遊心六中記

遊心六中記

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

茲愉有人

茲愉有人

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません
2024.01.04
XML
カテゴリ: 探訪

中参道を降り、松花堂跡までの探訪のあと、 この分岐点まで引き返して裏参道を降ります
平坦な参道の先で石段道になります。その手前に石灯籠があります。



屋形石灯籠の変形バージョンでしょうか。
笠は屋形形、火袋は方形、そして中台までは屋形石灯籠と同じですが、普通は竿が円柱のところが、変わった形になっています。それに併せて基礎も円形から方形になっています。
竿の形ですが、四面を撮ってみました。


竿は台形で外枠が蟇股の感じに見え、中央部が彫り込まれて、 両開きの門扉が線刻され ています。 桟唐戸の形式 です。そして、 四面とも桟唐戸の意匠が異なります
参道側を正面とすると、右面に 「明和九」 という年号が読み取れます。その後は写真からは判読がしづらいです。明和(メイワ、1764~1772)の期間を考えると、 明和9年は明和の最後の年 になります。宿坊大西坊という刻字があります。左面には奉納者の住所と名前が刻されています。宿坊を仲介にして石清水八幡宮に奉納されたということでしょうか。
長い歳月の経過が、竿が二枚の石材を組んだものであることを示しています。


ここにも、 裏参道のどの地点かを示す表示シート が掲示してあります。

裏参道の傍に、石垣 が築かれています。 この上が坊跡 なのでしょう。
石垣の角は算木積みで、石垣は野面積みの形です。




石垣の下も、開平された空間が奥に広がっていて、 「太子坂・萩坊跡」案内板 が設置してあります。

「二ノ鳥居の北に至る『裏参道』は、江戸時代まで『太子坂』といい、古くは約700年前、鎌倉時代の上皇が参詣の帰りにこの道を通った記録があります。
 坂の途中を造成して造られた坊のひとつ、『萩坊』は、安土桃山時代の高名な画家・狩野山楽が、豊臣秀吉に追われ隠れ住んだことでも知られ、客殿は山楽が絵描いた金張付極彩色の図で飾られていました。山楽の子・狩野山雪の襖絵は八幡宮の北側にある神応寺に所蔵されています。
 坂を下ると、聖徳太子3歳の像を祀った『太子堂』があり、室町時代には他に丈六(一丈六尺)という像高3m程の巨大な阿弥陀仏を安置した行願院もありました。
 明治時代初めの神仏分離令ですべて破却されましたが、難を逃れた太子堂は、現在も滋賀県大津市の国分聖徳太子会で大切に守られています」 ​(案内文転記)



​​ 案内板に掲載の地図 を切り出してみました。太子堂が存在した 当時の状況 が記されています。​​



石段道の反対側を眺めた景色

裏参道を見上げた景色
「京都府歴史的自然環境保全地域」の標識

裏参道はこんな 少し急勾配の石段道を降ることに なります。



     参道脇にみた石枠の囲みです。 「竹雨水」 と右側に刻されています。

裏参道を見上げると・・・。
見下ろすと・・・・・。


参道を見上げて。右は参道脇の石積み

振り返って・・・。


参道脇には、 距離を示す石標 が立っています。 「一町」と 刻されています。

いよいよ表参道が見え始めてきました
振り返って
「裏参道①」の表示シート が石柱に掲示されています。

裏参道の降り最後のコーナー になります。

石段道の曲がり角には、 男山京都府歴史的自然環境保全地域がどの範囲か がイラスト表示されています。 保全地域の中に、さらに特別地区・野生動植物保護地区が指定されている ようです。二段構えの保全・保護です。

最後の石段道を降ると、

表参道の二ノ鳥居の少し手前に設置されたこの案内絵図の近くに出てきます。

赤丸 を追記したところが案内絵図の設置された 現在位置 です。
中参道を上り直し、大凡 青丸 を追記した この位置から裏参道を降ってきました

これで、石清水八幡宮の探訪を終わります。
ご覧いただきありがとうございます。

なお、この石清水八幡宮の周辺もこの時少し探訪しています。
稿を改めてご紹介します。


補遺
石清水八幡宮 ​  ホームページ
狩野山楽 ​   :ウィキペディア
第38話 狩野山楽(1559-1635年) ​   :「関西・大阪21世紀協会」
【例大祭のお知らせ】国分聖徳太子堂 ​  :「BIWAKO OTSU TRAVEL GUIDE」
財団法人国分聖徳太子会所有の木造聖徳太子立像の概要を知りたい。
                    :「レルァレンス協同データベース」
  ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)

探訪 京都府八幡市 石清水八幡宮細見 -1 一ノ鳥居、放生池、頓宮殿、高良神社ほか へ
探訪 京都府八幡市 石清水八幡宮細見 -2 表参道(七曲がり・大扉稲荷神社・坊跡ほか)へ
探訪 京都府八幡市 石清水八幡宮細見 -3 三ノ鳥居、表参道の左(西)側エリア へ
探訪 京都府八幡市 石清水八幡宮細見 -4 御羽車舎・社務所・手水舎・竈神殿ほか へ
探訪 京都府八幡市 石清水八幡宮細見 -5 ジャンボ御神矢、本社(御社殿)の外観 へ
探訪 京都府八幡市 石清水八幡宮細見 -6 本社周辺の摂社・末社と信長塀 へ
探訪 京都府八幡市 石清水八幡宮細見 -7 岩清水社・石清水井、松花堂跡、坊跡等 へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.01.17 18:39:06
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: