The 3rd Bond, Roger Moore's 007
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★「2代目ボンド、ジョージ・レーゼンビーの007とボンドガールあるある」は こちら へ。
主人公が世界を駆け巡るスパイ映画。
今回は 歴代最多の7作品でボンドを演じている、 3代目ボンドの ロジャー・ムーア作品を、ロケ地をメインにご紹介。手に汗握って映画を楽しみながら、 海外旅行をしたつもりになれるかも
「可もなく不可もなし」という印象のロジャーだが、一番イギリス人が想像するボンドに近いのではないだろうか。ジョージ・レーゼンビーほど笑い顔ではなく引き締まった顔もできながら、普段はにこやかで余裕の微笑みを絶やさないハンサムなイギリス紳士だ。
【1作目】ロジャー版1作目は、 ニューオーリンズの町並みと ジャマイカでのロケ
今回のボンドガールは、敵側の霊感の強いタロット占い師(ジェーン・シーモア)。
さっそく持ち前の魅力と強運で彼女の心を鷲掴みにして、寝返らせてしまうボンド。サンモニークという架空の国が舞台だが、ロケは ジャマイカで行われた。巫女によるタロット占いやら怪しげなブードゥー教の儀式やら、スパイ映画というより冒険活劇に近い内容になっている。
【2作目】 マカオ、香港、バンコクと、アジアを舞台にクールに決めまくる
ボンドのボス、 Mが全編通して異様にボンドに冷たい気がする。あまりに派手に立ち回って行く先々で起こす破壊行為にお金がかかりすぎるからか?
前作で、ポリスマンとして甥のボートをボンドに粉々にされたアメリカの ペッパー保安官が、妻とバンコク観光に来ていて、ボンドが盗んだ試乗カーに乗り合わせるというお笑い付き。
●ご乱心?クール・ボンド炸裂
今作のボンドの女性に対する仕打ちはかなりひどい。
香港のエージェント、メアリーとベッドインしようとした矢先に別の女性アンドレアが訪ねてきたことから、メアリーをクローゼットに押し込めてその場でアンドレアと関係を持ち、翌朝「仕事をしてたんだ」などと、いけしゃあしゃあと言う非情さ。ボンドに警告を送り、庇護を求めたアンドレアはやはり敵に殺されてしまう。その影に最愛の妻を殺された傷が見え隠れするのだが、今作のボンドはほとんど 女の敵、というほど感じが悪い…
【3作目】 カイロとサルディーニャ島が舞台。ボンドの凛々しい制服姿が拝める
●愛する心を取り戻したボンド?
前作でかなり女性に冷たかったボンドだが、今回は「ミッションが終わったらあなたを殺す」と言っていたロシアの女スパイ、アーニャを守るため、数分後に魚雷攻撃を受けるとわかっている海中建築物に戻るという愛を見せている。しかし、アーニャ役のクール・ビューティ女優 バーバラ・バックは映画の後で 「ボンドは女の子を使って、自分を弾丸から守るブタ」だと発言している。やはり、「冷たい男」を感じさせるロジャー版ボンドだ。
【4作目】 ヴェニスが堪能できる作品。最後はなんと 宇宙で大暴れ!
●世界中でお祭り騒ぎ
●最強の殺し屋ふたたび
前作でボンドを苦しめた、サメより強い殺し屋が運命の恋人を連れて、宇宙までボンドを追ってきます。そして意外な展開が…! この殺し屋、前作でセリフが一言もなかったので喋れないのかと思っていたら、今回はセリフがありました、一言だけ「乾杯」って…。
【5作目】 イタリアでスキー、 エーゲ海でリゾート、クライマックスは 世界遺産!
●エーゲ海の美しい海
前半北 イタリアのコルティナ、雪山でのまたしてもトライアスロンやボブスレーなど競技の邪魔をしながらのアクロバティックなスキー・アクション。後半 ギリシャのコルフ島では、優雅なリゾートで美女たちと戯れながらのお仕事。バカンスムード満載で、見ていて楽しい。海中シーンも多いので、美しい エーゲ海を堪能できる。
●クライマックスはギリシャの世界遺産!
終盤登場するのは ギリシャの世界遺産、メテオラ。キノコのようにニョキニョキと天に聳える奇岩の上に立つ、 シリルの僧院が舞台のアクションも見応えアリ。
【6作目】 タージマハルのインドが舞台。でもコメディ?
●コメディ要素満載
コミカルすぎるから、コレ人気ないのかも。
デリーでは最初に タージマハルが映り、インド人を多く出演させ、街の中での笑えるカーチェイス(カーはオートリキシャだけど)もあり、インド独特の雰囲気は堪能できる。ボンドもやっぱ大変だね、という体験をこれでもかとしているので、親近感が持てるかも?
【7作目】ロジャー最後のボンド、舞台は パリ。 カッコいいアクションが満載!
●血も涙もないメンタルおかしい悪役
なんと悪役ゾリン役があの、狂気を演じさせたらピカイチ、『ディア・ハンター』の クリストファー・ウォーケン!若い、美しい!ちょっと行っちゃってる役がめっちゃはまってる!彼に忠誠を誓っている仲間を含む、逃げ惑う人々を無差別にマシンガンで殺しまくるときの恍惚の表情は、彼だからこその説得力…恐ろしや。
●ボンドの本領発揮
前回に引き続き今回も、敵であろうと改心した女性はけして見捨てないボンドは良かった。カーチェイスとかアクションだけでなくスキーに乗馬、料理まで、ジェームズったら何でもできるのね。
そして「これも仕事だ。宮仕えのつらいところだよ」なんてQには言い訳していたけれど、軽快な デュラン・デュランの「美しき獲物たち」をバックに、やはりラブシーンで幕を閉じた ロジャー版ボンドの最終作でした。
前半のロジャー版ボンド作品では、妻を結婚式直後に失った悲しみ(ジョージ・レーゼンビーの前作)のせいか、女性を本気で愛すまいとする、どこか 女性を突き放すような冷たさを各作品で感じさせている。
が、後半の作品では敵側であっても女性たちに暴力を振るうのをためらったり、命をかけて守ろうとしたり、優しさを見せているのは、 ボンドの傷も癒えてきたってことかしら?
映画はそれぞれが楽しむもの。ここに書いた意見はあくまでも私個人のものです。
皆さんもそれぞれの作品を見比べて、自分なりのお気に入りボンドを見つけてみてください。
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★【世界を駆け巡る映画?C 4代目ボンド、ティモシー・ダルトンの007】は こちら へ。
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