宇宙空間の「無重力」状態を端的に表現したタイトルですが、面白いのは原題には「ゼロ」がなく、「Gravity(重力)」のみ。
重力のある地球で暮らす無意識の安堵感を、しみじみ感じられるという意味では 「Gravity」の方がしっくりくるかもしれません。
実際、主人公の女性クルー・ライアン博士が経験した無重力空間での凄まじい出来事は、きっと忘れられない記憶となったことでしょう。
映画のほぼ全編が宇宙空間でのシーン。
ヴェネツィア国際映画祭では、この映像美・演出が高く評価されています。
全編で味わえる宇宙パニック感!
地上では医療技師の仕事をしていたライアン・ストーン博士 (サンドラ・ブロック) 。
彼女は自ら開発した試作品をシャトルの外に取り付けるミッションで、はじめての船外活動に挑みます。
指揮をとるミッション・コマンダーは、マット・コワルスキー (ジョージ・クルーニー) 。
ベテランの彼にとって、これが最後のミッションでした。
ちなみに、この映画に登場するのはこ二人だけで、あとはNASAの管制塔から聞こえてくる声の出演だけです。
シャトル外活動を初経験!
(引用:
https://www.facebook.com/zerogravitymovie/ )
◇破壊された人工衛星の破片が飛来!
『ゼロ・グラビティ』はSFサスペンス映画の一方で、まさに「足が地に着かない」スペース・パニック映画でもあります。
はじまりは、地球のNASA管制塔からの緊急連絡。冒頭からテンションは一気に上がります。
それは、他の国が破壊した人工衛星の破片の急接近を知らせるものでした。
シャトルから外に出て活動中だったライアン博士とコマンダーのマット、そしてもう1人のクルー・シャリフは、急いでシャトルへ退避しようと。
しかし、シャリフは破片の直撃をまともに受け即死。ライアンとマットは、猛スピードで飛来する宇宙ゴミの中を必死で逃げ回ります。
◇シャトルを捨て目指すはISS!
途中、ほぼ酸欠状態になってしまったライアン博士。しかし、ベテランのマットの的確な指示で、なんとか最悪の状態から脱しシャトルへ戻ることに。
そこで見たのは、なんとシャトル内の壊滅的状況で他のクルーは全滅。
マットとライアンは、次にISS(国際宇宙センター)への避難を目指すのでした。
船外活動用の酸素も推進燃料もなくなりつつある中、やっと到着したISS。しかし、ここでも予期せぬトラブルが再び二人を襲います。
◇二人を繋ぐ命綱の切り離し
ISSを目前にして二人を襲ったトラブル、それはISSに設置された器具に2人とも足をからめ取られてしまったのです。
リーダーのマットが考えた危機脱出方法はひとつ。
ライアンとマットを繋いでいた命綱を切り離し、ライアンだけをISSに入れること。
これは、ライアンだけを助け自らを宇宙に投げ出そうというマットの究極の判断だったのです。
そして、今後のライアンへの指示は、酸素が切れるまでステーション外から出していくと言うのです。
地球への帰還方法を指示するマット!〜クライマックス〜
(ネタバレなし)ライアンはISSに入った後、ソユーズ(使い捨てロケット)を使い、すぐにマットを迎えに行くと申し出ますが、マットは無理だと言い聞かせます。
宇宙空間をひとりでさまよう判断をしたマット。
自分のことは捨て、交信が可能な限りライアンにこれからやるべきことの指示を出します。
もちろんそれは、ソユーズを使ってライアンを地球へ帰還させるための指示でした。
二度と会えることのないマットの声だけを頼りに、初めてのソユーズを必死に操作するライアン。
しかし、しばらく続いたマットとの交信も時間の問題でした…。
kazemichiの感想とおすすめ度
鑑賞後、大地を踏みしめて歩く感覚にたまらなく爽快感が湧く映画です。
ギリギリの緊張感 ★★★★★
映画館での無重量感 ★★★★★
地球はやっぱりイイ! ★★★★★
宇宙へ行きたい! ☆☆☆☆☆
サンドラ・ブロックはイイ! ★★★★★
ジョージ・クルーニーが可哀そう!★★★★★
感想(9件)
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