2012年02月09日
軌道選士ガンダム 地球温暖化の時計(題名変更の書き換え版です)
シナリオ"Orbit selection Global warming watch"『軌道選士ガンダム地球温暖化の時計』
宇宙から見た地球。
題名『軌道選士ガンダム 地球温暖化の時計』
『"Orbit selection Global warming watch"』
宇宙からコロニー。
コロニーの中と思われる建造物群。
重装甲車で建物の中へ入っていくアムロ。
アムロ「傍聴席に行くんです。僕は」
法廷
検察官「何故、人類の未来の宇宙を、戦争と思った種族が少なからず居たかです。後になって、それは誰かから伝え聞いたはずの話だとか、未来を表現している途中で昔の教訓的な表現もした結果、未来までが悪くなったかのような表現になってしまった。こんな芸術創作活動が人々を惑わし世界の平和を遅らせたかも知れないとも言える訳ですが」
法廷の廊下
ドアの前で番のカイ。
重装甲車の到着した音。傍聴席に入れなかった群衆が道を開ける。
法廷
検察官「被告は以上の罪に問われています。一つ、宇宙に戦争を想定しようとした罪。一つ、未確認飛行物体UFO宇宙人などの存在を認めず地球人の繁栄と繁殖を宇宙で更に成し遂げ地球人類の拡大を続けようとした罪。これらについて被告人の弁明を求めます」
裁判長「被告人」
クワトロ・バジーナ(シャア)が証言台に立つ。
法廷の廊下
立ち聞きのカイ。
(声)シャア「当時は戦争が継続中で終戦の見込みも経たず、予言で世界を治める事と、人間それぞれ自分の生活がある事との、葛藤と矛盾がありました」
カイ「やれやれ。こちらには審議しても意味の無い事って」
アムロが来る。
カイ「遅刻かい」
法廷内に入るアムロ。
(声)検察官「裁判長、被告側の証人が入廷しました」
(声)裁判長「証人は証言台へ。よろしいですか」
カイ「いつまで続くのかね」
法廷
証言台に立つアムロ。
検察官「証人は大戦中コロニー内で違法な屋根の無い自動車に乗りました。街中には係留ベルトで体を地面に固定しない違法生活者が溢れていましたが、ここで証人は被告に会っています。証言を求めます」
アムロ「補給と修理の為に立ち寄ったコロニーで物資も不足していました。こんな事言って解ってもらえないかも知れませんが僕はニュータイプとして適性検査がありました。これは、軍属となった戦争の道具という意味で、まともな人間として保護を受けた状態では扱って貰えない事があったという事なのです。その為コロニー内の道路で屋根も空間移動機能も無い博物館に置いてあった昔の自動車を使うことになりました。そして、そこで(シャアを見て)あの男に会ったのです」
検察官「それは、火星に住みたいからコロニー内で人工重力制御装置の無い自動車運転に及んだという事ですか」
傍聴席にはブライト。
法廷の廊下
ハヤトが来る。
カイ「ほい、おたくさんも遅刻かい」
ハヤト「別に。無駄は無駄(と呟く)」
カイ、法廷の扉を開ける。
(声)シャア「その為、安全な場所へ護送しておく必要がありました。その途中、彼を助けておく事にしました」
ハヤト、法廷内の様子を少し確認して引き返しはじめてしまう。
カイ「おたくに良く似た人間は彼ほど立派じゃなかったな」
帰ってしまうハヤト。
コロニーの中の畑
ジュドーが畑に桑で農作業。体をベルトのような物で鉄棒のような所まで固定している。
エンジンの噴射口が四方八方に付き鋼鉄製のレールに固定された重装甲ジープで通り過ぎる。
「ゆーどー!」
ジュドー、ジープの行く方を見て汗を拭う。
温泉のような施設の前
カイとアムロが、お汁粉サービス所へ来る。
シャアと同じマスクを付けた男が、お汁粉をすすめる。
シロッコ「ハーイ、シロッコ特製お汁粉よ、ニュース聞いてるかなぁ予言なんか信じないでいいけどねぇシロッコしるっこシロッコよっ!」
アムロ「昔の人間なんです」
カイ「お前さんわあ」
アムロ「ぼく、ぼくは、ありますけど。何だか、自分が経験した事でも無いのに」
カイ「昔の人間だもんな。俺だってお前みたいな奴と一緒でなきゃこんな裁判付き合わずに済んだんだけどな」
アムロ「本当に身に覚え無いんです。あんな事。僕、自分は、やっぱり連邦政府が言うような過去じゃありません、昔の人間だと常識も知っていると思います」
カイ「死んだもんな」
アムロ「御存知なんですか」
カイ「ああ、お前さんのな。連邦政府が欲しがったんだろう。何せ役に立つ遺伝子だったからな。けどさ、あんな奴が死なねぇわけは、ねぇ」
アムロ「世の中見渡せば、お互いそっくりな人だって、いるのに」
カイ「地球に生きたいなら、止めはしないぜ、俺は」
ニュース映像
アナウンサー「本日、1名が地球に護送されることになりました。しかし政府では軌道の限界点を懸念し地球には近づかないよう宇宙開拓作業団に呼びかけています。次のニュース」
温泉のような施設
裸の付き合いアムロとカイ。
カイ「そんでホントに地球へ行くの」
アムロ「はい。コロニーに住む絶対量としての水は足りていますが、地球には多くの水がありますから」
カイ「マグマの地球温暖化の熱膨脹が人間の耐久可能な熱の温度の限界点に達してしまう以前に、地球での宇宙空間居住施設スペース・コロニーへ水を運び行く作業を最後まで終えてしまうという事かいな」
アムロ「はい。人間は宇宙の彼方へ行っても生きなくては、いけないと思いますから。とても一滴たりとも地球の水を無駄には出来ませんから」
カイ「ひょえーっ!」
ニュース映像
アナウンサー「宇宙開拓作業団は、地球の開発を続けない決議を採択しました。但し、宇宙に住む安全性についての議論は尚続く模様です」
画面に、地球と宇宙ステーション。
厨房
バンの生地をハロの形に丸めている。
「スペース・コロニーを木星ほどの遠い軌道へ集めるって本当?」
「地球は既に灼熱化して、火星も温暖化で灼熱化していくだろうからって」
「宇宙に住めているから良いようなものを、そうでなかったら自分も産んでたかも知れないな」
「自分だって祖先が戦争中に妊娠していたなんて。最初は信じたくない気持ちでした」
「要望に応えていただけなのにね。あいつも、精神病で裁判所の世話になった事を後悔していると思います」
「人類が許される方法は、自然の変化を先に知る事だけでね。上手く地球を脱出してくれると良いな」
「人間が宇宙に住み始めてから百年ほどで地球が熱くて住めなくなるなんて、考えていました?」
「北極の氷が解けて消えると言われた頃から、いつだろう、って思ってた。前世とか来世って、芸術の話よね。私は今のまま生きたい」
ガンダムの格納庫(無重力)からコロニーの展望室へのエレベーター
ブライト「(エレベーターに乗って)宇宙の戦争を信じた者どもに判決が出た」
ハヤト「地球へ送られるだって」
カイ「来世では不滅の命だったとか信じた奴等ね」
ハヤト「地球の水を全て宇宙で使う作業は、どうなの」
ブライト「地球へ行っても、いいそうだ。地球温暖化の時計を考えると裁判長の気持ちは複雑だろう」
カイ「また、太古から繰り返され全てを包含してきたあのモビルスーツの出番なのね」
ブライト「軍隊が全ての権限を掌握していたと記されている歴史のあの時代を基準に決められる。これが人類の限界だというのか」
カイ「いいんじゃないですか、いつだって精一杯の事しているんだし」
ブライト「とにかく我々戦後世代、今になっても秘密裏に物事を行なうクセが抜けん」
ハヤト「全ての人に伝えられるまで待って行なう。どの程度。前世と来世を信じた時代、自分達のやる事が早過ぎて、ろくな事にならなかった」
ブライト「ああ、そう、だな」
宇宙から見た地球。
題名『軌道選士ガンダム 地球温暖化の時計』
『"Orbit selection Global warming watch"』
宇宙からコロニー。
コロニーの中と思われる建造物群。
重装甲車で建物の中へ入っていくアムロ。
アムロ「傍聴席に行くんです。僕は」
法廷
検察官「何故、人類の未来の宇宙を、戦争と思った種族が少なからず居たかです。後になって、それは誰かから伝え聞いたはずの話だとか、未来を表現している途中で昔の教訓的な表現もした結果、未来までが悪くなったかのような表現になってしまった。こんな芸術創作活動が人々を惑わし世界の平和を遅らせたかも知れないとも言える訳ですが」
法廷の廊下
ドアの前で番のカイ。
重装甲車の到着した音。傍聴席に入れなかった群衆が道を開ける。
法廷
検察官「被告は以上の罪に問われています。一つ、宇宙に戦争を想定しようとした罪。一つ、未確認飛行物体UFO宇宙人などの存在を認めず地球人の繁栄と繁殖を宇宙で更に成し遂げ地球人類の拡大を続けようとした罪。これらについて被告人の弁明を求めます」
裁判長「被告人」
クワトロ・バジーナ(シャア)が証言台に立つ。
法廷の廊下
立ち聞きのカイ。
(声)シャア「当時は戦争が継続中で終戦の見込みも経たず、予言で世界を治める事と、人間それぞれ自分の生活がある事との、葛藤と矛盾がありました」
カイ「やれやれ。こちらには審議しても意味の無い事って」
アムロが来る。
カイ「遅刻かい」
法廷内に入るアムロ。
(声)検察官「裁判長、被告側の証人が入廷しました」
(声)裁判長「証人は証言台へ。よろしいですか」
カイ「いつまで続くのかね」
法廷
証言台に立つアムロ。
検察官「証人は大戦中コロニー内で違法な屋根の無い自動車に乗りました。街中には係留ベルトで体を地面に固定しない違法生活者が溢れていましたが、ここで証人は被告に会っています。証言を求めます」
アムロ「補給と修理の為に立ち寄ったコロニーで物資も不足していました。こんな事言って解ってもらえないかも知れませんが僕はニュータイプとして適性検査がありました。これは、軍属となった戦争の道具という意味で、まともな人間として保護を受けた状態では扱って貰えない事があったという事なのです。その為コロニー内の道路で屋根も空間移動機能も無い博物館に置いてあった昔の自動車を使うことになりました。そして、そこで(シャアを見て)あの男に会ったのです」
検察官「それは、火星に住みたいからコロニー内で人工重力制御装置の無い自動車運転に及んだという事ですか」
傍聴席にはブライト。
法廷の廊下
ハヤトが来る。
カイ「ほい、おたくさんも遅刻かい」
ハヤト「別に。無駄は無駄(と呟く)」
カイ、法廷の扉を開ける。
(声)シャア「その為、安全な場所へ護送しておく必要がありました。その途中、彼を助けておく事にしました」
ハヤト、法廷内の様子を少し確認して引き返しはじめてしまう。
カイ「おたくに良く似た人間は彼ほど立派じゃなかったな」
帰ってしまうハヤト。
コロニーの中の畑
ジュドーが畑に桑で農作業。体をベルトのような物で鉄棒のような所まで固定している。
エンジンの噴射口が四方八方に付き鋼鉄製のレールに固定された重装甲ジープで通り過ぎる。
「ゆーどー!」
ジュドー、ジープの行く方を見て汗を拭う。
温泉のような施設の前
カイとアムロが、お汁粉サービス所へ来る。
シャアと同じマスクを付けた男が、お汁粉をすすめる。
シロッコ「ハーイ、シロッコ特製お汁粉よ、ニュース聞いてるかなぁ予言なんか信じないでいいけどねぇシロッコしるっこシロッコよっ!」
アムロ「昔の人間なんです」
カイ「お前さんわあ」
アムロ「ぼく、ぼくは、ありますけど。何だか、自分が経験した事でも無いのに」
カイ「昔の人間だもんな。俺だってお前みたいな奴と一緒でなきゃこんな裁判付き合わずに済んだんだけどな」
アムロ「本当に身に覚え無いんです。あんな事。僕、自分は、やっぱり連邦政府が言うような過去じゃありません、昔の人間だと常識も知っていると思います」
カイ「死んだもんな」
アムロ「御存知なんですか」
カイ「ああ、お前さんのな。連邦政府が欲しがったんだろう。何せ役に立つ遺伝子だったからな。けどさ、あんな奴が死なねぇわけは、ねぇ」
アムロ「世の中見渡せば、お互いそっくりな人だって、いるのに」
カイ「地球に生きたいなら、止めはしないぜ、俺は」
ニュース映像
アナウンサー「本日、1名が地球に護送されることになりました。しかし政府では軌道の限界点を懸念し地球には近づかないよう宇宙開拓作業団に呼びかけています。次のニュース」
温泉のような施設
裸の付き合いアムロとカイ。
カイ「そんでホントに地球へ行くの」
アムロ「はい。コロニーに住む絶対量としての水は足りていますが、地球には多くの水がありますから」
カイ「マグマの地球温暖化の熱膨脹が人間の耐久可能な熱の温度の限界点に達してしまう以前に、地球での宇宙空間居住施設スペース・コロニーへ水を運び行く作業を最後まで終えてしまうという事かいな」
アムロ「はい。人間は宇宙の彼方へ行っても生きなくては、いけないと思いますから。とても一滴たりとも地球の水を無駄には出来ませんから」
カイ「ひょえーっ!」
ニュース映像
アナウンサー「宇宙開拓作業団は、地球の開発を続けない決議を採択しました。但し、宇宙に住む安全性についての議論は尚続く模様です」
画面に、地球と宇宙ステーション。
厨房
バンの生地をハロの形に丸めている。
「スペース・コロニーを木星ほどの遠い軌道へ集めるって本当?」
「地球は既に灼熱化して、火星も温暖化で灼熱化していくだろうからって」
「宇宙に住めているから良いようなものを、そうでなかったら自分も産んでたかも知れないな」
「自分だって祖先が戦争中に妊娠していたなんて。最初は信じたくない気持ちでした」
「要望に応えていただけなのにね。あいつも、精神病で裁判所の世話になった事を後悔していると思います」
「人類が許される方法は、自然の変化を先に知る事だけでね。上手く地球を脱出してくれると良いな」
「人間が宇宙に住み始めてから百年ほどで地球が熱くて住めなくなるなんて、考えていました?」
「北極の氷が解けて消えると言われた頃から、いつだろう、って思ってた。前世とか来世って、芸術の話よね。私は今のまま生きたい」
ガンダムの格納庫(無重力)からコロニーの展望室へのエレベーター
ブライト「(エレベーターに乗って)宇宙の戦争を信じた者どもに判決が出た」
ハヤト「地球へ送られるだって」
カイ「来世では不滅の命だったとか信じた奴等ね」
ハヤト「地球の水を全て宇宙で使う作業は、どうなの」
ブライト「地球へ行っても、いいそうだ。地球温暖化の時計を考えると裁判長の気持ちは複雑だろう」
カイ「また、太古から繰り返され全てを包含してきたあのモビルスーツの出番なのね」
ブライト「軍隊が全ての権限を掌握していたと記されている歴史のあの時代を基準に決められる。これが人類の限界だというのか」
カイ「いいんじゃないですか、いつだって精一杯の事しているんだし」
ブライト「とにかく我々戦後世代、今になっても秘密裏に物事を行なうクセが抜けん」
ハヤト「全ての人に伝えられるまで待って行なう。どの程度。前世と来世を信じた時代、自分達のやる事が早過ぎて、ろくな事にならなかった」
ブライト「ああ、そう、だな」