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【0x80070057】エラー修復の例:リストア後にWindows 10が起動しない!

【0x80070057】エラーの発生状況:フル・リストア時


他の記事でご案内したように、Windows 10(バージョン1903)では、2019年8月から、Windows 7のバックアップ・システムで、バックアップできるようになっています。

しかし、バックアップ・システムが使えるようになったと言うには、フル・リストアもできることが確認できなければなりません。
そこで、バックアップ・ファイルから、ユーザーデータと共にOSやアプリケーションなどのシステム全てのフル・リストアを試みました。

ところが、次のように、「パラメーターが間違っています。(0x80070057)」エラーが現われ、通常のWindows 10のシステムが立ち上がらなくなってしまいました。

0000復元不能:0x80070057.png

【復元不能:0x80070057】


このエラーは致命的です!
何しろ、通常のWindows 10のシステムが立ち上がらないのですから。

※「通常のWindows 10」と言っているのは、実はこのフル・リストアを含む「システム修復ディスク」では、「修復用のWindows 10」を利用しているからです。

※同じ【0x80070057】エラーは、Updateの時に、修復できないエラーとして現れることがあります。方法Bで修復可能な場合もあるので、他の方法でうまく行かない場合はお試しになってはいかがでしょうか。なおこの場合には、最後の解説もご覧になったうえで操作されることをおすすめします。


【0x80070057】エラー修復方法の例


始めに、「システム修復ディスク」を立ち上げ、「詳細オプション」のページを開いてください。
※修復ディスクの作成時期により、画面構成などが異なりますが、どのバージョンのものでも構いません。
※IMEの設定など、そのまま承認して、このページを開いてください。
※「インストールディスク」や「リカバリーディスク」に入っている「システム修復」でも構いません。

0015詳細オプション.png

【詳細オプション】


操作方法は、3通りあります。

方法A:スタートアップ修復
方法B:「コマンド プロンプト」でCHKDSKコマンド
方法C:以前のバックアップ・ファイルでリストア


これらの方法を順に試してみて、いずれかで、「通常のWindows 10」が立ち上がるようになったら、そこで終了としましょう。
エラーが出ていても、立ち上がるなら、あとはシステムによって徐々に完全なものへと修復されていきます、経験上。

ただ、あなたが方法Bの操作に問題がないのなら、方法Bを実行してから終了としましょう。
そうすれば、今回の操作だけで、完全なものになる可能性が高くなります。

では、修復方法を個別にご案内します。


方法A:ボタンだけの操作


これは「詳細オプション」で「スタートアップ修復」を実行するだけです。

この修復は、画面の指示に沿ってボタンをクリックするだけでとても簡単ですが、次の方法Bと比べると修復する力はあまり強くないようです。

【0x80070057】エラーでは、修復できる場合もあるしできない場合もあります。

でも、最初に1回は試してみる価値があります。

ただ、Windows 10のシステムが立ち上がらない状況では、おそらくあなたも1度は試してみているかと思います。

それでも、あえてご案内しているのには、わけがあります。


次のループをおすすめしたいからです。

方法Aでうまく行かなかったら、方法B。
万一、これでもうまく行かなかったら、一つ前のバックアップ・ファイルからリストア(方法C)。
これでうまく行かなかったら、また方法A、そして方法B。

これでうまく行く場合があります。

私の例ですが・・・
昨年のバージョン1809では、たまたま公開の日にインストールできました。しかし、この初期の製品はトラブル満載で、しばらくの間各種のトラブルの修復に時間を割きましたが、とうとう飽き飽きして以前のバージョン1803に戻すことにしました。

しかし、既に1か月近くたっていたので、Windows 10のシステムで以前のバージョンに戻すことはできません。そこで、バックアップ・ファイルからフル・リストアを試みたのですが、この【0x80070057】エラーが出て通常のWindows 10のシステムを立ち上げることができません。

この時には、まだ方法Bを思いついていなかったので、仕方なく方法Aと方法Cの繰り返しです。
そして、およそ3か月前のファイルから、エラーは出ているものの何とか通常のWindows 10を立ち上げることができました。

一度、通常のWindows 10が立ち上がれば、しめたものです。
Windows 10のシステムが一応立ち上がれば、利用している間に少しずつ修復されていきます。
この時のトラブルでは、数日に1回程度再起動を求められましたが、およそ1か月で正常になりました。



あなたが、方法Aでうまく行かなかった場合、まずは次の方法Bをおすすめします。

しかしそれでもうまく行かなかった場合は、今回バックアップしたファイルよりも前の日時のバックアップ・ファイルからリストアを試してもらいたいのです。
個人のPCなら、寝ている間や仕事に行っている間にリストアを試みれば、次々とリストアを試せます。
最近のバックアップ・ファイルに問題があっただけなら、それ以前のファイルでうまく行くことがあるので、あきらめずに実行されることをおすすめします。

私は、昨年1809から1803へフル・リストアで戻したときは、Windows 10のシステムを再度立ち上げることができるのか全く不透明でした。
一週間かかりましたが、これで助かりました。
※その前の1809アップデートによる手ひどく腹立たしいトラブルの1か月を思い出せば、なんということもありませんでした。


方法B:「コマンド プロンプト」での操作


同じく「修復用のWindows 10」を使うのですが、その中の「コマンド プロンプト」を使って、コードを打ち込んで修復を試みるものです。


この方法は、わずか1行の命令を打ち込んで実行するだけなので、とても簡単で、しかも強力です。
しかし、「コマンド プロンプト」の操作になれていない人にとっては、敷居が高いかもしれません。でも、慎重に実行すれば、誰でも実行できます。

今回、バージョン1903の元で、バックアップ・ファイルからの復元を試みたときには、念のために事前にPCや周辺機器に故障が無いことを調べています。

そして、リストアに失敗した後、リストアされたOSやユーザーファイルをざっと調べておおむね問題が無いことを確認しています。

そのうえで、chkdskコマンドで何とかなるのではと考え付くまでに1日かかりましたが、あとは一気に修復です。


「詳細オプション」から、Bの「コマンド プロンプト」を選択します。
次の画像は、合成した画像ですが、このような黒い画面が現れます。

0021chkdskコマンド.png

【chkdskコマンド】


ここで、プロンプト「>」の右隣りに、「chkdsk c: /f」と入力し、リターンキーを押します。
※文字は半角の小文字が設定されているので、そのまま上記カッコ内の文字を入力してください。大文字でも構いませんが、全角文字ではだめです。空白部分は、スペース・キーを使います。

操作は、これだけです。
これであなたのパソコンのCドライブの簡単な物理的なチェックを行った後、ファイルのチェックが実行されます。

ちなみにここで何をやるのかというと・・・
通常のWindows 10のシステムが置かれているのはCドライブなので、このCドライブに対して、修復オプションfをつけて、チェックディスク・コマンドを実行するのです。

修復オプションがついていると、Cドライブに対して簡単な物理的なチェックを行った後ファイルのチェックを実行し、問題があれば修復されます。全ての問題が解決されるわけではありませんが、かなり強力にチェックと修復が実行されます。


次の画像は、実際の修復時のものではなく、修復が成功した後の画像です。こんな処理がなされることをご案内しています。

0022chkdskの例.png

【chkdskの例】


私の場合【0x80070057】エラー修復のためにこのコマンドを利用した時には、「ステージ 2」で、いくつかのエラーが出て、修復されました。
おそらく、多くの場合は、この部分の修正でうまく行くと思います。

コマンドが終了すると、元の「X:Sources>」が表示されます。
※時間は、数分から数十分程度になると思います。通常は、あなたのセキュリティソフトでの簡易スキャンよりは少し時間がかかり、フルスキャンよりはずっと短い時間で終わるはずです。

「exit」と入力しリターンキーを押せば、「コマンド プロンプト」は終了し閉じますが、単純にウィンドウの右上にある閉じるボタンを押して終了できます。

その後、PCを再起動してください。

修復が成功していれば、通常のWindows 10のシステムが立ち上がります。


「コマンド プロンプト」は、普段のWindows操作とは異なるので、心配があるかもしれませんが、余計な操作をせず慎重に実行すれば安全です。

単純ですが強力な操作なので、あなたの場合もこれでうまく行くことを望んでいます。

おそらく、ほとんどの場合これでうまく行くと思います。


方法C


もし、方法Bでも修復できなかった場合は、今回利用したバックアップ・ファイルそのものが壊れているのかもしれません。
※バージョン1809のバグがたくさんあった初期のものを利用したことがあり、1809の時にバックアップを試みた場合は、私の場合と同じようにバックアップの設定データも壊されている場合があります。

この場合は、最新のではなく、以前のバックアップ・ファイルでリストアを試してみることをおすすめします。
そのうえで、方法A・方法Bをお試しになることをおすすめします。

古いバックアップ・ファイル(システム イメージ)からリストアしたら・・・
OSやアプリケーションは、その古い日時のバックアップした時の状態に戻ってしまいます。
また、ユーザーファイルは、同じく古いデータに戻ってしまいます。

<対策>
〇アプリケーションが削除されてしまった場合は、残念ながら、そのアプリケーションを再インストールしてください。その他の場合は、状況により何もしなくてもよい場合もありますし、再度バージョンアップが必要になる場合もあります。

〇OSは、つまりWindows 10のシステムは、利用している間に、最新のものへとバージョンアップされていくので心配はいりません。

〇ユーザーファイルの場合は、少し込み入っていますが、Windows 10の元で、最新のバックアップ・ファイルから、復元できます。

復元方法は、ユーザーファイルのバックアップ方法によって異なります。つまり、Windows 7のバックアップ・ファイルから復元するのか、Windows 10の元で「ファイル履歴を使用したバックアップ」から復元するのかによって異なるのです。

が、どちらにしても、リストアに使用した「システム イメージ」が古くOS・アプリとユーザーファイルが古いものになったとしても、
「ユーザーファイルのバックアップをした分」については、最新のユーザーファイルのバックアップ・ファイルから復元できます。
方法は、検索すればたくさんの記事が見つかるので、そちらをご覧ください。


以上で、【0x80070057】エラーの修復方法は終わりです。

エラーや修復の解説をこの後記載していますので、興味のある方はご覧ください。
お疲れさまでした。


【0x80070057】エラーと修復の解説


主にWindowsのプログラミング経験のある方へ
※プログラミングの初歩的な解説は、あまりしていません。

【0x80070057】エラーと対処の可能性


【0x80070057】は、文字通り(メソッドの)パラメーター(引数)が間違っているのです。

例えば、「COR_E_ARGUMENT (0x80070057)」メッセージなどの様に。
これは、「.NET Framework」で、メソッドに渡されたパラメーターのいずれかが無効な場合にスローされる例外の一つです。


つまり、単なるエラーではなく、例外として処理されるので、そのメソッドは中断されます。
だから、Windows 10のシステム内でのトラブル・シューティングでは、直しにくい面があります。
しかも、システムの基礎的な部分の問題であればなおさらです。


このような場合には、システム自体をいったん止めて、システムの外側から修復を試みるとうまく行く場合があります。
※今回の【0x80070057】エラーでは、そもそも通常のWindows 10のシステムが立ち上がっていませんが。

例えば、今回の方法Bのように。
※この時には、「システム修復ディスク」を使っていますが、これは仮想ドライブXで修復用のWindows 10のシステムを動かしているのです。


外部のWindows 10のシステムから「コマンド プロンプト」を起動させ、Cドライブにある通常のWindows 10のシステムの修復を試みているのです。
これなら、きわめて低レベルなコマンドも使えます。


【0x80070057】エラーが発生している状況の再確認と対処


実際にリストアされたファイルをざっと調べてみると、ユーザーファイルだけでなく、OSのファイルについても、外見上特に気なる問題は見つかりませんでした。
※最新とその前のフル・リストア後の2つのフル・リストア後にざっと調べました。
※ちなみにPCや周辺機器の物理的なエラーなどは無いことは、事前に確認済みです。


「つまり、バックアップやリストアのシステムの主要な部分には問題がなく、補助的なデータ部分に問題があるのではないか」、そう考えました。


そこで、(一番チェックしやすく)根本的に修復しやすい方法は何かと考えると、CHKDSKコマンドのようです。
方法Bで試してみると、5・6個のリンク情報を修正して、無事通常のWindows 10が立ち上がりました。


【0x80070057】エラーでは、これだけではどの部分に問題が発生して、どのメソッド(プログラム)に問題が発生しているか、特定はほぼ不可能なように思います。
※単に、私の知識不足かもしれませんが。

結局どこのどの部分に問題があったのか特定はできませんでしたが、それを調べるのは目的ではないので、修正できたことで完了としました。
おそらく頻繁なアップデートの最中にシステムデータやシステムイメージの中に不整合ができたのではないかと思っているのですが・・・

その後、既にかなりの日数が経っていますが、問題は現われていません。
そこで、解決方法の一つとしてご案内する次第です。



なお、Updateの時にも同じ【0x80070057】エラーが出てうまく行かない場合があります。
この場合も、同じように「システム修復ディスク」を使ってCHKDSKコマンドを実行(方法B)してみてはいかがでしょうか。治る場合も多いかと思います。
※ちなみに、「通常のWindows 10のシステム」上で「コマンド プロンプト」を起動させても、CHKDSKコマンドはうまく働きません。
それは、今動いているシステムの根幹の部分を、内部からチェックし修復しようとすることになるからです。
一旦通常のWindows 10を終了させて、そのうえで「システム修復ディスク」を使って外部から操作してください。


つたない解説ですが、少しでもお役に立てれば、幸いです。
以上です。
最後までご覧くださり、ありがとうございます。

Win7のバックアップが取り消される:Windows 10

001バックアップ エラー.png
【バックアップ エラー】

Windows 7のバックアップ・システムを利用した時、
せっかく長い時間をかけてバックアップしたと思ったら、
上の様に「バックアップは正常に完了しませんでした」とダイアログで表示される!ことがあります。

これは、2019年9月現在Windows 10バージョン1903で、Windows 7のバックアップ・システムを利用した時にも起こります。
今回は、これの簡単な解決法の一つをご案内したいと思います。


どんな状況なのか


むやみやたらに解決法を探すのは効率的ではありません。
まずは、何がどうなっているのか、その状況を確認したいと思います。

「バックアップは正常に完了しませんでした」と表示されたとき、
どのように正常に完了しなかったのでしょう。

確認のために、「オプション」をクリックします。

002エラー オプション.png
【エラー オプション】

残念ながら、長い時間をかけてバックアップ作業をしたのに、「バックアップは取り消されました。」と表示されています。

あえて言うなら、いつもより長い時間をかけてバックアップされたのに、取り消されているのです。

しかし、『いつもより長い時間がかかった』、ここにこそ問題が隠されているのです。


バックアップが取り消された原因と解決策


結論から言うと、多くの場合、
前回(まで)のバックアップが正常に終了していなかったため、
今回バックアップしようとしてもうまく行かなかったのです。

親亀がこけているから、子亀がその甲羅に乗れないのです。

だから、バックアップの時間が、いつもより長かったのです。

こんな時には、正常にバックアップされたところまでさかのぼって、
それ以降の最近のファイルを全部削除してください。

いつまでが正常にバックアップされていたのかは、
「バックアップと復元(Windows7)」ウィンドウで「最新のバックアップ」の日時を見ればわかります。

003バックアップ取り消される.png
【バックアップ取り消される】

「前回のバックアップが取り消されました。」と、表示されています。
そして、最新のバックアップのところには、
今回の日時(9月12日)ではなく、過去の日時(8月31日)が表示されています。
つまり、2019年8月31日16時より後のバックアップは無効だということがわかります。
これらのバックアップ・ファイルはすべて何らかの問題が発生しており、削除すべきファイルなのです。

そこで、この上に青文字で表示されている「領域を管理します」をクリックして
「Windows バックアップ ディスク領域の管理」ダイアログを表示します。

そこの中段あたりの「データファイルのバックアップ」の中に、「バックアップの表示」ボタンをクリックして、過去にバックアップしたリストを表示し、問題のあるバックアップ・ファイルを削除します。

071バックアップの削除.png
【バックアップの削除】

これは先ほどのステップを踏んで、バックアップ・ファイル(より正確にはバックアップ・ファイルのセット)を削除しているところです。
実際にやってみればすぐわかるので、3つのダイアログを、重ねて表示しています。


表示されているリストは、バックアップ・ファイルが一つの場合もありますが、多くは複数のバックアップ・ファイルが含まれたバックアップ・ファイルのセットです。
最新のバックアップより後のセットはすべて削除してください。


この後、改めてバックアップをやり直してください。
多くの場合、今度はバックアップが成功し、次のように表示されるはずです。


081バックアップ成功メッセージ.png
【バックアップ成功メッセージ】

このダイアログはもう不要になったので閉じて、
「バックアップと復元(Windows7)」ウィンドウの
「最新のバックアップ」のデータを見てください。

082バックアップ成功.png
【バックアップ成功】

「最新のバックアップ」の日時は、今回バックアップしたものに更新されているはずです。

これで、今回は正常にバックアップされたことが確認できました。

以上です。お疲れさまでした。
最後までご覧くださり、ありがとうございます。

バックアップ・エラー【0x8100002F】と【0x80070002】のとある解決方法

Windows 7のバックアップ・システムで、よくあるエラーの一つが【0x8100002F】です。
これは、バックアップを実行し、作業が終了した時に、次のような形で現れることがあります。

※多くの場合、アプリで作成されたデータファイルやフォルダを、自己都合で移動・削除などをした時に現れるようです。

<私にこれらのエラーが現れたときの状況>
これは、2019年8月Windows 10のバージョン1903での、ある日の出来事です。

バージョン1803まで使えた「バックアップと復元(Windows 7)」のバックアップ・システムは、1809になってから使えなくなっており、1903になっても、今まで使えませんでした。
それが、なぜかバックアップをしろとWindows 10から通知がきて、試してみると一応終了し下記のメッセージが現れたのです。


001バックアップ・エラー.png
【バックアップ・エラー】

ダイアログでは、「Windows バックアップは正常に完了しませんでした」と表示されるとともに、その下では、「バックアップは完了しましたが、一部のファイルはスキップされました」と表示されています。


「バックアップは完了しましたが、一部のファイルはスキップされました」とは?


これは、いったいどんな状況なのでしょうか?

〇「完了」とありますが・・・
・形式的にバックアップが終了しただけで、バックアップ・ファイルが作られていない?
・バックアップ・ファイルは作られたけど、使い物にならない?
・一部のファイルを除けば、復元できるレベルでバックアップ・ファイルが作成された?

〇「一部のファイルがスキップ」されたとありますが・・・
どんなファイルがスキップされたのでしょうか?そしてそれは問題ないのでしょうか?スキップされない方法は?


調べてみることにします。


【0x8100002F】エラーと【0x80070002】エラー


「バックアップは完了しましたが、一部のファイルはスキップされました」の意味


まずは、「バックアップと復元(Windows 7)」ウィンドウに戻ってみましょう。


000スキップ付きバックアップ完了.png
【スキップ付きバックアップ】

同じ内容がエラーメッセージとして表示されています。

しかし、その下の「最新のバックアップ」の日時を見ると、新しい日時に更新されています!

Windows 10のバージョン1809からバックアップはできなくなっていたので、ここには、今まで1803の時の最後のバックアップ日時が表示されていたのです。それが更新されています!

つまり、一部のファイルだけがスキップ、つまり飛ばされたものの、一応はバックアップが成功した模様です。

この問題を解決すれば、またバックアップが使えるようになるかもしれない!?

この段階で、バックアップ先のハードディスクを調べています。
システムイメージは更新されていますし、新しいバックアップ・ファイルも作成されています。
それらの中身や容量などをざっと調べた結果、ほぼ正常なバックアップが完了しているらしい、と判断しました。



こんどは、「オプション」を使って、さらに詳しく調べてみることにします。

「オプション」は、「バックアップと復元(Windows 7)」ウィンドウにも、バックアップ・エラーを表示していたダイアログにも、どちらにもありましたが、今回はどちらでも同じです。

どちらかの「オプション」をクリックすると、次のダイアログが開きます。


002バックアップトラブル:オプション.png
【バックアップトラブル:オプション】

この画像ではすでに下の方の詳細ボタンをクリックしてダイアログを下に広げています。
ここには、エラーコード【0x8100002F】が表示されています。

【0x8100002F】は、「バックアップは完了しましたが、一部のファイルはスキップされました」というエラーが表示されたときに現れるエラーコードです。

堂々巡りで、何の解決にもならないので、次に進みます。


次に、青文字で表示されている「スキップされたファイルの表示」をクリックすると、メモ帳が開いて、実際にスキップされたファイルの情報が表示されます。

003バックアップ:エラーログ.png
【バックアップ:エラーログ】

このメモ帳の中で、エラーログの中で表示されているエラーコード【0x80070002】は、「指定されたファイルが見つかりません」という情報です。


つまり、ダイアログでエラーコード【0x8100002F】を表示し、
バックアップの最中に「一部のファイルがスキップ」されたとエラー報告しています。

そして、エラーログを見るとその中で、その原因は、エラーコード【0x80070002】、「指定されたファイルが見つかりません」でしたと言う内容のエラーで、
今回見つからなかったファイルは、『C:\Users\OneNote ノートブック』だと、言っているのです。


しかし、実際にエクスプローラーでも確認しましたが、少なくとも「現在」、そんなフォルダは無いのです。
どうやらWindows 10のシステムに、過去に消したフォルダが「存在している」と認識されていて、その結果Windows 7のバックアップ・システムにも同じように「存在している」と認識されているようです。

それなら、Windows 10のシステムに、そんなフォルダは無いよと認識させればよいのです。


でも、存在しないフォルダをどう認識させればいいの?

無いものを無いと認識させるのではなくて、あるはずだというものを作って認識させ、正常に認識できたら削除すれば良いのです。


つまり、
システムが「存在している」と主張しているフォルダを作って、フォルダを認識し直させ、その後削除すれば良いのです。
しかし、単にフォルダを作るだけでは不十分かもしれません。だから、念のためにその中にテキストファイルでも作り、一旦Windows 10のシステムに、フォルダとファイルがあることを認識させて、それから削除しましょう。

で、作る時期はバックアップをもう一度やり直す前ですが、削除はバックアップが正常に完了した後にするのが良いでしょう。

そもそも、存在していないのに、その指定のフォルダやファイルが見つからないと、言っているわけですから、多分データだけの問題だと思いますがPCに問題が発生しているので、念には念を入れて、削除はバックアップが正常に完了してからにしましょう。
バックアップは長時間かかってその間アプリの動きが悪くなります。それを、何度もやり直すのはやめたいものです。


ここで言うのもなんですが・・・
大手PCメーカーのQ&Aによれば、この記事でのエラーが出ていても、放置しても問題は無いらしいです。
つまり、ファイルの復元や回復など、問題なくできるらしいです・・・

私は毎回エラーが出てくるのは煩わしく嫌なので、修復しました。
むつかしくはありませんから、大丈夫!直しましょう!



何をどうやってエラーを修復する?


エラーログをもう一度見てみると、今回の私の場合は、
『ファイル C:\Users\OneNote ノートブック のバックアップ中に問題が発生しました。エラー:(STATUS_WAIT_2 (0x80070002))』
となっていました。

繰り返し説明し直すと、
【0x80070002】エラーでは、指定されたファイルを作り出して、それを認識させれば良いのです。
もう少し具体的に言うと、エラーログで表示されているフォルダを作成し、その中に何か適当なファイルを作成して、「システムにちゃんとファイルがあるよと認識させ」れば良いのです。

そうすれば、【0x8100002F】エラーも無くなるはずです。


フォルダの作成


まずは、バックアップ・システムがあるはずだと主張しているフォルダを作成します。

私の今回のフォルダは、「C:\Users\OneNote ノートブック」です。
※作成すべきフォルダは、「C:\Users\OneNote」ではなく、「C:\Users\OneNote ノートブック」です。
OneNoteアプリのデータフォルダーを、アプリが指定した位置から別の位置に移動したためのエラーのようです。

あなたの場合は、おそらく別のフォルダでしょう。
でも、やり方は同じなので、私の例をご覧になり、あなたのデータでご利用ください。


エクスプローラーでCドライブの「ユーザー」フォルダを開きます。
煩わしいのですが、「ユーザー」フォルダは、「Users」フォルダのことです。

その中には、「OneNote ノートブック」フォルダがないので、マウスの右ボタンを使って該当のフォルダを作ります。
また、今回の私の場合は、次のようになります。(新しくフォルダを作成済み)


011フォルダ再作成.png
【フォルダ再作成】

本来なら、このようにあるはずだったフォルダを作り、即削除するだけでよいはずです。

でも、エクスプローラー、つまりWindows 10のOSでの認識だけの問題なのか、それともバックアップ・システムでの問題なのか不明です。
また、認識にはファイルの存在も必要かもしれません。

一つずつ試しながら確認していくこともできますが、何しろバックアップには時間がかかります。一つずつ試していくのは、現実的ではありません。

だから、あるはずだったフォルダを作るだけでなく、その中にファイルを作り、バックアップを成功させてから、不要になったファイルをフォルダ毎削除するのが良いでしょう。
非常に時間のかかる不要なバックアップを繰り返さないために、念を入れて準備をします。と言っても、数分で準備できるので、効率的です。


ファイルの作成


新しく作ったフォルダをクリックするなどして開きます。
そして、その中に何か適当なファイルを作ります。

私は、一番簡単にテキストファイル(エラー処理用.txt)を作り、保存しました。
※テキストファイルの中身は、エラーログの一部をコピペしただけです。

フォルダの中に置くファイルは、何でも良いですよ。どこかからテキストファイルや画像ファイルなどをコピーして貼り付けても良いです。

012ファイル作成.png
【ファイル作成】


領域の管理


バックアップをする前に、念のため、バックアップ・システムの領域データを更新しておきましょう。

020バックアップ再実行準備.png
【バックアップ再実行準備】

「領域を管理します」をクリックしてください。

「Windows バックアップ ディスク領域の管理」ウィンドウが現れます。

021領域の更新.png
【領域の更新】

念のため、領域のデータを最新のものに更新しておきましょう。
「最新の状態に更新」をクリックして更新した後、このウィンドウを閉じます。


バックアップ再実行



バックアップを再実行します。

025バックアップ再実行.png
【バックアップ再実行】

「今すぐバックアップ」をクリックして、バックアップを再実行してください。


バックアップ成功



しばらく待つとバックアップが終了し、成功したことがわかります。
早速、バックアップをスケジュール化したものが次の画像です。

031バックアップ成功:スケジュール化.png
【バックアップ成功:スケジュール化】

エラーメッセージは無くなり、最新のバックアップが表示されています。また、スケジュールも正常に働き、次回のバックアップ予定も表示されています。


無事成功です。

お疲れ様でした。


<参考>スケジュールを、「毎週火曜日の8:00」にしていることについて。

このスケジュールでは、毎週火曜日の8:00以降に電源を入れると(または入っていると)、バックアップが自動で開始されます。
もし、何らかの理由により自動で開始されない場合は、メッセージが通知されます。

この時間にスケジュール化しているのは、マイクロソフト社ではアメリカ時間で毎月第2火曜日(9:00以降のようです)にWindows 10のセキュリティ更新のアップデートを配信しているためです。
日本時間では、火曜の夜になるので、その前にバックアップを終了させておいて、万一アップデートに問題があった場合にそれ以前に戻れるようにしているのです。

その他にもアップデートはありますが、重要なデータはWindows 10のバックアップ・システム「ファイル履歴を使用してバックアップ」を利用しているので、一週間に一回バックアップを取っておけば十分かなと思っています。

なお、あなたはこの時間でバックアップする必要はありません。
通常は、大幅なアップデートがあった場合は、復元ポイントが作られて、それ以前の状態に戻すことができるからです。
だから、あなたが一番PCを使う曜日の後とか、使わない曜日とかで、日時を指定しておくのが良いでしょう。




この記事は、以上で終わりです。
あなたも早くWindows 7の復活したバックアップ・システムを使えるようにして、安心できるPCライフを送られることを望みます。


最後までご覧くださり、ありがとうございます。
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