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2023年10月25日
映画『天上の花』(2022/片嶋一貴監督)@ユーロライブ
詩人の愛の物語。戦争が詩にも染み込んでいく時代が映っている。その愛の恐ろしさは途中からホラーのようでもあった。それにしても『アジアの純真』『たとえば檸檬』『TAP 完全なる飼育』などいつもそうだが片嶋一貴監督は人物を激しく深く掘り上げるものだと、その演出に唸る。雪の描写が哀しく美しかった。詩の映画である。
『二人静か』(坂本礼監督)でも好演していたぎぃ子が今作でも少し不思議で少し怖く少し嫌な感じで好演。
萩原朔太郎を演じた吹越満がとても良く、やはりこの方が映画に現れると重心が生まれる気がする。
『二人静か』(坂本礼監督)でも好演していたぎぃ子が今作でも少し不思議で少し怖く少し嫌な感じで好演。
萩原朔太郎を演じた吹越満がとても良く、やはりこの方が映画に現れると重心が生まれる気がする。
2023年10月17日
映画『TAR/ター』(2022/米/トッド・フィールド監督)@Morc阿佐ヶ谷
音楽賛美であり、芸術家が陥りやすいだろう悲劇。気が付けば吸い込まれるように落ちていく不気味さ。
映像の構図もいいが、編集もいい。好きな映画『愛、アムール』と同じ編集マンだった。俳優陣も皆素晴らしいが特にケイト・ブランシェット、ニーナ・ホス。そして衝撃のラストが待ち構える。
映像の構図もいいが、編集もいい。好きな映画『愛、アムール』と同じ編集マンだった。俳優陣も皆素晴らしいが特にケイト・ブランシェット、ニーナ・ホス。そして衝撃のラストが待ち構える。
2023年10月06日
映画『さよなら ほやマン』(2023/庄司輝秋)@映画美学校。
宮城県石巻の離島に住む兄弟の元に訳アリの漫画家が現れて始まる奇妙な三人生活。
震災から12年後、生きづらくはないだろうか、生きているだけで幸せを感じる世の中になって来ただろうか、などと考えてしまう。
漫画家を演じた呉城久美がとてもいい。大友良英の音楽とカリーヌ・カリフェのアニメーション、最高。
震災から12年後、生きづらくはないだろうか、生きているだけで幸せを感じる世の中になって来ただろうか、などと考えてしまう。
漫画家を演じた呉城久美がとてもいい。大友良英の音楽とカリーヌ・カリフェのアニメーション、最高。
2023年10月04日
映画『アダミアニ 祈りの谷』(2021/日・オランダ/竹岡寛俊)@映画美学校
チェチェン戦争で「テロリストの巣窟」と汚名を着せられたジョージア・パンキシ渓谷に住む人たちを記録したドキュメンタリー。優しい母ちゃんであり、ばあちゃんであるレイラ、その娘・マリアム、チェチェン紛争で戦った寡黙な筋トレ戦士・アボ、キスト文化に惚れ込んだポーランド人・バルバラ、と苦悩しながらも前向きな人たちが力強い。劇映画を観ているようだった。戦後に残る消えない傷、戦いを感じさせる。レイラが作る小籠包に似たヒンカリが旨そうだった。