Kevin Rowlandを中心に1978年に結成されたDexys Midnight Runnersは、ケルト・フォークを基軸にポップ・ロック、ニューウェイブ、AOR、ソウル・ミュージックなど様々な音楽を吸収して独自のスタイルを確立し、1980年ではデビューアルバム"Searching for the Young Soul Rebels"からのシングル"Geno"がすでに本国イギリスでUK Single Chartでナンバー・ワンに輝いており、イギリスでの人気ぶりは圧倒的なものでありました。
1983年当時のアメリカは、 第2期ブリティッシュ・インベイジョンと呼ばれるUKミュージックのブームが盛んで、Duran Duran(デュラン・デュラン)、Culture Club(カルチャー・クラブ)、Wham!(ワム!)などフレッシュな勢力が全米チャートに次々と顔を出す人気ぶりでありました。
"Come On Eileen"はバンジョー、バイオリン、アコーディオンなどを取り入れた馴染みやすいケルト音楽で、前年夏すでにイギリスのUK Single Chartで1位(4週)を獲得し、アルバム"Too-Rye-Ay"もAlbum Chart 最高2位とイギリスの人気の高さを実証、若さやビジュアルが先んじた第2次ブリティッシュ・インベイジョンとはまた違い、聴かせる実力者たちとしてアメリカに知られていき、陽が当たった4月23日、それまで7週間1位を続けていたMichael Jackson(マイケル・ジャクソン)の"Billie Jean"を蹴落として、この曲が 1位 に輝きます。
ただ、1位は1週のみで、次には蹴落とされたマイケル・ジャクソンの次のシングル"Beat It"が1位に躍り出るという結末ではありました。しかしこの曲はアイルランドやオーストラリアでも1位を獲得し、ワールドワイドなヒットになり、1983年のイギリス音楽の祭典である、ブリット・アウォードではベスト・ブリティッシュ・シングル部門で 最優秀シングル賞を勝ち取りました。
アメリカはこの曲のみのヒットで終わり、"One-hit wonder(いわゆる"一発屋")"の忌まわしいレッテルも貼られたりしていたが、時代を作った勝者であることに変わりはありません。
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