イーグルス(Eagles)は、1972年にデビュー盤を出した後、セカンド作『ならず者』(1973年)、サード作『オン・ザ・ボーダー』(1974年)と順調にアルバム・リリースを重ね、4枚目となる本盤『呪われた夜(One Of These Nghts)』(1975年、イーグルスのアルバムとしては初の全米1位)の成功によってトップ・バンドの地位を確立する。さらにその次の年(1976年)にはロック史上屈指の名盤『ホテル・カリフォルニア』を発表することになる。
本盤の聴きどころとなる曲を見てみたい。まず、シングルとしてカットされたのは3曲。表題曲の1.「呪われた夜(One Of These Nghts)」(ビルボード1位)は、前作からプロデューサーに起用されたビル・シムジクの影響と新加入メンバーのドン・フェルダーの色が加わり、R&Bテイストを生かし、ギターとベースの印象的なロック・ナンバーに仕上がっている。逆に6.「いつわりの瞳(ライイン・アイズ)」(同2位)は、どちらかというと従来のアコースティックなカントリー・テイストやコーラス・ワークが生かされた軽快なナンバー。もう一つのシングルは、6.「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」(同4位)で、ランディ・マイズナーがヴォーカルをとるバラード・ナンバーで、筆者の特にお気に入りのイーグルス・ナンバーの一つ。
1. One Of These Nights 2. Too Many Hands 3. Hollywood Waltz 4. Journey Of The Sorcerer 5. Lyin' Eyes 6.Take It To The Limit 7. Visions 8. After The Thrill Is Gone 9. I Wish You Peace