明治維新の際、日本はアメリカとイギリスをお手本に西欧文化を取り入れていった。
とはいえ、日本の欧風文化はこの日本というアジアの国で独自の進化を遂げてきた。
日本というぬるま湯のような国で育った私は、微妙に違う文化を持つ北米で、慣れないシチュエーションに出会うたびに幾多のミスをやらかしたが、カナダでみた「痛い目」の最たるものは、 チップだった…
バンクーバーで後半4泊した安ホテルでは、朝食が付いていなかった。
宿に朝食が付いていない場合は、パンを買ってくるかカフェに行くのが私の定番。
だが、看板に騙されてうっかりホテル近くのカフェバーに入った時は失敗した。
「 朝食5ドル」という店先の看板に釣られて入ったカフェバー(朝昼はカフェ、夜はバーになる)は、イケメンスタッフがビッグスマイルと超フレンドリーな対応だし、オーダーしたパンケーキもボリュームたっぷりでグッド♪と思っていたら、チェックを頼むと7.82ドルのレシートが来た。
あいにく10ドル札しかなかったので、返ってくるお釣りからチップを払おうと思って10ドル札を渡す。
が、イケメン店員はニコニコと私のテーブルを通り過ぎるだけで一向にお釣りが返ってこない。仕方なく「おつりもらえますか?」とかなり待ってから聞いてみると…、彼はすっかりお釣り分は全てチップだと思っていたらしい。
お釣分2.18ドルを無言でテーブルに叩きつけるように置いていった。そこに先程までの笑顔はなく、あまりの態度の急変に「チップ社会の正体見たり」という気がした。
チップがもらえる訳でもないのにスマイル対応の日本人は、本当にエライ
ビジネス・スマイルは北米でこそ当てはまる言葉だと思った。正味5ドルの朝食に10ドル置いてくる人がいるのだろうか。みんな気前がいいのねぇ。(私が貧乏なだけか?)
ボリューミーなパンケーキで、朝からゴキゲンだったのに〜
ちなみに、お札しかなくてお釣りがほしい場合はチップを差し引いて 「◯ドルのお釣りをください」と言って渡すのがスマートなやり方なのだと、後に友人から教えられた。
チップに関してはここだけでなく、欧米各地で似たり寄ったりの問題に悩まされた。
このチップ社会に長く暮らすアメリカの友人は、チップを考えるのが面倒だから極力外食はせず自分で作るのだと言っていた。
北米では、 朝食はコンビニで買って部屋で取るか、チップの必要がないファスト・フードにすべし、と悟った一件だった。
アイタタタ…
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