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2023.03.29
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カテゴリ: 探訪

扇形車庫の東端側の順路を進み、旧二条駅舎の背面、つまりホーム側から 駅舎内部 に入ります。
最初に目にとまったのが、冒頭の展示ケースです。 「お召列車」と前面上部に表示 されています。 お召列車は皇室専用の臨時列車 です。「鉄道は開業以来、歴代の天皇・皇后の行幸啓に際して、主要な交通手段として用いられてきました」 (資料1) というものです。

ここには、 お召列車を飾ったさまざまなパーツ が展示されています。
中央の大きな鳳凰図 お召し列車の 除煙板に取り付けられた装飾 です。
左側の上段 は、 お召し列車用ヘッドマーク (梅小路機関区仕様) 中段はお召し列車用装飾(桐の御紋) 下段はお召し列車用煙室扉ハンドル (梅小路機関区仕様) です。
一方、 右側の上段は、お召し列車装飾用の菊花紋章 中段はお召し列車用煙室ハンドル (桐の御紋) 下段は この写真ではわかりづらいですが、 仕業札 (しぎょうふだ) が展示されています。これは運転室の外側に表示する札で、「御召 梅」「先行」「豫備」という文字札です。「御召」はお召し列車、「梅」は所属機関区である梅小路機関区、「先行」は先行列車、「豫備」は予備機を意味するそうです。 (説明より)
また、床面の 左側には機関車のナンバープレート、中央に説明パネル、右側には、お召し列車用旗棹装飾 (梅小路機関区仕様) が展示されています。

「梅小路機関区では1928(昭和3)年、昭和天皇の御大礼(即位の礼・大嘗祭)のさいに初めてお召し列車を担当し、その後も東海道本線の全線電化開業時まで数多くのお召し列車を担当しました」 (説明パネルより転記) とのこと。


扇形車庫の展示蒸気機関車のご紹介で取り上げましたが、この機関車が お召列車の指定機関車の一機 です。車体の前面に菊花紋章が飾ってあります。蒸気機関車のナンバープレートは赤地に金色文字で表示されています。 「C51 239」は品川機関区での指定機関車 です。

展示品中の 「C57 79」は 奈良機関区に所属 していた1953(昭和28)年から約10年間に何度もお召列車をけん引しましたが、1968(昭和43)年に廃車されました」 (説明転記)
その下の 「C59 108」は梅小路機関区に配置されていた指定機関車 です。その間に「何度もお召列車をけん引したことで有名です。除煙板(デフレクター)には『鳳凰』のマークが取り付けられていました」 (説明転記)


「C11形324号機」 (1946/昭和21年3月26日製造、日本車輌)が展示されています。


「一般に ”Cのチョンチョン”の愛称を持つこのC11形 は、昭和7年(1932年)から昭和22年(1947年)の15年間に381台も量産され、全国のローカル線で大活躍し、 小型タンク機関車 としての性能にも優れた機関車でした。前進、後進が簡単にできる特性があり、力量感にあるれたスタイルとスピード感をかねそなえた、 国鉄時代のタンクロコの代表格 といえるでしょう。
ここに展示のC11 324は昭和21年(1946年)に製造され、昭和47年(1972年)5月11日に和歌山機関区で廃車のときをむかえるまで日本各地で活躍しました。その後、京都府田辺町(現:京田辺市)の交通公園で静態保存されていましたが、今回この梅小路蒸気機関車館に移設しました」 (説明転記)


C11形機関車の傍に 「投炭練習機」 が展示されています。蒸気機関車の窯に石炭を投入する作業を練習するための設備だったようです。 形式はD51が使われています

主な展示品はこれくらいです、駅舎内の半分くらいは鉄道グッズや鉄道書籍などを扱う ミュージアムショップ が設置されています。


旧二条駅舎の外観
二条駅 は、1897(明治30)年、京都鉄道の二条駅~嵯峨駅間開通に伴って開業した駅​ です。つまり、もとは二条城の南西側に位置する現JR嵯峨野線の二条駅の辺りにあったのでしょう。京都鉄道は 1907(明治40)年に、国に買収され国鉄の一部に なります。
この建物は、 1904(明治37)年6月に建設され、京都鉄道本社社屋を兼ねた ​初代の駅舎​ です。 現役時代は日本最古級の木造駅舎といわれていた そうです。 1996年に二条駅の高架化に伴いこちらに移築 されました。 1996(平成8)年に京都市指定有形文化財 に指定されています。 (資料3,4,5)


切妻屋根の玄関口 

入母屋造瓦屋根で本体が平入りの二階建、左右対称形で両側には側面(妻)を前面に向けた平屋です。

棟の両端と降棟にはそれぞれ鬼板が見えます。 鬼板の中央には民営鉄道として設立された京都鉄道の社章 が陽刻されています。 (資料3)

旧二条駅舎の正面に向かって右側に、 京都鉄道博物館の建物のコンクリート造りの先端部 が突出した形で並んでいます。


駅舎玄関の前庭右側には、 大きな車輪がモニュメントとして 設置されています。


旧二条駅舎の全景 を最後にご紹介して、京都鉄道博物館の探訪を終わります。
ご覧いただきありがとうございます。

参照資料
1) ​ 鉄路を翔けた鳳凰~お召列車と貴賓室~ ​  :「京都鉄道博物館」 
2) ​ お召し列車 ​  :ウィキペディア
3) ​ 京都鉄道 ​   :ウィキペディア
4) ​ 旧二条駅舎(京都鉄道博物館) ​ :「ニッポン旅マガジン」
5) ​ 旧二条駅舎 ​  :「京都鉄道博物館」

補遺
京都鉄道博物館 ​ ホームページ
「お召列車」になった車両いろいろ 普段の通勤電車が実は「防弾ガラス仕様」なことも ​:「ReX」
除煙板 ​ :ウィキペディア
煙室扉ハンドル ​  YouTube
【貴重】48年ぶり!!山北町D52煙室開扉 ​  YouTube
タンク機関車 ​  :ウィキペディア
北海道を走り抜けた蒸気機関車 Vol.6 小型タンク機関車「C11」 ​   YouTube
国産の国鉄蒸気機関車 ​  :ウィキペディア

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Last updated  2023.03.29 00:30:07
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