2020年04月15日

人工呼吸器の不足解消、大規模助成金投入による参入促進が急務! 人工呼吸器の不足解消、大規模助成金投入による参入促進が急務!

コロナで人工呼吸器が足りない!国を挙げて呼吸器確保が急務

コロナ感染者数の増勢が続く中、人工呼吸器の不足が早くから懸念され、既存メーカー(三幸製作所、テルモ、ニプロなど)も増産に乗り出しているが、現在のひっ迫状況から早晩不足が深刻な問題となるものと思われます。

コロナの重症患者の人命を救うための呼吸器不足を解消することが急務となっていますが、先の日経記事で「 人工呼吸器 参入に壁  日本、緊急事態でも規制変更なし 車業界「協力」止まり  日経」と他業種からの参入を阻む現行規制の緩和が緊急時には必要ではないかと論調されていました。

国内既存メーカーの増産の規模

国内の人工呼吸器メーカーの増産体制の状況は次の通り。

・三幸製作所は、年間50台程度の人工呼吸器を10倍の500台程度まで増産できるよう部材や生産ラインを確保した

・テルモは、全国で約1400台普及している人工心肺装置のトップメーカーで国内シェア7割を占めているが、今後数カ月以内に100台程度を増産する

・ニプロはECMOに使用する部品「ニプロコーティング膜型人工肺」の出荷体制を整えた。同社は国立循環器病研究センターなどと共同で可搬式のECMOを開発し、薬事承認を経て2021年の発売を目指している。

・他に、フクダ電子、JMS、川澄化学工業などもECMO(人工心肺装置)の増産を進めている模様

これでは近い将来に人工呼吸器が不足し、 人工呼吸器の装着の患者を選ばざるを得ない残酷な医療現場 となる恐れが危惧されます。

厚労省、やっと人工呼吸器の規制緩和を打ち出す。

新型コロナの医薬品、人工呼吸器など「優先審査の対象」  厚労省

厚生労働省は13日、新型コロナウイルス感染症とその関連する症状を対象とする医薬品、医療機器、体外診断用医薬品、再生医療等製品の承認審査を、優先審査の対象にする方針を明確化し、都道府県に事務連絡した。


既存医療メーカーの生産能力には限界、他産業の協力必須!

今の人工呼吸器等需要の増勢が続けば、いずれにしても既存医療メーカーの現有設備、人材では限界が生じるのは火を見るよりも明らかであり、このため、自動車メーカーなどの協力は不可欠な状況です。

規制緩和も、産業界に慎重論強く、規制緩和の効果は?と疑問符


人工呼吸器 規制緩和の効果は? 増産へ異業種参入期待/産業界には慎重論強く2020/4/15付

新型コロナウイルスの感染拡大で不足が懸念されている人工呼吸器の増産に向けて厚生労働省が規制緩和を打ち出した。自動車や電機など異業種のメーカーの参入を促す方針だ。産業界の反応を含め、実効性を探った。

Q なぜ規制緩和してまで増産が必要なのか。

A 人工呼吸器は自力の呼吸が難しい重症者の治療に使う。 国内で現在利用可能なのは8千台。政府は今後の患者の増加を見据えて、1万5千台の確保を目指す。 既存メーカーだけでは生産能力が足りない。

Q 規制を緩めても大丈夫なのか。

A 製造工程や品質管理の審査は書面で済ませて実地調査は事後としてスピードを優先する。

Q 産業界の反応は。

A  命にかかわる製品だけに慎重論が根強い。トヨタ自動車は「部品も含めて製造に参入する予定はない」。工程の効率化など増産に向けたノウハウの提供に特化する方針だ。政府から要請のあった三菱電機も「リスクが高い」として、産業ロボットを使った側面支援を模索する。パナソニックもどのような形で協力が可能か検討を始めた。

Q 海外との違いは。

A 米国は朝鮮戦争時に制定された「国防生産法」を発動した。


規制緩和だけでなく、設備投資などへの大規模な助成金支援が必要!

規制緩和だけでは、リスクを冒して他分野への参入に設備投資や人材投入に二の足を踏むのは当然であり、アメリカのような強制力がない限り協力を得るのは難しいと言わざるを得ないのではないでしょうか?

緊急時対応として大規模な協力企業への助成金投入を期待したい!


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2020年04月13日

抗体検査キットの開発を急げ!コロナ終息は早期発見が最も重要!

コロナ感染は早期発見が特効薬、抗体検査の全国実施が日本を救う!

新型コロナは、早期発見が早期治癒と感染拡大防止の鍵!

新型コロナは、感染の早期発見が極めて重要。無症状の潜伏期間が永いため感染拡大の要因にもなっています。

従って、無症状の場合も含めて気になる人には幅広く感染の有無を調べることが早期発見に繋がり感染者の早期治癒と感染拡大防止に繋がります。

検査の全国実施は、中国、韓国で既に実施され、英国でも重要戦略に位置づけている

中国、韓国では大規模に検査を実施し効果があったように思われます。

また、英国では、抗体検査キット検査を大規模に実施することを新型コロナ対策の重要戦略に位置づけています。

幅広く検査が受けられるためには抗体検査キットによる検査法しかない。

そのためには、簡単にどこでも検査ができる「抗体検査キット」による検査方法が不可欠です。

医療崩壊が危ぶまれている中で、大掛かりな設備や専門医でなければ検査できない「PCR検査」では、早期に大量の検査が不可能です。

しかし、新型コロナ用「抗体検査キット」は、数社の臨床用しかない!

調べてみると、クラボウやアークエイムなどの会社が中国より臨床試験用として販売開始しているが、広く早期発見用として使用できるものではなく臨床試験用途に限られている。

従って、日本で広く無症状の人を対象とした検査が行える抗体検査薬が不在の状況となっています。

従って、新型コロナ用抗体検査キットの開発を官民挙げて急いでもらいたい!


現在の臨床用として販売されているクラボウ、アークエイム、及び提携による国内投入を進めている塩野義の抗体検査キットの性能確認を急ぐとともに、現在開発に名乗りを上げている「 デンカ生研 」はもとより、他の高度な現在技術とノウハウを有する国内医薬品メーカの取り組み支援を官民挙げて取り組んでもらいたい。

また、外国で有用な抗体検査キットがあれば早急に確認して導入してもらいたいものです。

とにもかくにも医療崩壊の防止とコロナ早期終息のために抗体検査キットによる検査体制の整備を早めてもらいたい!

封鎖によるコロナの蔓延防止を進めるとともに、早期発見早期治療と蔓延防止のため早急に抗体検査キットによる全国的検査実施体制が求められている!



(参考)


抗体検査(血清検査)への期待(アップデート):新型コロナウイルス      関沢 洋一 上席研究員     抗体検査に対するFDAの緊急認可




抗体検査については、アメリカのFDA(食品医薬品局)がCellexという製薬会社の製品に対して 緊急使用認可新規ウィンドウが開きます を出している。



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2020年04月12日

アメリカ、抗体検査承認を急ぎ大規模実施に意気込み!早期発見が第一!

抗体検査全米で早期実施を検討!

今朝の日経朝刊でトランプ大統領は、局面打開のため、抗体検査で免疫確認を進め、免疫があると確認できたものから外出規制を緩和して経済活動の早期再開を図る意向を述べたという。

抗体検査、局面打開狙う 米欧、抵抗力ある人特定外出制限緩和探る 精度には限界も 日経

米国や欧州が、人がこれまでに新型コロナウイルスに感染していたかを調べる「抗体検査」の実施に乗り出す。感染からすでに回復し、ウイルスの免疫を持つ人を把握するのが目的だ。コロナウイルスは軽症者も多く、気づかぬうちに抗体を持っている人が多数いるとされる。こうした人たちを医学的に絞り込み外出制限を緩めれば、経済や医療の現場の状 続き

このため、アメリカ当局は、開発された抗体検査キットの承認を早める意向!

米国では、抗体検査の臨床使用を本格化させ、正式承認を早めて大規模実施を早める方向で政府は動き出したようです。

感染者の多い東部ニューヨーク州は連邦政府と協力して抗体検査を急いでいる。クオモ知事は10日、現時点で1日300件が可能で、1週間後には同1千件まで能力を拡大できると説明した。

トランプ氏は経済活動の早期再開に意欲を示した(10日)=ロイター

米国立衛生研究所(NIH)も同日、全米最大1万人の血液サンプルを収集して抗体の有無から新型コロナ感染歴を調べると発表。これに先立ち米食品医薬品局(FDA)は1日、15分で抗体検査ができる簡易キットを開発するセレックス社にコロナ向けとしては初の承認を出した。 トランプ大統領はさらなる検査キットの承認に意欲を示す。

日本では、「厚労省は、検査キットの早期実用化を後押しする」程度の動きにとどまっている

この緊急事態宣言発動で先が見えない状況にもかかわらず、早期発見、早期治療、早期復帰のための抗体検査への政府の取り組みは何とももどかしく映る。

欧米が抗体検査の重要性を強く認識して何とか抗体検査の大規模実施に向けて躍起になっているにも関わらず、厚労省は、企業や大学任せで後押しする程度の取り組み、さらには、リスク面を強調しすぎるあまり歯止めにもなっている気がします。

政府は、抗体検査の重要性を認識し早期大規模実施に向けた取り組みを!

企業や研究機関は、研究開発費の乏しい中で感染者の血液も入手がはかどらず、開発が思うように進められないでいると思われる。

政府は、その面も含め大規模予算を投入すべきであると思います。

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  • 新型肺炎




  • 2020年04月11日

    コロナの蔓延でも縛りに拘る厚労省、治療薬承認と検査の遅れの根源か?

    非常事態にもかかわらず既成概念に囚われ存亡の危機を乗り切るための非常手段が打てない厚労省の姿が浮き彫りに!

    今朝の日経新聞に、「猛威を振るい人命を失っている現状において、アメリカでは自動車会社などへの呼吸器製造を命じたり、治療薬の開発に大掛かりな政府資金を投入して、非常事態への非常手段を講じて対処しているにも関わらず、日本は、規制の枠に囚われて思うように非常事態に対応した非常手段がとれないでいる」という主旨の記事が溢れている。

    国民の生命を守ることを第一にしている中で、人命第一にした非常時対応が問われている気がします。

    早期発見のための検査実施の不足、投与すれば救える命もあったかも知れない既存治療薬の正式承認の遅さ、もっともっとあれば救えたかも知れない呼吸器の不足対応などなど、非常事態への既成概念を超えた対応が求められている気がします。


    人工呼吸器 参入に壁
    日本、緊急事態でも規制変更なし 車業界「協力」止まり
    日経

    新型コロナウイルスの感染拡大で人工呼吸器の需要が高まるなか、日本では異業種の参入が進まない。今の医療機器規制の下では新規事業者の製品認可に10カ月以上かかり、リスクも読みにくいためだ。10日はトヨタ自動車など自動車業界が既存メーカーへの協力を発表したが自らの生産には踏み込まなかった。感染者の急増に見舞われた米欧は規制を …続き


    安倍1強にも医系の「聖域」 PCR・アビガンで溝
    首相「検査なぜ増えぬ」/厚労省「誤判定もある」
    日経

    日本国内で新型コロナウイルスの感染者が出て3カ月近くがたった。前例のない危機対応に直面する首相官邸に対し専門的知見を盾に厚生労働省が壁になる構図が目立つ。政府内の足並みの乱れはさらなる対応の遅れを招きかねない。
    4月上旬の首相官邸。「PCR検査はなぜ増えないんだ」。安倍晋三首相は加藤勝信厚生労働相や西村康稔経済財政・…続き


    非常事態宣言で封じ込めも大事だが、人命を救う措置の実施が最大の急務

    新型コロナの蔓延と感染者の命を救うためには、早期発見のための検査実施と治療薬による早期治療実施、そして重症患者の人命を救う呼吸器不足の解消が急務となっています。

    このことについては、先の記事※で述べてきましたが、今朝の日経記事を見て、やはり、厚労省の専門バカ?がブレーキをかけている構図が見えた気がしました。

    しかし、それでいいのでしょうか?

    本庶佑先生、早急に治療薬が使えるよう研究者や企業への大規模な開発費投入が急務

    今朝のウエークアップの番組でオブジーボ(がん免疫療法)開発の本庶佑先生( ノーベル 医学生理学賞) は、治療薬の早期立ち上げに政府は大掛かりな研究開発費を投入すべきだと述べられていました。

    政府は、専門的知見を盾に壁になる厚労省の時代錯誤に屈せず非常事態対応を!

    3密で接触を遮断し囲い込み封鎖で終息を期待して耐えるのも今では絶対必要ですが、なんといっても、日々拡大し感染者が増え、死者が日に1万人を超える惨状では、一刻も早く 早期発見と早期治療ができる体制を整え立ち向かうことが最大のコロナ終息への決定打になりうるものと考えます。

    専門的知識を振りかざし現状を直視せず取りうる非常事態対応を遅らせることは、国を揺るがす危機に直面しての国家の機能を放棄しているとしか言いようがないような気がします。

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    関連記事
    ? 感染者急増で一刻も早いコロナ治療薬が待たれる中遅い承認手続き

    ? コロナは早期発見が最も重要!その為の抗体検査キット開発を急げ!









    2020年04月10日

    アビガンが足りない!世界の感染者数の増加に間に合わない、生産急げ!

    世界のコロナ死者数が2日間で1万人、感染者数が150万人を超えた!




    世界のコロナ死者、9万人超す 被害拡大、下火の気配なし 4/10(金) 5:54配信

    【ジュネーブ共同】米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルス感染症による死者が9日、世界全体で9万人を超えた。7日に8万人を上回ったばかりだった。数日ごとに1万人以上増える状態が依然として続いており、被害拡大が下火になる気配は見えていない。感染者は9日、世界全体で150万人を超えた。



    この勢いが続けば感染者数への需要にアビガンの生産は間に合わない!

    アビガンの備蓄は200万人分、新たに量産が開始されたとの報道があったが、既に感染者数が150万人を上回り、この勢いでいうと仮にアビガンが正式承認されても、その時の感染者数に対しアビガンの供給量は間違いなく不足し世界に供給できなくなります。


    新型コロナにインフル薬「アビガン」、治験と量産開始へ 小林舞子、三上元2020年3月29日

    アビガンは新型インフルエンザ治療薬として備蓄されているが、中国で新型コロナウイルスの治療効果が確認されたとの報告が出ている。安倍首相は「世界の多くの国から関心が寄せられている」として、薬の量産を開始するとした。



    アメリカでアビガンの治験がスタート

    ようやくアメリカで使用人された富士フイルムによる治験がスタートしたとのことで、他の国の治験もこれからの状況の中で世界でのアビガンの正式承認の時期が見えて来ない状況です。

    これでは、世界へのアビガンの供給は相当先の話となりそうで、その時の世界の感染者数の状況を考えるとそら恐ろしくなりますね。


    富士フイルム、米国でアビガンのコロナ向け治験開始 2020/4/9 15:56 日経

    富士フイルムホールディングスは9日、抗インフルエンザ薬「アビガン」で新型コロナウイルスを治療する臨床試験(治験)を週内に米国で始めると発表した。50人の患者を対象に、治療効果や安全性を確認する。

    新型コロナの治療にアビガンを使う治験は日本に次いで2例目となる。富士フイルムは世界的な感染拡大を受けて、治験と並行して増産の準備も進めている。




    政府は正式承認を待たずにアビガンの大幅増産を命じ備蓄量の拡大を図れ!

    毎日の死者数の報道を聞くたびに、アビガンを投与すれば救えた命があったかもしれないと考えると居ても立っても居られない気持ちになりますね。

    正式承認手続きを官民挙げてスピードアップさせ、併せて、世界への供給に支障をきたさないよう大規模な生産体制を組み政府備蓄の大幅増強を進めて頂きたいと考えます!


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