《櫻井ジャーナル》

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2022.02.03
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カテゴリ: カテゴリ未分類

 ​ ジョージ・ソロスが1月31日にスタンフォード大学のフーバー研究所で講演 ​、その中で自分たちの前に立ち塞がるロシアと中国、特に中国を批判、逆に自分たちに従属する日本を称賛した。最後のところで習近平の排除を訴えている。

 ソロスはヘッジ・ファンドを動かす投機家とされているが、その一方で彼らにとって好ましくない体制、政権を転覆させてきた。「開かれた社会」という看板を掲げているが、その前に「略奪者に」という文字が隠れている。自由に略奪できるように体制を作り替えてきたと言える。例えば、​ 2020年にソロスの「オープン・ソサエティ財団」はカザフスタンの政治団体へ約380万ドルを提供 ​していた。

 ちなみに、エベリンがヘンリー・キッシンジャーの紹介で結婚したリン・フォレスター・ド・ロスチャイルドは2020年に設立が明らかになった「包括的資本主義会議」の看板的な存在。その年の6月にWEF(世界経済フォーラム)のクラウス・シュワブはCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)騒動を利用して「資本主義の大々的なリセット」を行うと宣言したが、この「リセット」と結びついているだろう。

 2016年に行われたアメリカ大統領選挙の際、​ 公開された電子メール ​によってリン・フォレスターがヒラリー・クリントンと親しいこと、またヒラリーがソロスから政策面でアドバイスを受けていることも判明した。この選挙でソロスは民主党(事実上、ヒラリー陣営)へ2500万ドル以上を寄付していた。

 ジョー・バイデン政権はロシアと中国を脅しているが、目論見通りには進んでいないようだ。現在、台湾の問題を口にしているが、日本列島から台湾、そしてフィリピンにかけての島々は19世紀以来、アングロ・サクソンが中国を侵略するための拠点だ。その先にはロシアの制圧、そして覇権の獲得がある。

 ユーラシア大陸の周辺部から内陸部を締め上げるアングロ・サクソンの戦略に対し、内陸の国は陸上での輸送を進めた。シベリア横断鉄道はそのために建設されたが、現在は鉄道だけでなく道路、そしてパイプラインの建設が進められている。こうした輸送のネットワークはロシアと中国の結びつきを強めているが、それがヨーロッパへ伸びようとしている。これはアングロ・サクソンにとって受け入れ難いことだろう。

 内陸の輸送ルートで新疆ウイグル自治区から中央アジアにかけての地域は重要な意味を持つ。アメリカがこの地域を不安定化させようと必死なのはそのためだ。カザフスタンのクーデター未遂の背景でもある。

 アメリカは新疆ウイグル自治区へもワッハーブ派のジハード戦闘員を浸透させている。同じことはインドネシアやフィリピンでも行われているが、そのひとつの手段としてイスラムの経典であるコーランの翻訳がある。コーランはアラビア語で書かれているが、ワッハーブ派系のコーランを翻訳し、ワッハーブ派を広げるために使っている。

 その​ 新疆ウイグル自治区で約100万人のウイグル人が再教育キャンプへ送り込まれ、約200万人が再教育プログラムに参加させられていると「人種差別削減委員会」のゲイ・マクドーガルは発表 ​しているが、その情報源はCHRD(中国人権防衛ネットワーク)。CHRDの情報源は8名のウイグル人である。

 CHRDと並ぶウイグル問題の情報源はキリスト教系カルトの信者であるエイドリアン・ゼンズ。「神の導き」でコミュニズムと戦っているという人物。「コミュニズムの犠牲者記念基金」でシニア・フェローとして中国問題を研究していた。

 この基金を創設したのはレフ・ドブリアンスキーとヤロスラフ・ステツコ。ステツコはウクライナのナショナリストOUNの幹部。第2次世界大戦中にはナチスと関係があり、1946年にはイギリスの情報機関MI6のエージェントになった。ABN(反ボルシェビキ国家連合)の議長にも就任している。

 ABNは1966年にAPACL(アジア人民反共連盟/後のアジア太平洋反共連盟)と合体、WACL(世界反共連盟)になった。WACLはその後、WLFD(自由民主主義世界連盟)に改名された。

 ゼンズが「100万人説」の根拠にしているのは亡命ウイグル人組織がトルコを拠点にして運営している「イステクラルTV」。そこに登場するETIM(東トルキスタン・イスラム運動)のメンバーが情報源だ。このETIMはアメリカ政府や国連の安全保障理事会もアル・カイダ系だとしていた。その政治フロントがTIP(トルキスタン・イスラム党)だ。






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最終更新日  2022.02.03 13:13:29


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