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2019年04月22日

「飛び散る破片」

「無意味な言葉が僕の翼になる」より。
2009年12月18日投稿。




「Liar Paradox」より、お題を借りてきました。











「飛び散る破片」




1.割れた終焉

指先が触れる
頬に熱がこもって
私は感情の高ぶりを覚える
けれど
それでも知っている
あの日々には戻れない
ふふっ、
駄々をこねれば
あなたはもう一度
私を抱いてくれるのかしら
なんて
考えてみたけれど
あなたはいってしまうのね
あぁ、最後の言葉が優しすぎて
「ごめん、そして、ありがとう」




2.咽び泣く夜

いない、いない、あなたがいない
あなたの前でも見せなかったそれで
私は今日も、枕を濡らす
本当に、本当に、
バカみたい




3.鋭い涙

トクンッ、
鼓動が聞こえる
もうすぐ終わりが訪れる
それでも音は鳴り続けて
トクン、トクン、
トクンッ、トクンッ
告げなかったことを許してほしい
君を拒絶したのは僕なのに
僕は今日も
君を想って鋭い涙を流している




4.カルト染みた恋愛

ふふっ、あははっ、あははははっ
あなた、わたし、わたし、あなた
私は今日も私を抱く
わたし、あなた、あなた、わたし
あなたを想って私を抱く
ふふ、あはははは
もう、何が何だか分からない
触れたくて
ただ触れたくて堪らない
あなた、わたし、わたし、あなた
ねぇ、この涙を拭ってよ




5.鉛の言葉を探し続けて

狂っている
この世界は狂っている
けれど世界を狂わせたのは
他の誰でもない僕だから
君に何か伝えてあげたくて
でも、何も見つけられなくて
苦しくて、
堪らない




6.夢に溺れる

優しい夢を見た
それはとても嬉しくて
反面
とても切なかった
だから
その夢を抱きながら
独り
自分を抱きしめる




7.ガラスで傷つく硝子の心

あなたの言葉
一つ一つ
拾い集めて
この傷を癒そうと
胸に閉じ込めるけれど
あなたの流した
鋭いガラスのような言葉が
集めた傍から
胸を裂いて集めた想いを
私から奪っていく
あなたは知らない
私の心が
硝子細工のように
歪で壊れやすいということを




8.独裁真理

最期
君を確かめる
まだ僕を愛しているのか
拒絶しておいて
死んだ後も
僕を
想ってくれているかなんて
卑怯な考えで
けれど
僕は最期の最期まで
君を愛し続けてしまったから
僕は君を
最後に抱き締める
権利を持っているんだ
なんてね
言ってみたけれど
躯はもう動かなくて
君の声も
もう
聞こえない




9.つま先立ちの夕暮れ

夕暮れ
晴れ渡って
もうすぐ橙は沈んでしまう
あなたの生命と同じようで
とてもきれいで
あぁ
その夕暮れを見つめながら
私は明日も生きていくのね











このお題は碧河さまの「Liar Paradox」というサイトからお借りしてきました。
ちなみに題名として、お題の題名と思われる文章をそのまま使わせていただきました。
今回は思いの外難産でした。前半と後半を作った時間があまりにあいているので不自然かもです。
これが僕の精一杯です(苦笑)
タグ: 2009 Liar Paradox
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