アルタクセルクセスの王宮址遺跡

アルタクセルクセスの王宮址遺跡

2005年08月02日
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カテゴリ: 旅行
(手帳に書いた日記を元に9月7日記す)

 朝8時、ベオグラードを出発、南下してニシュに向かう。セルビアも高速道路は比較的よく整備されている。ただ気をつけなくてはいけないのは、セルビアではやたらとスピード違反の取締りが多いことで、あちこちでスピードガンを備えたパトカーが待ち伏せている。高級車をぶっ飛ばす、ドイツから里帰りするトルコ人が多く犠牲になっていた。そもそも有料の高速道路を走っているのはドイツのナンバーをつけた車ばかりで、そのほとんどが里帰りのトルコ人である。
 セルビアはベオグラードまでは恐ろしく単調な平地だったのだが、ベオグラード以南は山がちになる。あたりの景色はほとんどがトウモロコシ畑で、時々甜菜が混じるくらい。どちらも地力を使うし水も必要なのだが、換金性が高いので小麦よりも好まれているのだろうか。
 セルビアとブルガリアの国境地帯は険しい渓谷地帯になる。断崖に面した細い道を大型トラックやバスが延々と走っている。時にはすれ違うのも難しいくらいである。これだけ険しいと道路を新しく作るのも大変だろうし、今までは防衛上の理由でむしろ細い道一本が好ましかったのだろう(マケドニアの帰属を巡って、ユーゴスラヴィアとブルガリアは長年微妙な緊張関係にあった)。

 午後3時半頃、ブルガリアに入国。ここも以前は係官のいやらしい荷物検査があったのだが(賄賂を要求することでトルコ人には悪名高かった)、今年は比較的すんなり入国できた。ブルガリア語で「こんにちは」は「ドブリー・デン」という。ロシア語にかなり近いそうだ。
 通関を待つ長距離トラックの長蛇の列の中に、F1のトヨタ・チームの作業車らしいトラックが居た。今年初めて開かれるイスタンブル・グランプリのため、ドイツからトルコに向かっているのだろうか(トヨタ・チームの本拠地はケルン)。
 ブルガリアでも畑はトウモロコシが多いが、小麦畑の割合が多くなる。また景色に占める緑色の割合がどんどんと減っていき、黄土色の割合が徐々に多くなっていく。畑の中に時々古墳がぽつぽつとあったが、紀元前の騎馬民族トラキア人のものだろう。
 ソフィアやプロヴディフといった大都市はスモッグに覆われており、ソフィア郊外の道路沿いでは運転手目当ての娼婦の姿も見かける。そういえばブルガリアの看板広告は妙にお色気系のものが目立った。高速道路はプロヴディフを過ぎたあたりで途切れ、日が暮れる中、田舎道をとろとろと走り続ける。ブルガリア南部ではトルコ人相手のトルコ語看板を多く見かけたが、このあたりにはブルガリア国民の2割近くを占めるというトルコ系住民が多いのだろうか。
 午後9時、ようやくトルコ国境に到達。ところがトルコ側の窓口が一つしか開いていないせいか、すさまじい長蛇の列が出来てブルガリア側にまではみ出している。イライラしたトルコ人たちはクラクションを鳴らしたり、列への割り込みをめぐって激しい口論をしている。トルコ側が窓口の係官を増やしたのちようやくトルコに入国できたのは、3時間後の12時頃だった。
 この日はトルコ・ブルガリア・ギリシャ三国の国境の町エディルネのホテルに泊まる。この日も蒸し暑くて寝苦しかった。





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最終更新日  2005年09月08日 04時37分03秒
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