ブログ:人が「働く」のは何のためか の続編です
前編を先に確認したい方はこちら 人が「働く」のは何のためか
浜 矩子さんの「人が働くのはお金のためか」を読み終えたので
お約束どおり読後感想と絡めてブログ続編をUP しました
日本国憲法 13条 幸福追求権
すべて国民は、個人として尊重される。
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、
公共の福祉に反しない限り、
立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
幸福を追及したり求めたりするのは
当たり前の権利です。
そしてその為に国は、法律を決めたり
行政機関も最大の尊重をもって事にあたりなさい。
と、言っているのです。
ところが、
本来、働くことで人は幸せになって行くはずなのに
ちっとも幸せにならず、むしろ働くほど不幸にしている現実が、
21世紀の若き労働者に覆いかぶさっている。
浜 矩子さんの「人が働くのはお金のためか」の本の中では、
そのように言い切っています。
労働が「人間と幸せを結び付ける蝶番(ちょうつがい)」になっていない、
労働のあり方に問題が有ると、分析しています。
さらに、当人(労働者)たちには気づかれないように
「やりがい詐欺」で騙しこんで働かせられている、と・・・
どういう事なのか・・・読み進めてみました
21世紀の労働者は・・・「やりがい詐欺」に遭っている
非正規雇用が当然の様に蔓延し、
雇用主の都合で「雇止め」にあう、不安定雇用の代名詞になっている
別の働き方として、正規社員としての就労は難しく
個人事業主になったり、
フリーランサーやギグ・ワーカーと呼ばれる
いくつもの副業をこなす働き方で
生計を立ている。
共通して言えるのは
雇用主の庇護(雇用責任)から外された自己責任体制の
雇用不安定労働者と言う事になる。
ここに蔓延しているのが
自由に働く仕事のスタイルを、バラ色に描く
「やりがい詐欺」
リクルート会社の就労案内も
その一端を担い
自由な働き方・自己実現・時間や場所を選ばないノマドワーカーなどの
メリットを強調し誘引している。
フリーランサーのデメリット
出来高払いの低賃金と厳しい納期厳守の労働条件であっても
それを不満に感じる事が、あたかも悪い事であるかのように思わせる
例えば、
自身の裁量で仕事が出来る事と、自分の労働価値とは
異なる事に気づき(気づかない人も多いが)、
給料UP を申し出ても、
「好きな仕事を自由な時間でやれているから良いじゃないか」
「実績が認められ社会貢献も出来ている」
「承認要求が満たされた上に高給を要求するのは欲張りすぎじゃない?」
一緒に楽しく働こうょ・・・
それでも給料UPの意思を貫けば・・・
君の代わりの労働予備軍は巷にあふれているから
いやならやめても良いんだよ?〜〜〜と、なる。
(この言葉は過密労働の正規社員にも使われる)
ただひたすらに承認要求実現を求め、幾つもの副業を抱え込み、
安く買いたたかれた低賃金で、働き続ける事になる。
楽しいはずの家族との時間も、
明日の活力の源泉である幸せを感じる時間も
文化・芸術などで豊かな感性や学びの時間まで奪われ、
職場で働き続けるのが一番楽しいと錯覚してしまう。
「やりがい詐欺」この呪縛から脱出するには
孤立・分断から連帯・団結へ
やり甲斐に誘導(洗脳)し、働かされる(労働搾取)社会の仕組みや、
自分の労働の成果物なのにその果実だけ横取り(労働疎外)されている現実について、
具体的に学ぶ(知る)ことも大切だし
承認要求・自己実現と言う言葉にあやつられない自分
自分が幸せになるための労働なのに
ちっとも豊かで自由な生活になっていない
このような21世紀の見えにくい搾取と疎外について
何がどうして、どうなって、今に至っているのか?
承認要求・自己実現についても、歴史的に把握しておこう
それは過去との比較の中でしか見えてきません。
労働者が労働に関しての、主導権を持つまで?
と言う事で貴方も一度読んでみる事をお勧めします。
浜 矩子さんの「人が働くのはお金のためか」には
中世から現代までの
労働をめぐる経済学者たちの理論を、歴史的にひも解いています。
「人が働くのはお金のためか」
青春新書:青春出版社 定価1100円+税
だれもが幸せになるための「21世紀の労働」とは?
資本主義が 野生化・狂暴化 する今、
そもそも「人はなぜ働くのか」を問い直す?
序 章:「21世紀の労働」に目を向けるわけ
第1章:湧き上がる「人はなぜ働くのか」論
第2章:2つの「人はなぜ働くのか」論を比べてみれば
第3章:日本の21世紀の労働者たちが当面している状況
第4章:かって人々はどう働いていたのか
終 章:「21世紀の労働」を呪縛から解き放つために
新書版248ページで意外と早く読む事が出来ました。
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タグ: やりがい詐欺
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