本盤『ハーフノートのウェス・モンゴメリーとウィントン・ケリー(Smokin’ At The Half Note)』はこれら二人の共演盤で、ウィントン・ケリーのトリオ(ベースはポール・チェンバース、ドラムはジミー・コブ)が、ウェス・モンゴメリーを迎えて4人編成で吹き込んだもの。アルバムの表題には“ハーフノート”という、場所を示す語句(したがってこのジャズクラブでのライブ盤を想像させる)があるのだけれども、これについてはやや羊頭狗肉っぽい。というのも、ハーフノートでのライブ演奏は1.と2.だけで、残る3曲はニュージャージーのヴァン・ゲルダー・スタジオで録音されている。つまり、LP盤で言うと、A面はライブ、B面はスタジオであり、アルバム表題の半分は正しいが、もう半分は誤解を招くといったところか。