キュリウム (英: curium) は原子番号96の元素。元素記号は Cm。アクチノイド元素の一つ。超ウラン元素でもある。安定同位体は存在しない。
銀白色の金属で、常温、常圧で安定な結晶構造は面心立方構造 (FCC)。比重は理論値で13.51、融点は1340 °C (1350 °C)、沸点は3520 °C。原子価は+3、+4価。
目次 [非表示]
1 歴史
2 特徴
3 同位体
4 キュリウムの化合物
5 出典
歴史[編集]
1944年、シーボーグ等(米国)により、プルトニウム239に32 × 106 eVのα粒子をぶつけることにより、キュリウム242(半減期163日)が作られた[2]。その後、いくつかの同位体が発見されたが、最も半減期が長いものはキュリウム247の1560万年である[2]。最も大量に入手できるのはキュリウム244(半減期18.1年)。
アメリシウムに中性子を照射することによってキュリウムが人工的に作られる(アメリシウム243 + 中性子 → キュリウム244)。
元素名は、キュリー夫妻(ピエール・キュリー、マリ・キュリー)に由来する[2]。
特徴[編集]
キュリウムは銀白色の金属で安定同位体は存在せず、すべてが放射性である。化学的性質はガドリニウムに似るが、ガドリニウムよりも複雑な結晶構造を持つ。
同位体[編集]
詳細は「キュリウムの同位体」を参照
キュリウムには19の同位体が存在する。しかし安定同位体は存在せず、すべてが放射性である。さらにキュリウムには四つの核異性体が存在する。質量範囲は233から252まで。最も半減期が長いのはキュリウム247で1560万年の半減期を持つ。その他にも、34000年の半減期を持つキュリウム248、9000年の半減期を持つキュリウム250、8500年の半減期を持つキュリウム245などが比較的安定している。
残りの同位体は30年未満の半減期を持っており、その大半は35日未満の半減期を持っている。
キュリウムの化合物[編集]
フッ化キュリウム(III) (CmF3)
酸化キュリウム(III) (Cm2O3)
酸化キュリウム(IV) (CmO2)
出典[編集]
1.^ a b Schenkel, R (1977). “The electrical resistivity of 244Cm metal”. Solid State Communications 23: 389. doi:10.1016/0038-1098(77)90239-3.
2.^ a b c 桜井 弘 『元素111の新知識』 講談社、1998年、394〜395頁。ISBN 4-06-257192-7。
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2014年02月13日
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