夫が眠っている。
主治医で執刀医の神宮寺先生が、ベッドの横に立ち
「先ほどもお話ししましたが、今回の手術で人工心肺を3時間半使用してしまいました。
ご主人の体には相当負担をかけてしまったため、今は麻酔でしっかり眠っていますが
麻酔が覚めても、しばらくは意識が戻らないかもしれません。
今は、ご主人の生きたいという気力に頑張ってもらいましょう。
ご主人の体の状態はスタッフが必ず見ていますので、安心してください」と言った。
私は、主人の腕・首元についていた血をハンカチで拭って、主人の顔を触って、
チューブの邪魔にならないよう、手を握り、
「樹さん、頑張って!早く帰っておいでね」と声をかけた。
私が夫の手を握っていると、ICUのスタッフが
「私たちがだんなさんをしっかり見ていますから、
奥さんも今夜はお疲れでしょうから、ご自宅に戻られてしっかり休んでください」と声をかけてきた。
それからしばらくしてから 私は「それでは、よろしくおねがいします」とスタッフに声をかけ
ICUを後にした。
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