(水樹和佳子・著 集英社)
水樹和佳子によるコミック『イティハーサ』。
これを読むと、日本文化を象徴するような仏教でさえ、外國(とつくに)からの神々を
大和人(やまとびと)が取り入れたのだなという気分になる......
(実際、仏教が敬う対象はインド起源)
そう、この物語、1万2千年前の古代日本を舞台にしています。
真言告(言霊)の概念があり、「目に見えぬ神々」と
「目に見える(形のある)神々」が存在する。
物語は、ある村の少年鷹野(たかや)が、女の子の赤ん坊を拾うところからはじまるのですが、赤ん坊は透?(とおこ)と名付けられ、鷹野に育てられて・・・
しかし、村は「威神」という神々の徒党に襲われ、村人は皆殺しにされる。
(子どもは殺されず、誘拐)
そこから物語は、生き残った鷹野(たかや)と透?(とおこ)、そして保護者役の青比古(あおひこ)たちの目線で進みます。
特筆すべきは、鳥居がワープの門になっているということ。
鳥居・・・日本人にとってあまりにも身近で、くわしく知ろうともしない人が多いだろうこの鳥居。
鳥居ってなに?・・・
日本には、およそ120,000個の鳥居があるという報告がありますが、
実際にはどうなのか。
鳥居の意味は? 起源は?
色や種類、その細かな形状は?
材質は?
え?え?え?
わたしだけでしょうか、なにも知らないことに、今、戦慄しました。
知らない世界、日本。
『イティハーサ』を片手に、
新しい目で、日本を旅してみるのもいいかもしれない.....
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