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2016年11月30日
2016年 ジャパンカップ ラップ評価
馬場がゆるかったとはいえ、過去10年強で最高にゆったりとした前半3Fの入りとなりました
その中で、先行力の違いで少しうながされた程度、ほぼ馬なりでキタサンがハナに立ちました
番手は外に少し強めにうながされたワンアンドオンリー
枠順を利してゴールドアクターも2列目の内に並びました
同じく番手を伺っていたリアルスティールですが1コーナーのコーナーワークで後手に
外々回らされる嫌な流れに一瞬なりかけましたが
3列目で壁を作ってくれていた他馬に譲ってもらう形で入れ替わるように3列目外のポケットに落ち着きました
枠順もありましたし、ゴールドアクターとディーマジェスティもいたことでマークが分散したこともあって
隊列が決まった時点でキタサンにちょっかいかける馬がいなくなりました
そのため、リアルスティールは自力でキタサンを倒しに行かなければならなくなってしまいました
つづいて4F目(1〜2コーナーの中間)からキタサンはジワジワとペースを引き上げました
これは宝塚で絡んで返り討ちにあったワンアンドオンリー田辺騎手(田辺騎手自体ドスロー逃げ思考)と
追走能力の低いゴールドアクターにとってはかなり速いペースで
少しずつ離されつつも何とか射程圏にというギリギリの追走(結果としてゴールドアクターにとっては
オーバーペースでこの時点でゴールドアクターのレースは終わっていました)となっています
こういうペースなので後ろは動きようが無いですね
3コーナー付近からキタサンはガッツリ息を入れてスパートに備えています
このタイミングで後続勢はキタサンとの差を詰めにかかりました
後続が追い付き並ぼうとした残り700m付近で武騎手に促されてキタサンはスプリントラップを刻みはじめます
このスプリントラップのタイミングで並ぼうとしていたワンアンドオンリーや
その外を捲りにかかっていたリアルスティール
そして後方から捲りに来ていたディーマジェスティは
3コーナーから直線の坂にかけて距離ロスさせられながら追い抜きをはかった状態となり
特に4コーナー手前で意図せずオーバースペックの全開スパートを強いられ
かなりの脚を使わされてしまいました
結果直線なかばでこの3頭はガス欠していました
同じく外を回っていたサウンズオブアースは残り3F付近までディーマジェスティーの捲りを
待っていた事もあり、そこから残っていた脚を使って2着
さらにその真後ろをついていっていたシュヴァルグランが直線でようやく追い出しの指示を受けて
それがハマっての3着でした
ルージュバックは馬群の中にいるとやはり駄目なのか、直線向いてもまったく反応せずでした
キタサンブラックと武豊騎手のコンビが完勝したジャパンカップでしたが
今回の武騎手の逃げは本当に芸術的で、競馬の教科書があったら代表例として載せたいほどです
キタサンにとっては無理の無い範囲で、他馬に脚を使わせつつ突つかせない速さで走行し
勝負どころ手前でしっかり息を整えて
他馬が並んで来て絶対に他馬は引けないタイミングでペースアップして他馬に脚を使わせて
直線はしっかり自身はのびるというですね
武豊騎手のレース支配能力は今こそがピークなんじゃないかと思わされる程です
(先行有利で有力馬に乗っていればレースを支配出来る地方競馬で武騎手は今年勝ちまくっていますし)
分析すれば分析する程「エグい(良い意味で)は…、この逃げ…。」と思わされます
いくら展開予想しても武騎手にその斜め上をいかれます
まぁそこに近付こうと予想するのがやってて一番面白いんですが(笑)
有馬も、枠順決まって展開予想するのが今から楽しみです!