音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2016年03月25日
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テーマ: 洋楽(3407)




 グランド・ファンク・レイルロード(Grand Funk Railroad, 略してGFR)は、ミシガン発のロック・バンドで、かつてともにバンド活動をしていたテリー・ナイトをプロデューサーとして1969年にデビュー盤を世に送り出した。大舞台での演奏(その中には地元デトロイトでのレッド・ツェッペリンの前座も務めた)によって知名度も上がり、順調にアルバム・リリースを続けていった。

 上記のテリー・ナイトとの訴訟に発展した(しかも敗訴した)後、6か月かけて制作され、バンドの次のステップを示すことになったのが、第6作に当たる本盤『不死鳥(Phoenix)』であった。元々、ドン・ブリューワー(ドラム)、マーク・ファーナー(ヴォーカル、ギター)、メル・サッチャー(ベース)という最少人数の編成でもって“大きな音を出す”という特徴を持っていたこのバンドは、キーボーディストのクレイグ・フロストを迎え、鍵盤楽器を大幅に取り入れて音の厚みとポップさを増した。この次作『アメリカン・バンド(We’re an American Band)』では、トッド・ラングレンをプロデューサーにしてヒットを飛ばし、まさしく“アメリカン・バンド”へと躍進していくわけだが、その転機の前兆は、既に本盤で示されていたように思う。

 個人的な観点から、注目曲と思うものをいくつか挙げておこう。アルバム表題と重なる1.「フライト・オブ・ザ・フェニックス(不死鳥の飛翔)」は、このバンド初期の典型である“押しまくる”よさが、うまく一捻りされて生かされているように感じる。インスト曲だが、音の幅とこの一捻りが筆者は結構気に入っている。3.「サムワン」はおそらく史上最高に彼ららしからぬナンバーではないかと思っている。バラード風におとなしい曲かと思いきや、結局は大きい音を出さないと満足しないのか…。そうかと思うと美しめの間奏が入ってきて、別に迷走しているというわけではないものの、異色の1曲に着目するのも楽しい。同じくステレオタイプのGFRのイメージと異なるものを挙げておくと、8.「自由は子供達の為に(フリーダム・イズ・フォー・チルドレン)」というナンバーが収録されている。時にGFRの曲は詞がストレート(というか、場合によっては“単純”)過ぎるのだけれど、これはこれでまあよし、といったところだろうか。

 そのようなわけで、ただ真っ直ぐ猛進のGFRを聴きたい人には決しておすすめではないが、『アメリカン・バンド』以降の展開を抑えながら、バンドの変化を追ってみたいのであれば、かなり重要な(?)位置づけの盤ということになるような気がする。



[収録曲]

1. Flight of the Phoenix
2. Trying to Get Away
3. Someone
4. She Got to Move Me
5. Rain Keeps Fallin'
6. I Just Gotta Know
7. So You Won't Have to Die
8. Freedom Is for Children
9. Gotta Find Me a Better Day
10. Rock & Roll Soul

1972年リリース。






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Last updated  2016年03月25日 23時24分56秒
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