ビリー・ジョエル(Billy Joel)は1949年ニューヨーク生まれのピアノ奏者、ロック・アーティスト。1970年代前半、クラブでの活動をしながら徐々にアルバムを発表し、1977年、5作目にあたる本盤『ストレンジャー(The Stranger)』で一気に大物アーティストの仲間入りを果たすことになった。プロデューサーは、本作以降しばらくビリー・ジョエルの作品をプロデュースし続けることになるフィル・ラモーン。この人は、『ゲッツ/ジルベルト』やボブ・ディランのレコーディング・エンジニアを務めた経験を持ち、本作の前年にはポール・サイモンの『時の流れに(Still Crazy After All These Years)』をプロデュースしてグラミー賞(1976年、最優秀アルバムプロデュース)を受賞したばかりであった。結局、彼のプロデューサー起用は大当たりし、本盤からのシングル3.「素顔のままで」は同じくグラミー賞の最優秀レコード(1979年)に輝いた。さらにビリー・ジョエルの次作『ニューヨーク52番街(52nd Street)』でも最優秀アルバム(1980年)とグラミーを立て続けに受賞し、プロデューサーとしての力量を世に示すことになった。フィル・ラモーンのプロデューサー起用は、結局、1986年のアルバム『ブリッジ』まで続くことになる。
1. Movin' Out (Anthony's Song) 2.The Stranger 3. Just the Way You Are 4. Scenes from an Italian Restaurant 5. Vienna 6. Only the Good Die Young 7. She's Always a Woman 8. Get It Right the First Time 9. Everybody Has a Dream/The Stranger (Reprise)