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2014年06月23日

サイコパスモンド「アメリカンバイオレンス」

「Mishima: A Life In Four Chapters」や「太陽を盗んだ男」のシナリオを書いたレナードシュレイダーが、山本又一郎と

組んで作ったドキュメンタリーが1982年公開の「アメリカンバイオレンス」である。ケネディ暗殺に始まり、キング牧師暗殺、

ロバートケネディ暗殺、レーガン大統領暗殺未遂事件等、実際のフィルムを組み合わせたモンド映画である。

他にもジョージウオレス暗殺未遂、ホイットマンのテキサスタワー事件も出てくる。

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凄いのは、ロバートケネディ暗殺犯のサーハンサーハンがインタビューに応じ、「できたら彼(ロバートケネディ)に生き返って

ほしい」と涙を流すシーンが収録されていることだ。

全体としてアメリカの銃社会が強調され、スーパーで許可書なしで誰でも銃が買える現実が描かれる。

FBIの発砲マニュアルも紹介され、まず身を守るためには、相手を射殺することも躊躇しないことが奨励される。

無差別殺人犯として、サムの息子デビットバーコウイッツ、人民寺院事件で大量自決したジムジョーンズ、女子大生

連続殺人犯のテッドバンディの裁判フィルムの基調な映像も収録され、バンディのハンサムな容姿と雄弁さの裏腹な

冷酷さが生き残った犠牲者の生々しい証言も記録されている。

他にも少年連続殺人犯で悪魔のピエロジョンゲイシー、シリアルキラーエドケンパーの殺人の心理とためらいの貴重なインタビューもあり、さながらサイコパス百科事典といったところである。

この映画のすごいところは、そういう本物のシリアルキラーが堂々と映像に記録されていることである。

映画の最後にジョンレノン暗殺事件をとりあげニューヨークの追悼集会をイマジンをバックに流して終わる。
著作権が問題になりそうなレノンの映像も含めあまりに生々しいのでDVD化は難しいかもしれない。

VHSは出ています。

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posted by ハヤテ at 16:02| 記録映画

2014年06月22日

本物か偽物か?モンドフィルム「スナッフ」

都市伝説のように語られる存在にスナッフフィルムがある。殺人を娯楽にしたフィルムがあり、一部のお金持ちの間で

出回っているという。1976年に公開されたをアルゼンチン映画「スナッフ」はこの噂を逆手にとって大ヒットしたモンド

映画である。

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ストーリーは、チャールズマンソンファミリーを思わせるリーダーサタンに率いられる若い男女のカルト集団が次々に

無差別殺人を犯してゆくといったものでこのヒッピー集団が意味のないポルノシーンとちゃちい拳銃で嘘くさい殺人を

だらだらと垂れ流すだけの退屈な映画である。

映画の最後で、これまでのシーンは映画撮影であることが明かされ監督のカットで終わり、そこから別テイクで若い女優への監督の強引なセクハラシーンが始まる。

監督は、スタッフに続けてフィルムを回すよう指示し、女優の指をペンチで切断し、続けて電動のこぎりで女優の手首を

切り落とす。悲鳴を上げる女優にかまわず監督はナイフで女優の体を切り裂き、引きずり出した内臓をカメラに向けて

笑いながら見せつける。

このラストが実際の殺人であると宣伝されこれにひっかかった私のような怖いものみたさの観客が劇場に殺到したのである。

今から見れば、この殺人シーンは稚拙でバカにする映画ファンは多いが当時はまだスプラッター映画も発達していずCGもない時代だったので、劇場で見た私は衝撃を受けた。

しかし本当に殺人映画を劇場公開するはずがないのだが、不気味なことに監督のマイケル
フィンドレイは翌年に事故死、プロデューサーのアランシャクルトンは1979年心臓発作で亡くなっているのである。

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posted by ハヤテ at 14:29| 記録映画

2012年03月22日

山下達郎「BIGWAVE」

「BIGWAVE」はハワイノースショアや西海岸のサーフィンを中心にマリンスポーツを捉えたドキュメンタリー映画である。
公開当時もあまり話題にならなかったが、内容は単にマリンスポーツを延々と紹介するだけで特に
面白いわけではない。
ウインドサーフィンが波の間を跳ぶように駆け抜けるシーンは少し見ごたえがあったかなあという程度の印象しかない。

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しかしこの映画の最大の価値はその音楽にある。山下達郎が担当しているからである。

サントラが発売されているが、ビーチボイーズのカヴァーを始め、CMにも使用された「I LOVE YOU」

「JODY」「YOUR EYES」など名曲のオンパレードである。

あくまで個人的な感想でいうとヤマタツの最高アルバムだと思う。

この作品でもヤマタツ得意の多重録音を駆使してほとんどひとりで歌っているのではないか。

バックのサックスもよく夏の情景によく合っている。

サウンドと映像がうまく溶け合っているのがこの映画の真価である。

私の一番好きな曲が「YOUR EYES」で詩の内容はもてない男がやっと心から愛してくれる女性に出会ってその女性に感謝する内容である。

まるで竹内まりやと結婚したヤマタツその人ではないか(失礼)

ヤマタツは夏をイメージする音楽が多いが本人は夏が大嫌いだという。

私も熱いのが苦手なのでヤマタツに共感するのだ(なんのこっちゃ)。

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タグ: 山下達郎
posted by ハヤテ at 00:03| 記録映画

2012年03月04日

ナチスドイツの神話「意思の勝利」

意思の勝利とはナチスの党宣伝映画である。
ドキュメンタリーではあるが、いかにヒトラーや党員を魅力的に見せるかに重きを置かれている。

しかし、映像のレベルは高い。なぜなら監督がレニリーフェンシュタールだからである。

レニはダンサーとしてデビューし、美貌を買われ女優となり、美意識が図抜けていたので映画監督になった。その才能にヒトラーが目をつけて

宣伝映画を撮らせることになった。

オープニングはアルプスの山かどっかの山から飛行機が舞い降りてくる。

その飛行機が地上に降り立ち中から、ヒトラーが出てくる。キリストの降臨をイメージさせた映像である。

突撃隊の整然たる行進、絶叫するヒトラーの演説、熱狂したドイツの民衆が「ジークハイル」を歓呼の声で叫んでいる。

プロパガンダ映画の走りである。

テレビなどでヒトラーの演説シーンを使うときは、この映画から流用されることが多い。

ただ第三者が見ると退屈なだけの映画である。当時のドイツの現状を記録したことに最大の価値があるのであろう。

しかしレニはこの映画を撮ったことで映画界を戦後追放されてしまう。

戦後、アフリカにわたりアフリカ原住民を撮った写真集「ヌバ」を出版したが映画界に復帰はかなわず、80歳以上まで生きた。

映画界はユダヤ資本が独占しているためやはり復帰は最初から無理な話だったのだ。

DVDは日本盤が出ています。




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タグ: ヒトラー、
posted by ハヤテ at 01:02| 記録映画
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