Voyager6434さん

数日留守にしていてお返事が遅れすみません。
おっしゃるように、ベースの音楽はあるけれど、時の流れやその時の本人の志向で変化するとういことなのでしょうね。
その意味では、トッドの作品は未だ全部聴いたわけではないので、過去にさかのぼって初めて聴くものも楽しめているのかもしれません。
(2015年08月18日 08時11分15秒)

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2015年08月14日
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テーマ: 洋楽(3407)

“癒し”がテーマのワンマン制作盤


 1948年米国ペンシルヴァニア州出身のトッド・ラングレン(Todd Rundgren)の1981年のスタジオ第9作が、『ヒーリング(トッドの音楽療法)(Healing)』である。この作品は、彼の代表盤ではないかもしれないものの、彼の特徴をとてもよく表している盤だと思う。

 この人の特徴はと言うと、1) 作風が多彩である(それゆえ、正当に評価されにくい原因にもなっている)ばかりか、2) ミュージシャンおよびプロデューサーとしての多才ぶり(自分一人でアルバム丸ごと作れてしまう)、さらには、3) 時代をはるかに超えた構想やアイデアを平気で持って来たりもするある種の奇抜さもしくは先進性にある(だからこそ、聴き手には作風が変わってしまうように見えることがある)ように思う。そんな風に考えるならば、この盤は以上3つの彼の特徴が見事に含まれている作品と言ってよい。

 スタジオ作としては前作に当たる 『ミンク・ホロウの世捨て人』 (間にライヴ盤『バック・トゥ・ザ・バーズ』を挟む)に続き、3年近くの時間が経過しているものの、同じくすべてを一人で制作するというスタイルで作られたアルバムである。ソロのスタジオ作としては9作目であるが、ちょうどこの時期、トッドはユートピア(Utopia)としての活動も積極的に行っていた。ユートピアの活動を経たからこそできること、さらには80年代に入って、過去よりも未来を志向する意欲的な作品だったのではないかと感じる。

 全体としては、タイトルの“ヒーリング(癒し)”から多くの人が想像するであろう雰囲気とは違い、シンセ多様のエレクトリックな音づくりである。けれども、その“癒し”は、二重の意味があるように思う。一つは、組曲風の7.~9.「ヒーリング(パートI, II, III)」なんかにあるように、明らかに聴き手が癒されるタイプの曲。ただし、もう一方には、1.「ヒーラー」のどこかエスニック風な調子や、6.「シャイン」に代表されるように、演っている本人が“癒されている”のではないかと思しき曲もある。つまるところ過渡期だと言われれば否定しがたい側面もあるように思うけれど、とにかく“ヒーリング”=“聴き手側の癒し”という一筋縄の発想では済まないという点が興味深い。あと、5.「コンパッション」はトッド節全開の名曲なので、これも聴き逃せない。



[収録曲]

1. Healer
2. Pulse
3. Flesh
4. Golden Goose
5. Compassion
6. Shine
7. Healing, Part I
8. Healing, Part II
9. Healing, Part III
10. Time Heals *ボーナス・シングル曲(CDではアルバム末尾に収録)
11. Tiny Demons *ボーナス・シングル曲(CDではアルバム末尾に収録)

1981年リリース。






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Last updated  2015年08月14日 23時21分14秒
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Re:トッド・ラングレン 『ヒーリング(トッドの音楽療法)(Healing)』(08/14)  
Voyager6434  さん
こんばんは☆

最近風貌がスティーブン・セガールの様になって 風格も現れましたがw

「ニアリー・ヒューマン」の頃の
ダンサブルでゴージャスなサウンドを思えば

時代がテクノだった事もあり 随分と硬質なサウンドのアルバムでしたよね~
「コンパッション」は名曲ですが聞き返してみますと テクノなんですねw

この時期のシンセの技術の発達もあり、
欲しい音が容易に手に入る様になったからなのか
作品がよりワンマンの方向へ向いておりますが

総してみるといつもの音でした☆

その反動なのか 原点回帰として
「ニアリー・ヒューマン」「セカンド・ウインド」の様な
大人数の録音作品を発表するなど

ベースになる音楽性に変化は無くても
ある種の波のあるアーティストではあるみたいですね~(・∀・)

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(2015年08月15日 01時52分09秒)

Re[1]:トッド・ラングレン 『ヒーリング(トッドの音楽療法)(Healing)』(08/14)  
andale  さん

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