音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2022年01月31日
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テーマ: musica latina(82)
安定感抜群で歌を聴かせる好盤


 フランシスコ・セスペデス(Francisco Céspedes)は、キューバ出身でメキシコを拠点に活動するシンガー。1990年代後半以降、コンスタントに活動を続け、これまでに10枚ほどのアルバムをリリースしている。

 『…アイ・コラソン(… Ay corazón)』は、2002年リリースの第3作となったアルバムである。表題曲をヒットさせたファースト作の 『ビダ・ロカ』 なんかと比べると、余裕が出てきて安定感がかなり増してきているように思う。そして、何よりも、ポップな中に味わいあるヴォーカルと、キューバ出身アーティストならではのテイストを織り込んでいるところがいい。

 収録曲のうち、特に注目したい曲をいくつか見ていきたい。まずは、冒頭の1.「テ・ソニェー、ジュビア・デ・アブリル」。“君の夢を見た。4月の雨”という表題で、べったりとすることなく、ある種さらりとラヴ・ソング的な内容を歌い上げる彼のスタイルがいかんなく発揮されている。このスタイルがさらに極まって成功しているのは、8.「ナディエ・コモ・トゥ」である。“君のような人はいない”という、これまたわかりやすいモチーフの曲だけれど、しつこさはなく、けれどもうまく聴き手を引き込む彼のヴォーカリストとしての本領が発揮されたナンバーだと言える。

 一方で、バラードやラヴ・ソングのシンガーと片付けるわけにはいかない部分も兼ね備えている。例えば、2.「アタメ・ラ・ミラーダ」のようなリズム感、4.「ケ・アセモス・コン・ラ・ビーダ」や9.「ノ・パサ・ナダ」に見られるようなポップスの枠を超えた演奏と音は、ある種、キューバ出身者らしい音楽的なヴァリエーションである。

 最後に筆者個人の体験になってしまうが、この人のアルバムは1枚聴くごとに、どんどん惹き付けられていくという経験をした。派手な感じというよりは、“聴かせる”タイプの歌い手で、スルメというわけではないにせよ、少しづつじっくり聴くうちに魅了されていくタイプのシンガー/アーティストと言えるのかもしれないという気がしている。


[収録曲]

1. Te soñé. Lluvia de abril
2. Átame la mirada
3. Cuando al corazón le duele el alma
4. ¿Qué hacemos con la vida?
5. Luna
6. Si tú ya no estás
7. No será una pena
8. Nadie como tú
9. No pasa nada
10. Esa mirada
11. Cómo hacer para empezar

2002年リリース。



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Last updated  2022年01月31日 23時49分16秒
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