[3日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は2─3日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、11月にテーパリング(量的緩和の縮小)を開始し、2022年に完了させると決定した。市場の見方は以下の通り。
<楽天証券 FXディーリング部 荒地 潤氏>
米連邦公開市場委員会(FOMC)は市場予想通りの結果となり、大きなサプライズはなかった。ただ、マーケットでは早期利上げ開始への期待があったものの、利上げについてパウエル議長の姿勢は予想以上に弱気と受け止められ、ドルは下落した。
一方、米連邦準備理事会(FRB)のハト派的な姿勢が確認されたことで株式市場は堅調に推移し、リスクオンムードでクロス円では円安傾向が強まった。その結果、ドル/円相場は円高材料、円安材料が混在し、もみあいとなっている。
マーケットの関心は利上げのタイミングに移っている。FRBはインフレは一時的との見解を変えず、緩和縮小と利上げは別物だと示している。今後はFRBメンバーの発言機会が続くが、その中でタカ派の意見が優勢なのか、そうでないのか、ということを市場は見極めにいくのではないか。
次の重要イベントは今週末の米雇用統計だ。雇用統計から人手不足感が改めて意識されると、労働者不足でモノの値段は上がりやすくなるとの想起につながる。そうなると「インフレは一時的」との見方が変わり、利上げへの期待が再び高まる可能性もあるとみている。
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