品の成分を浸透しやすくする」という部分に期待しています。
タグ: フラーレン
抗酸化作用の強い成分は他にもありますが、私は敏感肌なので、場合によっては刺激が強すぎることもあり・・・
フラーレンは比較的刺激が弱そうなことと、おっしゃる通り持続性があるというところに惹かれました。
来週あたりから美容液とクリームなど使っていく予定ですので、しばらく使ったらレビューを書く予定です。
よろしかったらまた見に来てくださいね。
持続して抗酸化物質をやっつけてくれるのは
とてもいい成分ですね