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2019年01月26日
野菜ジュース、果物ジュースは薦めません できるだけ、皮付きで食べてください。
野菜ジュース、果物ジュースは薦めません
できるだけ、皮付きで食べてください。
量が取れるように、煮炊きしたもの、お惣菜をお薦めします!
第24回 野菜不足の患者さんにひと言
公開日:2018/12/19 企画・制作 ケアネット
■外来NGワード
「もっと野菜を食べるようにしないと!」(あいまいな食事指導)
「1日に野菜を350g以上食べるようにしなさい!」(わかりにくい食事療法を提示)
「野菜ジュースを飲むようにしなさい!」(野菜の代わりになると勘違い)
■解説
野菜にはビタミン・ミネラルや食物繊維が豊富 に含まれており、
国が推進する「健康日本21」では、
がんと生活習慣病の予防や健康づくりの観点 から、
1日に350g以上摂る ことが推奨されています1)。
しかし、「1日350g」と言ってもわかりにくいので、 野菜70gを1皿とカウントして「1日に5皿以上 摂ることを目指してください」と説明すると、理解が深まります。
また、手を使った方法で、
生野菜なら両手で軽く1杯 、
温野菜なら片手で1杯 が
1皿の目安となります。
漬物や汁物は1人前が0.5皿分 、
野菜サラダ、ホウレン草のおひたし、きんぴらごぼうは1人前が1皿分 となり、
野菜炒めなどの大皿料理、野菜たっぷりカレー、筑前煮などは1人前を2皿分 とカウントできます。
平成29年度「国民健康・栄養調査2)」によると、
20歳以上で1日に野菜を350g以上食べている人の割合は30% 程度です。
とくに、20〜30代の野菜摂取量が少ないことが問題となっています。
しかし、野菜を摂る習慣がない人に「1日5皿を食べましょう!」と理想を提示しても、そんなのは無理だと思われてしまいます。
そこで、以下のように説明してみてはいかがでしょうか。
■患者さんとの会話でロールプレイ
医師 普段、1日にどのくらい野菜を食べていますか?
患者 食べないといけないのはわかっているんですが、
なかなか毎食とはいかなくて…。
医師 そうですか。では、健康のためには1日に
どのくらいの野菜を食べればいいか知っていますか?
患者 いえ、知りません。
医師 ちょっと、手でおわんを作ってもらえますか。
患者 こうですか?
(両方の手のひらを上に向けて、おわんの形にする)
医師 生野菜なら両手で軽く1杯、
温野菜なら片手で1杯が、だいたい70gになるので、
これを野菜1皿分とします。
患者 はい。
医師 がんや糖尿病、生活習慣病などを予防するためには、
1日に野菜を350g、つまり5皿分摂ることが
推奨されています。
患者 えっ、そんなに食べないといけないんですか!?
(驚きの表情)
医師 それが最終目標になりますが、
今は1日に何皿ぐらい食べておられますか?
患者 そうですね…。2皿か、3皿くらいでしょうか。
医師 なるほど。気を付けておられますね。
それでは、野菜をもう1皿増やすためには、
どうしたらいいと思いますか?
患者 えーと…(野菜摂取のアイデアの話が続く)。
■医師へのお勧めの言葉
「野菜をもう1皿増やすとしたら、どうしたらいいと思いますか?」
参考文献
1)Nakamura S, et al. BMC Public Health. 2017;17:74.
2)厚生労働省 平成29年「国民健康・栄養調査」結果の概要
できるだけ、皮付きで食べてください。
量が取れるように、煮炊きしたもの、お惣菜をお薦めします!
第24回 野菜不足の患者さんにひと言
公開日:2018/12/19 企画・制作 ケアネット
■外来NGワード
「もっと野菜を食べるようにしないと!」(あいまいな食事指導)
「1日に野菜を350g以上食べるようにしなさい!」(わかりにくい食事療法を提示)
「野菜ジュースを飲むようにしなさい!」(野菜の代わりになると勘違い)
■解説
野菜にはビタミン・ミネラルや食物繊維が豊富 に含まれており、
国が推進する「健康日本21」では、
がんと生活習慣病の予防や健康づくりの観点 から、
1日に350g以上摂る ことが推奨されています1)。
しかし、「1日350g」と言ってもわかりにくいので、 野菜70gを1皿とカウントして「1日に5皿以上 摂ることを目指してください」と説明すると、理解が深まります。
また、手を使った方法で、
生野菜なら両手で軽く1杯 、
温野菜なら片手で1杯 が
1皿の目安となります。
漬物や汁物は1人前が0.5皿分 、
野菜サラダ、ホウレン草のおひたし、きんぴらごぼうは1人前が1皿分 となり、
野菜炒めなどの大皿料理、野菜たっぷりカレー、筑前煮などは1人前を2皿分 とカウントできます。
平成29年度「国民健康・栄養調査2)」によると、
20歳以上で1日に野菜を350g以上食べている人の割合は30% 程度です。
とくに、20〜30代の野菜摂取量が少ないことが問題となっています。
しかし、野菜を摂る習慣がない人に「1日5皿を食べましょう!」と理想を提示しても、そんなのは無理だと思われてしまいます。
そこで、以下のように説明してみてはいかがでしょうか。
■患者さんとの会話でロールプレイ
医師 普段、1日にどのくらい野菜を食べていますか?
患者 食べないといけないのはわかっているんですが、
なかなか毎食とはいかなくて…。
医師 そうですか。では、健康のためには1日に
どのくらいの野菜を食べればいいか知っていますか?
患者 いえ、知りません。
医師 ちょっと、手でおわんを作ってもらえますか。
患者 こうですか?
(両方の手のひらを上に向けて、おわんの形にする)
医師 生野菜なら両手で軽く1杯、
温野菜なら片手で1杯が、だいたい70gになるので、
これを野菜1皿分とします。
患者 はい。
医師 がんや糖尿病、生活習慣病などを予防するためには、
1日に野菜を350g、つまり5皿分摂ることが
推奨されています。
患者 えっ、そんなに食べないといけないんですか!?
(驚きの表情)
医師 それが最終目標になりますが、
今は1日に何皿ぐらい食べておられますか?
患者 そうですね…。2皿か、3皿くらいでしょうか。
医師 なるほど。気を付けておられますね。
それでは、野菜をもう1皿増やすためには、
どうしたらいいと思いますか?
患者 えーと…(野菜摂取のアイデアの話が続く)。
■医師へのお勧めの言葉
「野菜をもう1皿増やすとしたら、どうしたらいいと思いますか?」
参考文献
1)Nakamura S, et al. BMC Public Health. 2017;17:74.
2)厚生労働省 平成29年「国民健康・栄養調査」結果の概要
2018年12月27日
ビタミンAには網膜細胞保護、抗酸化作用
ビタミンAには網膜細胞保護、抗酸化作用
ビタミンA(レチノール)が動物性食品 に多く含まれるのに対し、 β-カロテンは緑黄色野菜や海草 に多く含まれる色素の一種。
β-カロテンが体内で、小腸の吸収上皮細胞(あるいは肝臓、腎臓)において分解されてビタミン A になる。
ビタミンA は化学的にレチノイドと呼ばれ、網膜 (retina) に由来するように、 網膜細胞の保護 に用いられ、欠乏すると夜盲症(夜になると視力が落ちる、俗に鳥目)などの症状を生じる。
また、DNAの遺伝子情報の制御にも用いられる。
β-カロテン は動物体内で、ビタミンAに変換される。
体内に入って ビタミンAが十分ならAに変化しない 為、量を気にせず摂れ、安心!
ビタミンAは脂溶性ビタミン なので、取りすぎには注意が必要ですが、通常の食生活では中毒になることはありません。 注意を要するのは、サプリメントでの過剰摂取 です。
ビタミンAは、他に 抗酸化作用に優れ、粘膜の新陳代謝を促し、免疫力を高める 働きがあります。
食品の中では、 レバー(肝臓) に一番多く、また、ビタミンB2、鉄分、葉酸等を多く含みます。
また、ビタミンB2には、細胞の再生を促して、動脈硬化を防ぐ働きがあります。
レバーは新鮮なものに限られ、血抜きが上手で、調理のうまい、焼肉店や焼き鳥屋さんで注文して食べるのをお勧めします! 焼き過ぎは禁物、50℃まで内部の温度が上がれば、色は赤くても中に火が通っており、一番美味しくいただけます!
ビタミンA(レチノール)が動物性食品 に多く含まれるのに対し、 β-カロテンは緑黄色野菜や海草 に多く含まれる色素の一種。
β-カロテンが体内で、小腸の吸収上皮細胞(あるいは肝臓、腎臓)において分解されてビタミン A になる。
ビタミンA は化学的にレチノイドと呼ばれ、網膜 (retina) に由来するように、 網膜細胞の保護 に用いられ、欠乏すると夜盲症(夜になると視力が落ちる、俗に鳥目)などの症状を生じる。
また、DNAの遺伝子情報の制御にも用いられる。
β-カロテン は動物体内で、ビタミンAに変換される。
体内に入って ビタミンAが十分ならAに変化しない 為、量を気にせず摂れ、安心!
ビタミンAは脂溶性ビタミン なので、取りすぎには注意が必要ですが、通常の食生活では中毒になることはありません。 注意を要するのは、サプリメントでの過剰摂取 です。
ビタミンAは、他に 抗酸化作用に優れ、粘膜の新陳代謝を促し、免疫力を高める 働きがあります。
食品の中では、 レバー(肝臓) に一番多く、また、ビタミンB2、鉄分、葉酸等を多く含みます。
また、ビタミンB2には、細胞の再生を促して、動脈硬化を防ぐ働きがあります。
レバーは新鮮なものに限られ、血抜きが上手で、調理のうまい、焼肉店や焼き鳥屋さんで注文して食べるのをお勧めします! 焼き過ぎは禁物、50℃まで内部の温度が上がれば、色は赤くても中に火が通っており、一番美味しくいただけます!
2018年12月16日
しいたけから、味の素は糖タンパクを抽出し、レンチナンという癌免疫賦活剤を作りました
2018年10月15日
2018年10月13日
2018年09月12日
プロの料理人が選ぶ
烏骨鶏の卵 (うこっけいのたまご|ウコッケイのタマゴ) 20個 【楽ギフ_のし】
楽天で購入
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2018年08月09日
キャベツ、ブロッコリー、白菜、アブラナ科の野菜を食べよう アブラナ科野菜を摂取するほど全死亡リスク減
キャベツ、ブロッコリー、白菜、アブラナ科の野菜を食べよう
アブラナ科野菜を摂取するほど全死亡リスク減
約9万人の日本人男女を解析、JPHC研究
臨床ニュース 国際医学短信2018年7月4日 (水)配信
40歳代半ば以降の日本人の男女は、キャベツやブロッコリー、白菜などのアブラナ科の野菜を多く摂取するほど全死亡リスクが低減する可能性があると、国立がん研究センターなどの多目的コホート(JPHC)研究グループが発表した。
研究の詳細は「Clinical Nutrition」4月23日オンライン版に掲載された。
アブラナ科の野菜には、抗炎症作用や発がん抑制作用で知られる「イソチオシアネート」と呼ばれる成分が豊富に含まれている。
しかし、アブラナ科の野菜の摂取量と死亡との関連を包括的に検討した大規模な観察研究は実施されていなかった。
研究グループは今回、JPHC研究に参加した45〜74歳の男女約9万人を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて、アブラナ科の野菜の摂取量と全死亡、がんや心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患および外因による死亡リスクとの関連を調べた。
今回の研究では、ベースライン時(1990年および1993年)に全国11地域に在住し、がんや心筋梗塞、脳卒中の既往がなく、研究開始から5年後の食物摂取頻度質問票に回答した45〜74歳の8万8,184人(うち男性4万622人)を対象に、2014年まで追跡を行った。
質問票では漬け物を含む11項目のアブラナ科の野菜(キャベツ、大根、小松菜、ブロッコリー、白菜、チンゲンサイ、からし菜、フダンソウ、たくあん漬け、野沢菜漬け、白菜漬け)からアブラナ科の野菜の総摂取量を推定した。
中央値で16.9年の追跡期間中に1万5,349人が死亡した。
男女別にアブラナ科の野菜の総摂取量で5つの群に分けて解析した結果、
全死亡リスクは、摂取量が最も少ない群と比べて最も多い群で
男性では14%、
女性では11%それぞれ有意に低下することが分かった
(傾向P値はそれぞれ0.0002、0.03)。
また、疾患別の死亡リスクを比較した結果、
男性ではアブラナ科の野菜の摂取量が最も少ない群と比べて最も多い群でがんによる死亡リスクが16%有意に低下した
(P=0.001)。
一方、女性では摂取量が最も多い群で心疾患リスクが27%
(P=0.01)、
外因による死亡リスクが40%
(P=0.005)有意に低下し、
脳血管疾患リスクも22%
(P=0.05)低下した。
さらに、野菜の種類別の摂取量と全死亡リスクとの関連について解析したところ、
男性ではブロッコリー、たくあん漬けの摂取量が最も多い群で、
女性では大根、ブロッコリーの摂取量が最も多い群で死亡リスクが低減した。
以上の結果について、研究グループは
「アブラナ科の野菜に多く含まれるイソチオシアネートや抗酸化性のビタミンによる抗炎症作用と抗酸化作用が
死亡リスクの低下に寄与している可能性がある」と指摘。
今後の研究ではイソチオシアネートの種類を詳細に解析したり、
尿中イソチオシアネートなどの生体指標を用いた検討を行う必要があるとしている。
アブラナ科野菜を摂取するほど全死亡リスク減
約9万人の日本人男女を解析、JPHC研究
臨床ニュース 国際医学短信2018年7月4日 (水)配信
40歳代半ば以降の日本人の男女は、キャベツやブロッコリー、白菜などのアブラナ科の野菜を多く摂取するほど全死亡リスクが低減する可能性があると、国立がん研究センターなどの多目的コホート(JPHC)研究グループが発表した。
研究の詳細は「Clinical Nutrition」4月23日オンライン版に掲載された。
アブラナ科の野菜には、抗炎症作用や発がん抑制作用で知られる「イソチオシアネート」と呼ばれる成分が豊富に含まれている。
しかし、アブラナ科の野菜の摂取量と死亡との関連を包括的に検討した大規模な観察研究は実施されていなかった。
研究グループは今回、JPHC研究に参加した45〜74歳の男女約9万人を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて、アブラナ科の野菜の摂取量と全死亡、がんや心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患および外因による死亡リスクとの関連を調べた。
今回の研究では、ベースライン時(1990年および1993年)に全国11地域に在住し、がんや心筋梗塞、脳卒中の既往がなく、研究開始から5年後の食物摂取頻度質問票に回答した45〜74歳の8万8,184人(うち男性4万622人)を対象に、2014年まで追跡を行った。
質問票では漬け物を含む11項目のアブラナ科の野菜(キャベツ、大根、小松菜、ブロッコリー、白菜、チンゲンサイ、からし菜、フダンソウ、たくあん漬け、野沢菜漬け、白菜漬け)からアブラナ科の野菜の総摂取量を推定した。
中央値で16.9年の追跡期間中に1万5,349人が死亡した。
男女別にアブラナ科の野菜の総摂取量で5つの群に分けて解析した結果、
全死亡リスクは、摂取量が最も少ない群と比べて最も多い群で
男性では14%、
女性では11%それぞれ有意に低下することが分かった
(傾向P値はそれぞれ0.0002、0.03)。
また、疾患別の死亡リスクを比較した結果、
男性ではアブラナ科の野菜の摂取量が最も少ない群と比べて最も多い群でがんによる死亡リスクが16%有意に低下した
(P=0.001)。
一方、女性では摂取量が最も多い群で心疾患リスクが27%
(P=0.01)、
外因による死亡リスクが40%
(P=0.005)有意に低下し、
脳血管疾患リスクも22%
(P=0.05)低下した。
さらに、野菜の種類別の摂取量と全死亡リスクとの関連について解析したところ、
男性ではブロッコリー、たくあん漬けの摂取量が最も多い群で、
女性では大根、ブロッコリーの摂取量が最も多い群で死亡リスクが低減した。
以上の結果について、研究グループは
「アブラナ科の野菜に多く含まれるイソチオシアネートや抗酸化性のビタミンによる抗炎症作用と抗酸化作用が
死亡リスクの低下に寄与している可能性がある」と指摘。
今後の研究ではイソチオシアネートの種類を詳細に解析したり、
尿中イソチオシアネートなどの生体指標を用いた検討を行う必要があるとしている。
2018年07月05日
高齢者だけではなく,成人が留意しなければならない食事 食事療法は、75歳以上の後期高齢者ではタンパク質摂取量が少ないほど死亡率が上昇する タンパク質を含む食品、肉や魚、さらに大豆、ミルク・乳製品、豆類などの摂取が推奨 大豆製品や野菜、海藻などの摂取は、認知機能維持に有用
高齢者だけではなく,成人が留意しなければならない食事
「高齢者糖尿病の治療で避けたい治療薬」から
提供元:ケアネット
2018年5月24日より3日間開催された第61回日本糖尿病学会年次学術集会(学会長:宇都宮 一典)にて「高齢者糖尿病の病態と診療のポイント」をテーマに、井藤 英喜氏(東京都健康長寿医療センター 理事長)が教育講演を行った。
全糖尿病患者の約80%が60歳以上という現実
わが国の高齢者人口は、全人口の27%を超え、これに伴い60歳以上の糖尿病患者が全糖尿病患者の約80%を占める状況となった。
食事療法は、75歳以上の後期高齢者ではタンパク質摂取量が少ないほど死亡率が上昇する。
そして、高齢者ではタンパク質摂取量が低下すると筋肉量や筋力が減少し、フレイルやサルコペニアなどの老年症候群が惹起されやすくなるといったことから、
タンパク質を含む食品、肉や魚、さらに大豆、ミルク・乳製品、豆類などの摂取が推奨される。
また、大豆製品や野菜、海藻などの摂取は、認知機能維持に有用 という報告もあるので、高齢者ではとくにこれらの食品の摂取が勧められる。
運動療法は、定期的な身体活動が代謝異常の是正だけでなく、
生命予後、ADLの維持、認知機能低下の抑制に有用であるとされる。
歩行、水泳などに代表される有酸素運動、スクワット、ダンベルに代表されるレジスタンス運動のほかに、
高齢者糖尿病では、片脚立ちなどのバランス運動が転倒予防に有効であり、これらを絡めて行う必要がある。
薬物療法では、ガイドライン記載のとおり、「低血糖の防止」「多剤併用への注意」が重要となる。
とくに「低血糖を起こしやすいSU薬、グリニド薬、インスリンの使用はなるべく避け、
使用する場合は、低血糖対策を立て、患者や介護者にその対処法を十分説明しておく必要がある。
また、高齢者はシックデイになりやすいので、低血糖同様にそれへの対応・予防策の教育も大事だ」と同氏は指摘する。
最後に「高齢者糖尿病患者の診療は、患者のQOLの維持・向上、現在の生活の継続を支援するという視点から考えた治療を行い、患者の生活背景を考慮に入れ、起こりうる有害事象を避けながら治療を継続していくことが重要だ」と同氏は語り、講演を終えた。
(ケアネット 稲川 進)
「高齢者糖尿病の治療で避けたい治療薬」から
提供元:ケアネット
2018年5月24日より3日間開催された第61回日本糖尿病学会年次学術集会(学会長:宇都宮 一典)にて「高齢者糖尿病の病態と診療のポイント」をテーマに、井藤 英喜氏(東京都健康長寿医療センター 理事長)が教育講演を行った。
全糖尿病患者の約80%が60歳以上という現実
わが国の高齢者人口は、全人口の27%を超え、これに伴い60歳以上の糖尿病患者が全糖尿病患者の約80%を占める状況となった。
食事療法は、75歳以上の後期高齢者ではタンパク質摂取量が少ないほど死亡率が上昇する。
そして、高齢者ではタンパク質摂取量が低下すると筋肉量や筋力が減少し、フレイルやサルコペニアなどの老年症候群が惹起されやすくなるといったことから、
タンパク質を含む食品、肉や魚、さらに大豆、ミルク・乳製品、豆類などの摂取が推奨される。
また、大豆製品や野菜、海藻などの摂取は、認知機能維持に有用 という報告もあるので、高齢者ではとくにこれらの食品の摂取が勧められる。
運動療法は、定期的な身体活動が代謝異常の是正だけでなく、
生命予後、ADLの維持、認知機能低下の抑制に有用であるとされる。
歩行、水泳などに代表される有酸素運動、スクワット、ダンベルに代表されるレジスタンス運動のほかに、
高齢者糖尿病では、片脚立ちなどのバランス運動が転倒予防に有効であり、これらを絡めて行う必要がある。
薬物療法では、ガイドライン記載のとおり、「低血糖の防止」「多剤併用への注意」が重要となる。
とくに「低血糖を起こしやすいSU薬、グリニド薬、インスリンの使用はなるべく避け、
使用する場合は、低血糖対策を立て、患者や介護者にその対処法を十分説明しておく必要がある。
また、高齢者はシックデイになりやすいので、低血糖同様にそれへの対応・予防策の教育も大事だ」と同氏は指摘する。
最後に「高齢者糖尿病患者の診療は、患者のQOLの維持・向上、現在の生活の継続を支援するという視点から考えた治療を行い、患者の生活背景を考慮に入れ、起こりうる有害事象を避けながら治療を継続していくことが重要だ」と同氏は語り、講演を終えた。
(ケアネット 稲川 進)