体験談じゃないけど…
サークルの一環でオスタカヤマに登ったときの事。
2人一組のチームで3チームに分かれて
山小屋を目指すものだったらしい。
先輩は友人と一緒にゆっくり時間を掛けて
登るルートを取ったため、
後一時間ほどで日没andゴールの所だった。
ふと顔を上げると場にふさわしくない
スーツ姿の30代の男性が立っていた。
おかしいな、
と友人と顔を見合わせ
その男とあいさつを交わそうとすると
男の方からさわやかにあいさつがきた。
「こんにちは、暑いですね。」
確かにあたりは日が落ちたとはいえ夏場、
確かに暑いがスーツ姿は大変暑そうに見えたらしい。
だが先輩は東京出身で標準語なので、
その男の姿はともかく
言葉遣いに好感を持ったそうだ。
先輩がその男に話し掛けようとしたら
先輩の言葉をさえぎる様に
「申し訳ないけど、東京ってどっちの方向?」
となぜか照れくさそうに質問してきたと言う。
先輩の相方が磁石を見て東京の方角を教えると
「ああ、ありがとう」
とていねいに礼を述べ、
そのていねいさと相反するように
すごい勢いで道もない所を降りていったと言う。
先輩は後で気がついてゾッとしたそうです、
飛行機事故の事を思い出して。
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