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2005.12.02

ＡＣＴ．３０　「くーーーーーーーーーーーーーー！！」　番外編１７　桃ニセアリス　犬編　　『不思議の国のアリスとニセアリス』　

テーマ：短編小説を書こう！(490)

カテゴリ：『桃ニセアリス』

　ウサギさんはソファーで逃げられない状態にされて、桃ニセアリスからチェーンコンボを食らいました。

バッ！（弱パンチ）、バキッ！！（中パンチ）、バコーーーーン！！！！（強パンチ）
ドッ！（弱キック）、ドカッ！！（中キック）、ドコーーーーン！！！！（強キック）

ウサギ　　「あわわわわ……」

大乱闘をしていたので、お店のピンク色のウサギが止めにやって来ました。

ピンク色のウサギ”ウサ由紀”「ケンカはお止めください！料理をお持ちしました！」

桃ニセアリス「ぜーーーーーー！ぜーーーーーー！」

ウサギ　　「はあ……、はあ……」

桃ニセアリス「ちっ！一時休戦じゃ！腹がへっては戦も出来ん！」

実は桃ニセアリスは『うさぎの穴』に着くまでの山登りでかなりお腹がへっていたのでした。

ゴトッ！ゴトッ！ゴトッ！

料理がテーブルの上に置かれました。見るととても小さいお皿でした。

桃ニセアリス「なんじゃ？！このちっぽけな皿は？！！！
この店ではこれだけしか客に出さんのか？詐欺じゃな！」

ウサギ　　「”ウサギ１匹分”にはちょうどいい量です」

桃ニセアリス「くくくーーーーーー！！
まあいい。おかわりを注文すれば済む事じゃ！でもその前に味見を……」

カチャ！カチャ！

その時、お腹がへっていたミルキーはさっそくカゴの中から手を伸ばしてスプーンをつかみました。そしてクリームシチューを一さじすくいあげました。
それから何とかカゴの中にスプーンを引き入れようとするのですが、カゴの隙間は狭く、大き目のスプーンでは縁の部分が柵に引っかかって入りません。

ドタバタ！ドタバタ！

それでも引っかかったスプーンを引っ張ります。

ミルキー　「この！この！この！このおおおおおーーーーーーー！！！」

桃ニセアリスはそれを楽しそうに眺めました。そしてミルキーにみせつけるように、自分もクリームシチューを一さじすくって口に入れました。
その後……ワザとさも美味そうな顔をするハズでした。しかし……、

桃ニセアリス「プヘッ！

なんじゃこのクリームシチューは？！”冷たい”ではないか？！ここの料理は”温めて”いないのか？！」

ウサギ　　「”ウサギ用”としては普通です。”猫舌”の方も多いので」

桃ニセアリス「くーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！！またか？！！
それに……味が薄い！！！」

ウサギ　　「人間が料理に使うような調味料は一切入っていません。
まさに自然食！自然のままの味です。」

桃ニセアリス「ぐぐぐぐぐぐーーーーーー！！
”玉ねぎ”も入ってないようだが？！アタシは具にうるさいんだよ！！」

ウサギ　　「ウサギは玉ねぎが食べられません。」

桃ニセアリス「くーーーーーーー！！！！それにアタシの好きな”肉”も入ってないようだが……」

ウサギ　　「ウサギは草食動物ですから……」

桃ニセアリス「くーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！
くくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくーーーー！！！！！！」

桃ニセアリスは爆発寸前です。

桃ニセアリス「こっ！こんな物が

食えるかあああああああああああああああああああああーーーーーー？！！！！！！」

ウサギさんは慌てて桃ニセアリスの口を押さえようとしました。そんな事お店の人に聞かれたら大変です。誤解されます。

小説目次　

→第１話～第１４話
→第１５話・第１６話
→第１７話～

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