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こんにちは、古木恵美子です。 小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)上巻をなんとか紹介しきることが出来ました。 約2ヶ月間、ほぼ毎日いろいろな場面を大まかに紹介をいたしてきましたが。 自分で書きましたブログの内容を読み返して見ますと、ちょっと文が長すぎたかしら、それに、私が納得をしていても事柄が伝え切れていないヶ所もずいぶんありましたね。読まれた方はきっとご苦労なされた事と思います。 つたない内容で大変申し訳ありませんでした。 この小説の作者は私の知り合いの兼子 光雄さんと言う方でありますが、何故か、作者が考えていました、この小説に登場します、科学警察研究所の女性鑑識官が、私の名前のイメージにぴったりでしたそうで、是非使わせてほしいと頼まれてしまいました。 私の容姿、イメージはどうなのでしょうね? 聞いていませんので分かりませんでしたが、とにかく私の名前だけは小説の中でとても活発な女性として、冒険をすることになっちゃいました。 この小説の「毘怒羅の矢」が完成をいたしまして、私も頂いて読ませていただきました。 何せ、私の分身がどのようなキャラクターになっているのか非常に気になりまして、でも、小説の中の彼女は空を飛んだり、超ハイテクの建造物を探検したり、直ぐにその場を仕切っちゃうのね、未確認生命体の分析では昼夜に問わず没頭していましたし、挙句の果てに、日本の国防のトップの方々の前で講釈をしたり、当の私とはまるで別人で、大活躍でした。 逆に私が彼女に近づかなければと思うほどです。 このブログで、この小説の紹介は、主人公であります、報道記者の亜兼 義直さんよりも私の分身の古木恵美子を中心に、つい取り上げちゃった気がします。ごめんなさいね。 作者の兼子さんの思いと、ちょっと外れちゃいましたかしら、それにここまで内容を紹介しちゃっていいのかしらと思いつつも紹介していましたが、作者の兼子さんにインタビューをする機会がありましたおりに伺いましたら、思う存分、好きに書いてくださいと言われまして、ほっとしたところもありました。 小説は大変面白かったのですが、私の紹介の内容がその面白さを何処までお伝えできたのか、大変気になるところです、この小説の「毘怒羅の矢」上巻につきましての、私のご紹介はひとまず終わりとさせていただきます。 けれども、機会がありましたら折に触れて、別の角度から紹介を考えて行きたいと思っております。 また、下巻につきましても出来ましたら内容を読ませて頂来まして、紹介をさせていただきたいと思っています。 ほぼ2ヶ月という短い期間ではありましたけれど、とても大変ではありましたが、それにもましてとても楽しかったでした。 いつもコメントを書いてくださったfuwari-usagiさん、とても感謝をしています。 また、常に見守っていただきました方々へ本当にありがとうございました。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月23日
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こんにちは、古木恵美子です。 (参謀会議の巻きパート3) いままで私が実名で出ています、小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)上巻を紹介してまいりましたが参謀会議の巻きをもちましてこれで終りとなります。 科学警察研究所を代表いたしまして参謀会議に出席をいたしました恵美子がいよいよ今日のメインテーマでもあります、M618の破壊について話す機会を与えられました。 しかし科警研の一所員の女性の名が会場に響きますと、明らかに期待はずれのため息交じりのささやきがざわつきました。 いったい恵美子の発表でこの会に何が起きるのでしょうか。 恵美子が演台に上がりました。 「では、今日の私のメインテーマでもあります、M618の破壊についてお話ししたいと思います。先ずは映像をご覧ください」 会場は信じがたいといった反応でざわついていました。科警研でも、ただの所員の女の子の口からM618の破壊について説明を受けるなんて、あまりのアンバランスに非現実的に思えてならなかったからでした。それを無視して恵美子は清水に合図を送ると、もう一度照明が消え銀幕に映像が映し出されました。 半導体レーザーの青白い光が、塩基Xに向かって突き進んで行きました。会場の全員が創造も付かない次に起こるべく事を固唾を呑んで見守っていました。 突き進んで来た青白い光が、塩基Xの発光している防御用の青白い光を、光の干渉によってあっけなく打ち消してしまいました。塩基Xは無防備にも光を失ってしまい、次の瞬間とてつもない光の爆裂で映像を真っ白になってしまいました。会場から驚きの声が上がりました。 「ウワー」そして銀幕からハオリングが消えると、ざわめきのなか、ガイガーカウンターで測定している映像に変っていました。ガイガーカウンターのレベルが映しだされて残留物が存在しない事を証明していました。そして破壊された塩基Xのアップの映像が映しだされると、会場内が興奮したように拍手が巻き起こりました。 恵美子は思う事をありのままに所見として話しだしました。 「皆様の中にも感じた方がいると思いますが、M618の核でもあります塩基Xが、超ナノテクノロジーで作りだされ、防御が完璧に思われましたが、その割りに、いとも簡単にバリアを破る事が出来るなんて、信じがたい事でありました。又、塩基Xを破壊した後も残留物質が存在しない、あまりのクリーン過ぎる不自然差、又、決定的なものは防御は完璧だが、攻撃のための武器と言えるものが、確認できないこと、これらを総合的に考えても、どうも塩基X、いやM618は兵器として、開発されたものでは無く別の目的のために作り出された節を感じます」 副大臣が無表情に恵美子を見て「現実に目を向けてくれたまえ」と釘を刺すように言いました。 恵美子は額にシワを寄せて「もちろんです」 防衛省大臣がおもむろに「他に何か問題点はないか」と聞いてきました。 恵美子は大臣に向って答えました「機材です、広拡リアルタイムサイクルアナライザー、周波数変換装置、それに、何処で開発しているか解りませんが、レーザービーム砲が試作中のものがあると聞いておりますが、 特に広拡に使用できるように改良する必要があると思います、これでM618のバリアを一気に広範囲に破る事が出来ます、そして超ナノテクの塩基Xを破壊するには電磁パルスビーム砲が効果的だと思います。出来れば自衛隊の技術研究本部で試作していただければと思います、私の方からは以上です」恵美子は大役を終え堂々と席に戻っていきました。 この恵美子の未確認生命体壊滅の発表が終りますと、いよいよ自衛隊の研究本部にてM618 の破壊のための特殊兵器開発が始まりました。 そして恵美子と吉岡君はそのアドバイザーとして自衛隊の研究本部に向かうことになります。こうして「毘怒羅の矢」下巻へと続いていきます。 はたして、この兵器が未確認生命体M618の能力に通用するのかしら? 以上をもちまして「毘怒羅の矢」上巻の紹介をいったん終了いたしたいと思います。ありがとうございました。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月22日
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こんにちは、古木恵美子です。 (参謀会議の巻きパート2) いままで私が実名で出ています、小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)上巻を紹介してまいりましたが残すところ、あと数回となりました。 科学警察研究所を代表いたしまして参謀会議に出席をいたしました恵美子がいよいよ議長より名前が紹介されてしまいました。 しかし科警研の一所員の女性の名が会場に響きますと、明らかに期待はずれのため息交じりのささやきがざわつきました。 それを聞いた恵美子は闘争心にめらめらと火がつきました。 「所長、やってやりますよ、いいでしょう」 「恵美子君、思う存分やって来なさい」 議長の紹介がまだ続いていました「M618の弱点および」その時、また場内がざわめいたのでした、またささやき声が聞こえてました「赤い敵に弱点なんかあるのか」「無いと思うよ」議長は続けました。 「そしてM618壊滅方法についての、分析報告をしていただきます」また、ざわついたのです「壊滅方法だと、ふざけた」 「ばかばかしい、壊滅方法があるんなら苦労はしないさ」 恵美子は演台に立つと、会場を一通り見渡しました。やんちゃそうな小学生ばかりね、と思いました。マイクを持つと、自己紹介を簡単に済ませ、そして、一気に話し出しました「先ずM618の細胞と人の細胞を比較してみますと、人は六十兆個の細胞から出来ていますが・・・・・。」 「しかも分析の結果から考えますと、延期Xは大気から元素を取り込んでいる向きがあります。特に水素の量は相当なものであります。 おそらく動力源として使っているのではないでしょうか、それもまだ推測でありますが、しかし、バリアを張った時の塩基Xの出力は数万ボルトに匹敵する高エネルギーを有しています。」 また会場はざわめき出しました。 恵美子がざわめきを被いかぶすように、声を荒げて「ここで映像を見ていただきます」 清水君(清水 真は古賀主任の部下です)に合図を送りました。清水君は室内の明かりを落として、プロジェクターのスイッチを入れました。 暗い闇の中を光の束が銀幕に向って走って行きました。 そこに映し出された映像は、絶縁した鉄の棒を塩基Xにストレスを掛けるため近づけて行きました。M618はバリアを発生いたしまして、鉄の棒の先端のストレスを回避するためにバリアが与えた変化を確認するものでした、鉄の棒の先端が、デジタルマイクロスコープによって拡大されて行き、銀幕いっぱいに分子レベルでの変化の映像が映し出されました。 恵美子が説明を始めました「これは、鉄の棒を当てたとき先端の、分子が分解されてしまいました現象です、自衛隊がロケット砲をいくら打ち込んでも、効果が無かったのは、このためでロケット砲自体が一瞬にして分子レベルで分解されてしまったからでしょう。 彼らは音波を当てると、音波を発して音波同士、干渉して打ち消してしまう事を計算して来ます、光なら光波で干渉を起こします。全てこのように対応してきます」ここで会場の明かりが一斉に点灯され、元の明るさに戻りました。 場内は呆気にとられ、にわかに信じがたいといった、状態が続いていました。「では、今日の私のメインテーマでもあります、M618の破壊について話したいと思います。先ずは映像を」 会場は信じがたいといった反応でざわついていました。科警研でも、ただの所員の女の子の口からM618の破壊について説明を受けるなんて、あまりのアンバランスに非現実的に思えていたようでした。 今日はここまでです。次回も、もう一度、参謀会議の模様を紹介いたします。 ありがとうございました。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月21日
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こんにちは、古木恵美子です。 (参謀会議の巻きパート1) いよいよ小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)上巻の紹介も終わりに近づいてきました。 突然、東京のど真ん中に現われました、真っ赤なドロドロしました未確認生命体M618の謎を追って、主人公の亜兼義直さんや吉岡宗平君、それに私、古木恵美子達が北海道に行きまして、そこで見た、遺跡と思われていたところが、現代の技術を遥かにしのぐハイテクの建造物でした。 この建造物が崩れていく中、亜兼さんが持ち帰った白い箱、それと、ここで見つけた3枚の写真の中の、小さな赤い箱の写っていた写真、これらの謎を解くことで、全ての答えが明らかになるのですが、その謎は下巻と続いていきます。 さて、お話しはですね、とうとう科学警察研究所の生物研究室の古賀主任と私、恵美子の昼夜の分析によりまして、このM618の無敵だと思われていました。 青白い光に包まれていましたバリアを破る方法を発見をすることが出来ました。 しかし、それで終らず、恵美子は未確認生命体M618、壊滅のための自衛隊の参謀会議に呼ばれて、M618の破壊の方法を発表する羽目になってしまいました。 今日より3回に渡ってブログに載せて見たいと思います。 警察庁長官から連絡が入りました。科学警察研究所の上条所長が電話に出ると「参謀会議が開かれることになりました。三日後、市ヶ谷の防衛施設の、A棟三階の会議室で、十三時半より開かれる、科警研としても必ず出席するように、そこで例の実験結果について説明をしてもらうことになるが、よろしいかな」上条所長も了承しました。 「解りました。長官」上条は古木補佐を自室に呼びまして、どう対処するか検討を始めました。 「古木君、華元長官からの申出だが、君の考えがあるなら、聞かせてくれないか」 古木補佐は「そうですね、まあ、古賀主任に会議で実験結果を説明してもらうのが順当では無いでしょうか」 上条は大きく頷きまして、古木を見ると「実は恵美子君を借りたいと思うが、どうだろう」といいますと。 古木補佐の選択肢には無い申出に、一瞬とまどいました「エ、恵美子ですか」 「そうだが」と、上条は飄々として答えました。 古木補佐は考え込んでしまいました「しかし、そういう場は経験がありませんから、科警研としても、失敗は許される事ではありませんし、ここは数多くの報告会で経験豊富な、古賀主任を当てるのが安全策と考えますが」 上条は、また大きく頷いた「古木君、科警研が近代社会のあらゆる犯罪に対して、科学的検証により、犯罪撲滅、予防が主たる目的ではあるが、私にはそれと合わせて人材を育てていく大事な作業も考えなくてはならないと思っている、君も知っての通り、副所長は、警察庁からの出向のため、副所長の役職は警察庁の次長を兼務している、だから科警研一本と言う訳にも行くまい、私も、次は生え抜きの君にと思っている、また恵美子君にしても同じだ、科警研の将来を考えればこそ、今回の会議を踏み台に、大きく成長して欲しいと願う、また、必ず恵美子君なら見事にこなしてくれると信じている、そこでだ、古木くん君に科警研として万全の体制をお願いしたい」 と言う、上条所長の考えを、古木補佐も納得いたしました。 開会十分前には、ほぼ全員が席に着きました。そこえ防衛省大臣が副大臣、政務官、事務官、参次官らを従えて、ぞろぞろと現われました。最後に泉田首相が官房長官と共に現われました。 泉田首相を特別総合参謀長とする会議が、山川総合幕僚会議議長より、開会の挨拶が会場に響き渡たりました。ざわついていた会場が、一瞬緊張が走り全員、次の言葉を待っていました。 柳田陸上幕僚長が、議長より現在のM618の進行状況について求められると、柳田は山木第一師団長を指名して、状況説明を求めました。 山木が立ち上がり、説明を始めました「M618の進行状況でありますが、低速ではあるが確実に前進を繰り返しております、我が方の攻撃も死力を尽くして、火器を投入するが何せ敵のバリアに阻まれて、ほぼ無力に等しく、前進を食い止めることに、困難を極めております。 現在、外苑西通りをすでに越えられてしまっております。M618は、その後も勢力を増す方向で、その厚みを増しております。一般市民につきましては、すでに、避難勧告によりまして、23区につきまして避難は完了しております」やはり、手も足も出ずじまいの様子がよく解りました。 此れといって決定的な対処法が出てきた訳でもなく、先行きどのようになって行くのか不安感が漂いだしました。会場には悲壮感に似た重い空気が淀みだしました。 いよいよ恵美子の順番が回ってきました。そしてとうとう議長より名前が紹介されました。 「ここで、警察庁科学警察研究所、所員古木恵美子君」 ささやきや、ため息が聞こえて来たのです。 「科警研も、似たようなものしかつかんで無さそうだな、それで女の子が来たのだろう」 それを耳にした。恵美子の闘志に火が着いたのです。そして上条所長に言い切りました。 「所長、やってやりますよ、いいでしょう」 「恵美子君、思う存分やって来なさい」 今日はここまでです。次回は続きのパート2を紹介いたします。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月20日
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こんにちは、古木恵美子です。 今日もご訪問ありがとうござします。 私が実名で描かれています小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の紹介をしています。 今日のお話も昨日に引き続きまして、謎の生命体、M618と名づけられた生物と自衛隊の最前線の攻防パート3となります、その模様を取り上げています。 世田谷区は北烏山と言うところへ、主人公の亜兼 義直さんが上司の青木キャップに指示をされまして、M618を追ってやってきました。 そこで亜兼さんが見た自衛隊とM618の熾烈な攻防はまさに命がけの戦いでありました。 自衛隊のユンボが、M618の陣取っています、丘の下側を住宅もろとも掘り始めました。 そして、三日間、夜通しで掘りつづけたのです。 その穴は、二百メートル真四角で、深さは、三十メートル以上はあるのでしょうか。亜兼さんは思わず、呆気に取られて、立ち尽くしてしまいました。思い出したように、カメラのシャッターを切りました。 自衛隊は放水で、M618を掘った穴に落そうと言うのでしょう、亜兼さんは無理のような気がしました。すでに、放水は四時間を経過していました。土砂が流れ出しています。 「まてよ、一気に行くか」と亜兼さんに緊張が走しりました。そう思ったとたん未確認生命体の真っ赤なドロドロした山のような本体が縦に二つに裂け始めました。片割れの半分が、地盤ごと自衛隊の掘りました大きな穴に落下を始めました。 亜兼さんは、慌てて望遠鏡をカメラに持ち替えました。 物凄いしぶきを上げて、掘った穴にM618が落ちて行きました。 カシャ、カシャ、カシャ、そしてカメラのシャッターを切りまくりました。そのファインダーの向こうで、大隊長が叫んでいました「もう少しだ、頑張れ」 それから、三時間程して、残りの半分も落ちて行きました。その瞬間、隊員が一斉に笑顔で万歳が起きたのです。何度も何度もやっていました。もちろん亜兼さんは、逃さずシャッターを切っていました。 また大隊長が「まだ終った訳じゃねえぞ、次の段取り早くしろ」と、怒鳴りまくっていました。 「了解、タンクローリー、今入って行きます」 「よーし」タンクローリーが数台入って来たのです。そして、穴の縁から、液体を流し始めました。亜兼さんが望遠鏡で見ていると、すごい、鼻をつく匂いがしてきました。 「これは、ガソリンだ、風下はやばそうだな」慌てて、風上に回りこむため、移動を始めました。 穴の中からM618が、二〇メートルくらい腕のようなものを伸ばしていました。上に昇ろうとしているのかしら。放水車が、それを吹き飛ばしていた。タンクローリーが液体を穴に流し終わりますと、大隊長が「全員退避、退避しろ」と、叫び終わらないうちに、爆音が聞こえ出してきた。中央高速道の向こう側から、いきなり、数機のUH型のヘリコプターが現われました。 亜兼さんはカメラを構えたのです。 「それで、何が始まるんだ。エー」 M618が落とされた穴に、ヘリが除々に近づいていきました。穴の中のM618は時折、腕のようなものを伸ばすが、地上までは届かず、腕の先端を切り離して、赤い塊を飛ばして来ました。直径四~五メートル程の塊が、地上にドサと落ちてくるなり、赤い化け物が、何体も出て来ては、隊員に襲いかかって来ました。 隊員も、炸裂弾を浴びせ掛け、応戦していました。ヘリがホバーリングをして、合図を待っています。何か予感を感じるのか。M618が静かになりました。と言うより、次に起こるであろう事を、想定して、構えている様にも思えました。 時が来た。「撃て」合図を受けると、ヘリの操縦士が、ガトリングレバーの先端の発射ボタンのカバーを起こし、赤いボタンに指を掛けました。ためらうことなくボタンを押しました。ロケット砲が発射され、ヘリボーン攻撃が始まったのです。 亜兼はカメラのシャッターを切りまくりました。 M618がいる巨大な穴が、一気に火柱が上がり、天をや妬き焦がす程の威勢に見えました。火柱が渦巻いて、炎は物凄い轟音を、けたたましく鳴り響かせて、荒れ狂るい出しました。 M618はと言うと、青白く発光して、バリアを張り、ロケット砲や、燃えたぎる炎に、平然と対抗して身を守っていました。そしてヘリに向って、青白く光ったまま、M618の赤い塊を飛ばしてきたのです。 腕からいきなり切り離された。M618の赤い塊が一機のヘリに激突したかと思うと、その中から赤い化け物が現われてきて、機体を伝わって、ヘリに乗り込んできました。 機内で隊員が9ミリ拳銃で応戦しましたが、まるで利きません「ギャオ」隊員は腕をもぎ取られ、首を折られ、ヘリから投げ落とされました。 操縦士は、後ろから胸を拳で座席ごと討ち抜かれました。ヘリは失速して地上へ落下して行きました。地上の隊員達は、上空のそのヘリを見守るしか、なすすべがありませんでした。 思いも寄らず、ヘリが撃墜され住宅街のど真ん中に突っ込んで行きました。一気に真っ赤な炎が上がり大音声と共に大爆発を起こし住宅ごとバラバラに吹き飛びました。地上の隊員達は手を施す術がなく、歯噛みをして、激しく怒りを覚えるのみでありました。 地上に激突したヘリの辺りから、何体も、赤い化け物が現れて来ました。隊員たちは走りよって、怒りを込めて炸裂弾を赤い化け物めがけて撃ちまくりました。有無を言わさず、化け物をバラバラに吹飛ばしました。 隊員の顔には、心の苦痛と怒りが露わになっていました。 亜兼さんは、その表情を逃さずシャッターを切って隊員の怒りの思いを捕らえていました。 ここでの自衛隊と真っ赤なドロドロした山のような、M618との攻防の記事は亜兼さんにとって始めて東京青北新聞の一面を飾ることが出来ました。上司の青木キャップを納得させるべく記事でもあったようでした。 今日はここまでです。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月19日
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こんにちは、古木恵美子です。 今日もご訪問ありがとうござします。 私が実名で描かれています小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の紹介をしています。 今日のお話しは昨日に引き続き、謎の生命体、M618と名づけられた生物と自衛隊の最前線の攻防パート2としまして、その模様を取り上げて見ました。 世田谷区は北烏山と言うところへ、主人公の亜兼 義直さんが上司の青木キャップに指示をされまして、M618を追ってやってきました。 そこで亜兼さんが見たものは自衛隊とM618の熾烈な攻防でありました。 本体の真っ赤な山のような未確認生物M618から伸びた腕が切り離されて、迎え撃つ隊員の後方に落ちていきました。そこから何体もの真っ赤な二足歩行の不気味な生き物が現われてきました。 自衛隊の隊列が、かなり乱れはじめ、赤い化け物が、隊員に襲いかかって来ました。 狙いを定めた勇敢な隊員のグレネードランチャーが火炎弾を打ち込みました。赤い化け物に命中して化け物が炎に包まれました。かなり周りに、炎が飛び散りました。 今度は、ドロドロした真っ赤なM618からまた何体も化け物が現れてきました。そこにめがけて、隊員がハンドグレネード(手榴弾)を胸から外すと幾つか投げつけました。化け物が出てきたど真ん中で、炸裂すると、赤い化け物がばらばらに吹き飛びました。隊員が、銃を上空にかざして「やった」と叫びました。 亜兼さんはしっかりとその光景をカメラに収めました。 中隊長は、小銃の通常弾が化け物に通用しない事を、悟ると、「何かないのか」と側にいました補給隊の曹長に聞きました。すると、曹長が「炸裂弾でも、見舞ってやリますか」と頷きました。 中隊長は意外な顔をして「ダムダム弾か、あれは、国際法で使用が禁止されているのじゃあないのか」といぶかしく言うと。 「はい、化け物については、使用禁止にされてはいませんよ、持って来てあります」 「よし、どうせやつらには、効かねえだろうが?試しにぶち込んでやれ」 隊員が「司令部に使用許可を確認しましょうか」と、言うと。 曹長が焦って「おいおい、悠長に、そんなもんを待っていたら、全員やつらの餌になっちまうぜ」と、せかすように、捲くし立てました。 すると、隊員も負けじと「しかし、規則ですから」と頑固に言い切りました。 中隊長が頷いて「解った、司令部には俺が話す、試しに何人か、マガジンを炸裂弾に交換してみろ」 「解りました」隊員が走って、「炸裂弾に交換。炸裂弾に交換だ」と叫びました。 曹長がニヤニヤして「そうこなくっちゃ」と炸裂弾を配り出しました。 「中隊長、準備完了です」 「よし、合図するまで待てよ」十数人の隊員が一斉に九八式5.56ミリ小銃を向ってくる化け物目掛けて構えました。 中隊長が状況を把握しながら「待てよ。待てよ。もっと引き付けろ、確実に決めてやれよ」M618の本体から、赤い化け物が、また、出てきました。「よーし、打て。打て。打て。」隊員が一斉に、炸裂弾を打ちまくりました、不思議と利いたらしく、粉みじんに化け物が吹き飛びました。それを中隊長が見て「全員、弾を炸裂弾に交換しろ、炸裂弾だ」と叫びました。 M618から出て来る、化け物に向って隊員達は一斉に撃ちまくりました。やはり炸裂弾は利きました。化け物がばらばらに吹き飛んでいったのです。 という事で、最前線のレポートでした。とても熾烈ですね、隊員の方たちって凄いわ。今日のお話はここまでですね。 明日もこの自衛隊と未確認生命体M618の交戦のお話しパート3をおこないますね。 お立ち寄りください、ありがとうございます。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月18日
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こんにちは、古木恵美子です。 今日もご訪問ありがとうござします。 私が実名で描かれています小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の紹介をしています。 今日のお話しは、謎の生命体、M618と名づけられた生物と自衛隊の最前線の攻防の模様を取り上げて見ました。 ここは世田谷区は北烏山と言うところです、主人公の亜兼 義直さんが上司の青木キャップに指示をされまして、M618を追ってやってきました。 中央高速道路が左側に大きくカーブをしました、その下あたりに、7~80メートルに渡って真っ赤なドロドロしました、未確認生命体M618が山のように盛り上がっていたのです。東京青北新聞社の報道記者であります、亜兼義直さんは緑地の草むらの中を百五十メートル程近づいていきました。すでに周りには一人、二人、望遠カメラで、写真を撮っている連中がいました。 「やはり記者かな、命掛けだな」と、よく見るとカメラが綺麗過ぎるし、恰好も素人風だったのです。 「ただのマニアか、おたくだな」亜兼さんは腰をかがめて、百二十メートル近くまで寄って行きました。この当たりは、自衛隊員の姿が目に付いてきました。 望遠鏡で眺めてみると、その真っ赤でドロドロしたM618の表面の色が変化しだしたのです。何と言うか、シャボン玉の表面のように、なんとも、掴み所のない、七色に、次々と変化して行きました。 「どうしたんだろう」芝公園の前のときも、こんな風に確か、色が変化したけど、あの時はM618の中から気持ち悪い生き物が現われて来ました。今度もそうなるのかしらと、亜兼さんは望遠付きカメラに持ち替えました。 そしてM618の表面が震えだしました。亜兼さんの、口から言葉が突いて出ました「アッ、此れは」 真っ赤な山のようなM618が、新しい行動に出たのが驚きだったのです。それは、突然真っ赤な、大きな腕のようなものを伸ばしてきまして、すばやく一人の隊員を捕まえると、高く上空に持ち上げました。 隊員はもがきながらも、的確に小銃を、M618に打ち込んでいました。周りの隊員も小銃を、M618の長く伸びた、腕に向って、一斉に射撃が始まりました。しかし、弾が当たったところが、青白く光って、まるでダメージが無いのでした。ハンドランチャーで腕の付根めがけて、打ち込むと、火を噴き、ナパームシェルの弾丸が、確実に命中しました。青白く光るのと同時に、炸裂して、一面、炎の渦に包まれました、M618から伸びた腕に捕まっていた隊員が、ずり落ちて来ました。すると、すぐさま救護班にタンカーで運び出されていきました。 また、M618から太い真っ赤な腕のようなものを伸ばして来ました、それを隊員が火炎放射器で迎え撃ちました。その炎の中を、青白い光に包まれた、腕が炎を突き破って伸びてきました。 腕が本体の真っ赤な山のようなM618から切り離れ、迎え撃つ隊員の後方に落ちていきました。そこから何体もの真っ赤な二足歩行の不気味な生き物が現われてきました。 隊員達は一斉にその、化け物に小銃を向けると、中隊長が叫びました「撃て、撃て、撃て」雨のような射撃が始まりました。 しかし、やはり、弾が当たった所が、青白く光ると、弾が白い煙りを上げて蒸発してしまうみたいでした。亜兼さんはカメラのファインダーを通してその光景を見ていました。緊張の中、攻撃の瞬間を見逃さず、シャッターを切っていました。 今日はここまでです、この北烏山での、未確認生命体M618と自衛隊とこ攻防につきましては三回に分けて紹介いたします。 でも、かなり激しい戦いですね、ではまた明日。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月17日
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こんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 今日の小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)のご紹介はですね、亜兼さんの上司であります青木キャップといつも立ち寄ります喫茶店「ゴッホ」のおばちゃんを取り上げて見ましょうかしら。 このお話しの主人公であります亜兼さんの勤めています、東京青北新聞社は関東を中心とします、三支社を配置しました。中堅のローカル社のようです。 亜兼 義直さんは都内の大学を卒業しまして、同社に入社いたしましたが、当初は校正の部署で助手をしていましたが、しかし、報道部に空きが出来たため、配置換えによりまして、青木キャップのいます報道部に迎えられました。 やっと三年目のかけだしの報道記者です。 「亜兼、例の白い箱、科警研で分析しているんだろう、結果はどうなんだ」 「え」亜兼さんは驚いて「何故、キャップ知っているんですか」と、目を見開きました。 青木キャップは本名を青木 祐介と、言います。この報道部の部長をしています。亜兼さんを手塩にかけて育てています。 手元の記事に目を通しながら、青木キャップが、驚いた亜兼さんの顔を横目で見ると「馬 鹿、俺は何でも知っているんだよ」と、にっこり笑顔で、両手をこすりながら、ゆっくりした発音で「どうなんだ」と言いました。 亜兼さんは、困った顔で「それが、検査に立ち会う寸前で、キャップが、あんな朝早くに直ぐ来いと、言うものだから」 青木キャップは首を横に振って「だからお前は駄目なんだよ、もっと貪欲になれ。世の中の動きに、耳を傾けろ。若者らしく、全ての事に、好奇心を働かせ挑戦しろ。命を惜しむんじゃない、飛び込んでいくんだ。亜兼、お前はまだまだ使い物になりそうにないな。報道記者の精神を叩き込んでやる。報道記者はな、その情報の真実を、追うためなら、いかなる時も、どんな所でも、その真実を追究するために行動しなければならない。そこでだ、このわしの右手にある、この資料に目を通してだな。M618が出没した個所が記してある、約二百以上の内の四十箇所だ。これをくまなく調査して、記事をまとめろ」と、その資料を、青木キャップは亜兼さんに渡しました。 (M618とは未確認生命体のことです) 「よし、行け」亜兼さんは元気なく「解りました」と返事をしますと。背中で、青木キャップの声がしました。 「逐一、報告入れろよ、若者よ貪欲になれ」亜兼さんは後ろを振り向かず右手を上げて了解の合図を送りました。 先ずは、資料を確認しておくか、と思いまして。地下一階の、喫茶店に行くことにしました。名前を「ゴッホ」と言います。 酸味の利いたモカコーヒーが、特に美味くて、本社に来ると、亜兼さんは時々利用していました。それでもオーナーのおばちゃんは、覚えていてくれて「いつもので、いいのかい」と言ってくれるのです。 何にしても、他人様が、自分の事を、忘れずにいてくれるという事は、嬉しいものです。 亜兼さんがテーブルで、資料に目を通していると。 おばちゃんが「いつもの、おまたせ」と、フルーツパフェをテーブルの上に置いたのです。 「あれ、モカコーヒーじゃないの」亜兼さんは嘘だろう、と言った顔で、気まずそうにすると。おばちゃんが、どっちも代わらないでしょう、といった顔で「ぼくちゃん、コーヒーが良かったのか」と聞いてきました。 すかさず亜兼さんは「あー、いや、パフェも好きだったんだ。忘れていたよ。これでいいよ」と、見え見えにごまかしますと、おばちゃんが「じゃ、今度、覚えておくよ」と言ってくれました。 何にしても、他人様が、覚えておくように、努力してくれるのは、嬉しいものです。 しかし、正直言うと、忘れられてしまう気がしました。 資料に、目を通してみると、M618が現われたヶ所は、二百八十ヶ所を越えていました。 その内、特に被害が酷いヶ所が、四十ヶ所。 亜兼さんは、何処から調べればいいのか迷っていました。 やはり都内か、東北本線上がやけに多いけど。南は、静岡市と東海道本線上に散らばっているみたいだな。 「範囲が広すぎる、俺一人では、調べきれないや」とため息がでました。 効率を考えると、やはり都内になってしまうかな「よし、先ずは都内を中心に、手をつけるか」近い所から、世田谷に行ってみることにしました。資料では、北烏山とあります、中央高速道路の下あたりでした。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月16日
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こんにちは、古木恵美子です。 小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)のある朝の一風景です。 化学警察研究所に勤めています、恵美子が(この小説に私が実名で出ています)同僚の吉岡君の所を尋ねたところです。 夜も更けていきました。(と言うことで、きのうのお話の続きなのですね) そして、次の朝です。 「ピンポン」チャイムが鳴りました。ベットで眠そうに吉岡君は片目を開けて「何か、鳴ったか」と耳をそばだてました。 「あれ、誰か来たな」目を渋そうにこすりながら。頭はぼさぼさ、ブリーフ一丁で玄関に向って歩いていきました。 こんな朝早く「誰ですか」 「あたしよ、恵美子よ、開けて」 「あー、恵美子さん」吉岡は、ハッと、目が覚めました。そして自分の恰好を眺めて、此れはまずいと思いました。 「恵美子さん、こんな時間にどうしたんですか」 「いいから、開けなさい」 吉岡はおろおろして「ちょっと待ってください」と叫ぶと急いで寝室に戻り、服を着替えました。鏡を覗きこむと、髪はぼさぼさ、無精ひげの顔が映っていました。「まずい、ひげ剃り何処だ。くそー」 玄関では「開けなさい、叫ぶわよ」と恵美子がすでに叫んでいました。 昨日から泊まっています亜兼さんは、あまりうるさいので、ソファーから起きて寝ぼけ眼で「ハイよ」と扉のノブに手を掛け、ガチャと開けてしまいました。ドアが勢いよく引っ張られ、その勢いで、亜兼さんは外に飛び出してしまいました。 「あんた達、何やっているの」恵美子が腰に手をやり仁王立ちで、叫びました。 亜兼さんは、はだしのまま外から中に入って来て、まだ寝ぼけていました。一体何が起きたのか理解できなかったのです。 「臭いわね、窓開けるわよ、汚いわね」恵美子は、眉間にしわを寄せ、腕まくりをして、てきぱきと昨日の宴会の食器を片付けて、ゴミを分別し、あっという間に片付けてしまいました。 「さあ、歯磨きして」恵美子の命令で二人は「はーい」と素直に洗面所に飛んでいきました。歯を磨きながら、亜兼さんが「どうなってんだ?」 吉岡くんも首を傾げて「どうなっているんでしょうね?」 亜兼さんはハッと、思い出して「どうなっているって、あっ俺が誘ったんだ」( 昨日、 亜兼さんは吉岡君の車で彼が来るのを待つ間、浪曲を聞いていると、科警研の駐車場に、真っ赤なジープラングラーが入ってきました。見ていると恵美子が降りてきました。 急いでドアを開け「恵美子さん、しばらくです」と叫ぶと、恵美子も気がついて「亜兼さん、相変わらず元気そうですね、今日はどうしたんですか」と吉岡君の車に近づいて来ました。 「宗ちゃんに、拾われたんです」と亜兼さんは笑顔で両手を広げました。 恵美子は頷いて「なるほど、ゴミの様に拾われたんですか」と足元のゴミを拾いました。 「ゴミは無いでしょう、これから宗ちゃんのところに、招待されましてね。どうですか来ませんか」 「結構よ、男臭いところ、窒息しちゃうから」 「男まさりの恵美子さんとしては、それは無いと思いますよ」と亜兼さんは笑顔で言うと。 「まァー、失礼ね。差し入れしてあげようと思ったけど、止めとくは」恵美子はプリッとして行ってしまいました。) 亜兼さんは恵美子を誘ったことを思い出しました。 二人は、歯を磨きながら、発音が聞き取りにくい会話をしていました。 居間から「出来たわよ」と恵美子の声がしました。 二人は顔を見合わせて「何が、出来たんだ」タオルで顔をふきながら、二人は居間に入って来ました。 「おいしそうだ」亜兼さんがかけよって、ウインナーをつまみました。 「ごめん、夕べは来れなくて。ある所からデジタル超音波非破壊検査機を借りに行っていたから。今日は、あの白い箱、徹底して解明しましょう」恵美子は二人に笑顔を振りまいて言いますと、二人は、恵美子の話もそっちのけで、差し入れてくれました、サンドイッチにかぶり付いていました。 「なによ、あんたたち」恵美子はちょっと腹立たしく「あんた達、人の話、聴いているの」と、サンドイッチにかぶりついている2人を眺めました。 まァー、いいかと笑顔で「どを、おいしい」と聞くと。ふたりはサンドイッチを口にほうばって、頭だけ頷いていました。 準備も済み、出かける事になりました「よし行こう」吉岡がドアを開け、外に出ると、隣のおばさんが通路を掃除していたのです。 おばさんがにこにこして「おはようございます」と言うと。吉岡も気分良く「おはようございます」と返しました。そして亜兼さんが次に出てきたのです。そして恵美子が出てくると、そのおばさん、目を丸くして「あんた達、何やっているの、悪いことしていないでしょうね、管理人さんに言いつけるよ」と疑いの目で吉岡君の顔を覗き込みました。 吉岡が「ハッ」と一瞬、何お言われているのか理解できなかったのです。そして、状況を理解すると「違います、違います、誤解です」と両手を前で横に振って、否定していましたが、その手付きがまた、嫌らしかったのです。三人は車を飛ばして、科警研に急いで向かいました。 という何気ない朝の一ときの風景でした。 今日はここまでですね。と言うことで小説「毘怒羅の矢」を紹介しています。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月15日
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こんにちは、古木恵美子です。 ご訪問ありがとうございます。 今日の小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)のご紹介は亜兼 義直(あかね よしなお)さんと吉岡 宗兵(よしおか そうへい)君の再開のお話を取り上げて見ましょうかしら。 亜兼さんは東京青北新聞社の報道記者であります、吉岡君は警察庁科学警察研究所の化学第四研究室の主任をしています。 二人とも小学校、中学校が同じ同級性なのですね。 すでに二人とも社会人となり、たまたま十数年ぶりに再会をするのです。 吉岡君は、亜兼さんを今日は久しぶりだ、飲み明かそうと家に誘うのでした。 吉岡君が車を発進させると、亜兼さんが思い出したように「そう言えば、昔、中学の時、宗ちゃんの家に行ったよな。お前のお袋さん、料理上手だったな、酢豚、最高にうまかったな。 いまだに、あの味、覚えているぜ」と言いますと。 吉岡君がステアリングを切りながら「兼ちゃんとこの、お袋も上手だったよ。特にあの特製ラーメンと目玉焼き、最高だったよ」と、嬉しそうに言いました。 「それな、料理に入るのか、インスタントだぜ」と亜兼さんは呆れて、ほえました。 吉岡は自慢げに「当然だよ、中国四千年の料理の、原点はそこにあるらしいよ」と、嬉しそうにいいます。 「本当かよ、インスタントラーメンは日本の物じゃないのか?」と、亜兼さんも楽しそうに答えました。 「ばれたか」二人は大笑いをしました。途中買い物を済ませて、吉岡君の寮に着きました。 中に入ると独身男性の部屋としては、かなり小奇麗になっていました。 亜兼さんは嬉しそうに「ほーう、2DKか、居間が広いね、綺麗にしているじゃない」吉岡君はそわそわして「まあ、適当に座って」と、ソファーをすすめます。 窓際に観葉植物のゴムの木があり、部屋の角に35インチのテレビが置かれ、傍に在ったソファーに亜兼さんは腰をおろしました、亜兼さんが話かけました「そうだ、今日キャップから連絡があって、立川にもM618が現れたよ。本社からは距離があるから直ぐどうのこうのという訳でも無いが。現地はかなり慌てていると思うな。 亜兼さんはテレビを点けますと。丁度、NHHKの一九時のニュースが始まりました。オープニングは、御成門の交差点で、M618と自衛隊の交戦状態の映像から始まりました。アップであの赤い化け物の映像が映し出されました。 タイトルに「突然現る、謎の生物。自衛隊に襲い掛かる〃」です。 大げさなタイトルが、画面いっぱいに表示されまして、BGMが流れる中、キャスターが、我々にもよく解らないのに、まあー、全てを理解しているかのように。解説をしていくのでした。 亜兼さんも関心して見ていました。 何処かの大学の生物学の教授が、その解説を裏付けるような理論を持ち出して、それを正当化していくのですね。 「なるほど、大したもんだね」関心するより、亜兼は呆れていました。 「はい、どうぞ」吉岡君お手製の、野菜サラダが出てきました。 「おう、すごいなゴージャス」亜兼さんはよだれが出てきて、早速つまみ食いが始まりました。吉岡君は笑いながら「いいよ、どんどん食べて」テレビの次のニュースは「日本全土へ、侵略が進むM618の脅威」について、解説は続いたのです。此れは亜兼さんの興味を引きました。 最初に各地で、M618が現れた時の映像が流れます。亜兼さんは見入って、つまみ食いがストップいたしました。「すごいな」さすがに映像で見ると、その衝撃は大きいようでした。 突然、マンホールの蓋が一斉に吹き飛ばされ、かなりの勢いで真っ赤な血の間欠泉が何本も空高くふき上がって、大慌てで逃げ惑う住民、あっという間に市街の中心から広がって行く、真っ赤な血の海。この現象は、日本のかなりの都市に、ほぼ同時に広がっていたのです。 この映像を、亜兼さんは見ていて、良くまとめてあると思った。見ていて気が付いた事があったようです。それは、侵略が個々の都市でばらばらに襲って来ているのでは無く、日本全土全てつな繋がっているように、その為、全ての都市が同時進行で侵略が行われていることを、そのネットワークが完全に出来ていることが亜兼さんに見えてきたようです。 「お待たせ、牛の角ステーキだよ」とニコニコして、吉岡君が出来たての料理を運んできました。 「乾杯やろう、乾杯」とたったまま、吉岡君がビールを亜兼さんのコップに注ぎました。 亜兼さんは思ったのです。ほとんどの人が吉岡くんのように、この侵略が自分と関係ない別の世界の出来事のように考えているのか?と。 M618の侵略地図の上で、生活している恐ろしさに気づいていないことを、それを知らせるのが自分の使命だとの思いに至るのでした。 「宗ちゃん、このステーキ最高だよ、プロ顔負けだな」吉岡君は嬉しそうに「ビール、飲もう、ビール」何度も注いで来ました。 亜兼さんはこう楽しい時はもう無いかもしれないと思ったのです。今日は吉岡君と思い切り飲み明かそうと決めました。 夜も更けていきました。 今日はここまでです。 ありがとうございました。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月14日
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こんにちは、古木恵美子です。 今日もご訪問ありがとうございます。 小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)に出ています恵美子さんの方は、未確認生命体M618と正面対決をする準備は整ったようですね。 はたして、この対決はどうなりますでしょうかしら。 古賀主任は、亜兼さんに送っていただきました、新しいM618のサンプルを古木補佐が探して来ました、新しいデジタルマイクロスコープにセットしまして映像をモニターに映し出していました。 古賀主任の嬉しさは、まるで子供が新しいおもちゃを買ってもらったときのようなはしゃぎっぷりでした。 にこにこしっぱなしでいました。 古賀主任は「わー、凄いなー、・・・。いくら拡大しても鮮明なこの映像は凄い解像度だ、恵美子さん、ねーえ、見て見て」 恵美子もニコニコしてわずらわしそうに「うるさいわね、見ているわよ」」 そして、古賀主任は見たままを言葉にしました「このサンプルは完全だ、塩基Xが壊れていませんね、炎ではこれを壊すことはできないのかな、ほら、ここまででした。うちのマイクロスコープは確かにこの段階では塩基Xは一個の単体にしか見えませんでしたね」 古賀主任はデジタルマイクロスコープを徐々に拡大して行きました。 古賀が推測していた通り、塩基Xがより細かい球形の集合体であることがはっきり映しだされて来ました。 古賀主任はこの細かい球形の集合体が意味するところの分析でM618の保護プログラムを解明できるだろう、ひいてはこいつらを破壊する方法も分かるはず、極小ではあるが塩基XがM618において驚異的な能力を引き出していることは間違いないはず、もっと拡大すると何が見えてくるのだ? そして更に拡大をしていった。「えー、何だこれは?」 古賀主任はもおお手上げと言った感じで天井に目を向けたのです。 それは生命体とはまるで、ほど等いい、黒光りをした、無機質の明らかに人工的な球形が一定の数でユニット状に形を作っていることが分かって来たのです。 「これは、もお私の知識をこえています、参りました。恵美子さんの分野です、物理の世界の話ですよ」 恵美子はその映像を見ると古賀主任に聞きました「DNAの大きさってどのくらいかしら」 「そうね、2ナノか4ナノかな」 「そうですか、ですと、この集合体は全体で10分の1ぐらいかしら、0.2ナノと言うところね、」 古賀主任は驚いて「これが人工的の物だとすると、凄いな、ナノテクノロジーを遥かに超えた技術ですよ」 恵美子もモニターに拡大された塩基Xの球形がユニット状に組まれた集合体を食い入るように見つめながら。 「ナノテクノロジーは1メートルの10億分の1の世界の技術よ、それも現在では、まだ始まったばかりで、使いこなしてもいないと言うのに、これは未知の世界のテクノロジーよ、世界の技術の粋を集めても、絶対にこんな代物を作り出すことはできないは、不可能だわ」 恵美子は口をつむんでしまった、理論を話しても古賀主任に理解できるものでもないからでした。「ただ・・・」 「要するに、理論はあるは、でも現実には開発されていない、DNAコンピューターか量子コンピューターの演算能力が無ければこんなもの作り出すことはできないは」 古賀主任は首を傾げて「へー、そのコンピューターってそんなに凄いの?」 「夢のマシーンね、現在のスーパーコンピューターが100万年かかる計算を量子コンピューターはわずか数分で算出できると言われているは」 古賀の驚きは塩基Xが作り出された技術が地球外の高等知能か数百年の先の未来の技術としか答えが出てこなかったからでした。 さあー、未確認生命体M618の保護プログラムの中核であります、塩基X がとてつもない技術の固まりとは、いったいその謎はいったい未来なのか、宇宙なのかどちらなのでしょうかしら、でも、塩基Xの本当の姿は小説のなかで明かしますね。 今日はここまでです、ありがとうございました。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月13日
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こんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 今日の小説「毘怒羅の矢」のご紹介はですね、自衛隊の最前線を見てみましょうか。 その頃、赤羽付近では自衛隊が戦闘配備が済み、防衛ラインの陣営が組まれていました。 その様子を、亜兼さんは、首都高上の手摺りによじ登って望遠鏡で見ていたのです。 望遠鏡の倍率を上げますと、レンズの向こうのM618の赤い壁が、少しずつ前に進んでいることに気づきました。 赤い壁がジリジリと自衛隊との間隔を狭まっていきました。 普通科連隊の無線を持った、迷彩服を着た陸曹長クラスの隊員が、無線器に向って怒鳴っている様子がみえます。周りの隊員が一斉に陣を固め、銃器を構えだしたのです。 日比谷通りの最前線の隊員は、M618の赤い壁に近い所で、わずか5メートルと、今にも襲われそうに見える所に位置を取っていました。赤い壁が前進するのに合わせて、隊員も後退して行きました。 亜兼さんは手に汗を握り、望遠鏡を持っています。レンズの向こうの、無謀な隊員に心の中で、もっと離れろ、後退しないとやられちまうぜ、と思うのです。 赤い壁の前進が突然止まりました。隊員も当然、止まり、様子を見ていました。 亜兼さんの望遠鏡の中に、隊員の必死に恐怖をこらえている、真剣な顔が見えていました。 倍率を引いた瞬間、赤い物が隊員の上を飛び越えて行きました。 亜兼さんは望遠鏡の照準をそれに合わせると。 M618の塊でした。隊員の上空を飛び越えて、後ろに回ったのです、隊員が振り返ると、そのかたまりから不気味にも、人間のような二足歩行をする、それは身の毛もよ立つ姿の化け物が現れてきたのです。それは、人間が体全体の皮膚をはがされたような、口が避けていて目がむき出ていて、筋肉みたいなものもむき出て、手がでかく人間より作りが長いようです、血が滴り落ちて全身真っ赤な醜い姿をした、化け物がM618が飛ばしてきた幾つかの塊から十八体も現れてきたのです。 隊員が慌てて、六四式小銃を構えました。 亜兼さんは目を見開いて望遠鏡に食い入って見ていました。「右に逃げろ、右だ、あー、駄目だ、後ろは駄目だ」隊員十数人がその醜い化け物に阻まれて、退路を絶たれてしまいました。隊員は逃げ惑うが、その輪がじりじりと、狭まって行きました。 周りの隊員が何人か、小銃を化け物に向って発砲しましたが、ブス、ブスッと音がしただけで、効果が無いようです。 指揮官らしき者の大声がしました「撃つのをやめろ、発砲許可が出ていない」 脇で無線係りが、発砲許可を司令部に申請しているのです。 「馬鹿な」亜兼さんは焦って、早く銃弾を打ち込んで退路を確保しないと、やられちまうぞと、じれったそうに歯噛みをしました。「なんで撃たない、ああー」 一人、二人、三人、隊員がほとんど無抵抗で捕まってしまい、周りの隊員はやきもきして、ただ見ているだけで、手が出せない状態でありました。 捕まった隊員は無残にも、噛み砕かれ、赤い山のなかに引きずり込まれてしまったのです。 亜兼さんは悔しそうに叫びました「バカやろう、何やってんだよ」 すると、小銃の「許可が下りたぞ」と叫ぶ声と同時に、一斉に化け物めがけて銃弾が打ち込まれました。 銃弾が化け物にめがけて、無数に打ち込まれ、ブス、ブス、ブス、ブスと血しぶきが飛ぶものの青白く光り、何故かまるで利きませんでした。急に隊員達が慌て出しました。M618の赤い山からまたもや何体も、気持ち悪い化け物が現れだしました。 「銃弾が利かねえぞ」又何人か隊員が餌食になってしまいました。 亜兼さんは「どうすりゃいいんだ」とつぶやくと、望遠鏡を握る手に、力がこもりました。 「何とかしてやれよ、ああー、また捕まった」その時いきなり、捕まってしまった隊員の顔が、拡大した亜兼さんの持つ望遠鏡のレンズに飛び込んで来たのです、冷や汗をかいて、恐怖に青ざめて、唇が震えている、化け物が覆い被さり、隊員の顔が苦渋にゆがんでいったのです。 亜兼さんはもう我慢の限界を超えました。「ふざけやがって、このやろう」心のそこから怒りが込み上げてきたのです。そして大声で「やめろー」と叫びまくりました。 化け物が一瞬、襲うのを止めて、一斉にこっちを向いたのです。何かを感じ取ったかのように、全ての化け物が反応して、まるで時間が止まったかのように身動きもせず、亜兼さんの方向を向いていました。 この現象はいったい何を意味しているのかしら、また、亜兼さんどうなっていくのかしら?最前線はかなり厳しい状態ですね。 亜兼さんも危ないのではないのかしら、とにかく今日はここまでですね。 次回をお楽しみに。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月13日
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こんにちは、古木恵美子です。 きょうも、ご訪問ありがとうございます。 小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)を紹介しています、ブログです。 お話しもだいぶ進んで来ましたけれど、赤いドロドロした未確認生命体が何故、何のために、何から発生したのか、依然として判明しておりませんね、実は「毘怒羅の矢」上巻では明かされてはいないのですね、ただ、分かって来たことはこの生命体の一部の能力とその能力の源が人工的に組み込まれた保護プログラムを起動させる塩基Xと名づけられ現代の科学を遥かに超えた極小の存在でした。 しかし、科学警察研究所の生物研究室の古賀主任がこれまで分析をして来ました、M618と名づけられたこの生命体の分析サンプルは、吉岡君の機転から、M618が爆発的に増殖を始める前に、真空無重力装置の中に投げ込み、全てを破壊してしまいました。 そのために、古賀主任はこの死骸のM618の壊れてしまった塩基Xを分析していまして。 未確認生命体の分析データーを集めていました。 しかし、それもすでに限界になっていたのですね。 科警研の機材もこの極小の塩基Xを分析をするには能力不足のところに来ていたのです。 実際のところ、古賀主任も、もうお手上げの状態でしたのです。 そこに古木恵美子が未確認生命体の解明に加わってくれたことは願ってもないことでした。それは、この生命体の中核の塩基Xは人工的に作り出されたナノテクノロジーのマシーンだったからです、この分野はすでに古賀の範囲を超えていたからなのですね、つまり、塩基Xは物理の分野からの分析が必要になっていました。 まさに恵美子が物理の分析官であることは古賀にとっては願ってもない協力者の出現だったのでしたね。 しかし、そこはそれ、場数を踏んだ古賀主任、そんなことは一切表情には出していませんでしたね。 でも、分析の行き詰まりが解消したわけではありませんでした。 古賀主任は、これではお手上げですと、恵美子に嘆くのです。 恵美子は「分かったわ」と叔父の古木副所長補佐の所に向かうのです。 古木補佐の事務室のドアを威勢良くノックするなり「入ります」と有無を言わさず入って行きました。 古木補佐は笑顔で迎えました「おいおい、意気込んでどうしたんだ」 恵美子は半分怒っていました「補佐、そんなのん気なことでいいんですか、日本が明日にも、壊滅してしまうかも分からないと言うのに」 古木補佐は何があったのか聞こうと「恵美子くん、落ち着いて、訳をきこうか」 恵美子はプリプリして「訳を説明に来たのではありません、お願いがあって来たのです、デジタルマイクロスコープ、10000万画素数、3000倍以上の、物を借りてきてください」と古木補佐のテーブルに両手を突いてにらみつけるのです。 すると、コンコンと、ドアをノックする音がして、所員が入ってきました。 「小包みが届きました」 古木補佐が受け取って差出人を見ると、亜兼 義直と記されていました。 包みを開けて見ると、それはまさにM618のサンプルでした。 炎をくぐっていますが、塩基Xは無傷でした。 そして、恵美子の望むデジタルマイクロスコープも古木補佐は探してくることになりました。 恵美子は決意するように「これからが戦争よ、休んではいられないは」 古賀主任は笑顔で「ハイハイハイ、何なりと言ってください、やりますよ」と言うことで、準備はととのいました。 この続きはまた、次回です。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月11日
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こんにちは、古木恵美子です。 今日もご訪問ありがとうございます。 今日の小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の紹介するお話しは、また小説の中の古木恵美子の活躍を紹介いたしましょうかしら。 彼女は科学警察研究所の物理研究室で分析官をしています。 東京の浜松町が突然マンホールから吹き上げてきた。真っ赤などろどろした未確認生命体M618に飲み込まれてしまい、何処まで拡大していくのか、それを阻止するために、古賀主任と恵美子は昼夜を惜しまず、この生命体を分析しておりました。そして、恵美子は前々回のお話から、この生命体を本気で壊滅をさせるために、全てをぶつける決心がついたようですね。 古賀主任の言葉が彼女の耳に残ったのでした。 それは「M618のバリアは長時間もたない」と、言う言葉でした。 恵美子は興味深く聞いていました。 それは、撃退方法に繋がらないかしら、と思うのでした。 しかし、古賀主任の話には続きがありました。「 それは、最初は5分程で消えていたバリアが、その後の自衛隊の攻撃から判断しますと、その時間が長くなっているように感じます。」 古賀主任は首を横に振って、話しを続けるのでした。「もう、二度と北烏山の時のように、うまく撃退することは無いと思います、要するに、敵も進化していると言うことですね」そして、さらに古賀主任は続けました。 「残念ながら、より強力な悪魔に変身しつつあるようですね」 そんな古賀主任には気になることがあるのでした、それはスピードでした。 吉岡君が以前持ち帰ったM618のサンプルが、おとなしく我々に分析されていた時と、我々が、M618があえて我々に静かに分析をされていた目的を見抜いた時、シャーレに入っていた1グラムほどのサンプルが、この生物研究室から真空無重力装置のある、第三化学研究室まで走って8秒、真空無重力装置に投げ込み、スイッチを入れ、作動するまで5秒、わずか13秒の間にシャーレいっぱいに増殖して、挙句の果てにシャーレを破壊するほどに増えています、計算をすると、1300倍に相当します。 この計算を東京に陣取っています、M618に当てはめると、何とわずか7日間で、日本全土を覆いつくすことになるのです。 そんな能力があるにも関わらず、何故そうしないのか?それとも、そうできない訳でもあるのでしょうか、100メートルを0.4秒で走れる車が、亀と同じ速さで進む事に意味があるのか?と、古賀主任は気になっていたことを、恵美子にぶつけて見ました。 恵美子も目を細めてその訳を探すのです「もしかして、そのように動く事ができないとしたら」 どういう事なのか、古賀主任は理由を探しました。 恵美子の考えは「つまり、冬眠から覚めたばかりの動物は、動きが鈍いと言うことです」と、古賀主任の表情がだんだん暗くなって行きました。そして「要するに、動かないのではなくて、動けないと言う事ですか、恵美子さん、それは、最悪のパターンですよ」 それを裏付ける話は先ほど、古賀自信が言っていたのです。 恵美子はあっさりと「あら、古賀主任、先ほどご自分で言っていましたよね。M618がより強力な悪魔に変身をしつつあると、つまり、そう言う意味なのではないのかしら」お話しは大変なことになってしまいましたね、そんな悪魔に魅入られた東京はどうなってしまうのかしら。 と言うところで、今日はここまでです。ごめんなさいね 次回もよろしくお願いいたします。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月10日
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こんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 今日はですね、ちょっと興味のあるお話で、亜兼さんの片思いの彼女のお話をしましょうかしら、そうですね、意外ですか、その彼女ってどのような方でしょうね。 何処からお話しいたしましょうかしら、それは、北海道から白い箱を持ち帰って、初めてその箱が青白く発光したときでした。そのとき、写されていたビデオ映像にその時刻が表示されていました。 古木補佐は東京に存在する未確認生命体M618と何かの繋がりがあるものと推測します、そこで、吉岡君にこの時間帯に東京のその現場で何が起きたのか、確認に行かせます。そして、吉岡君は市ヶ谷の防衛省の司令部に行くことになりました。 防衛省から記録情報閲覧の許可が下りたため、第一通信大隊通信司令室に向かいました。 そこで吉岡君を迎えてくれたのは、二等陸尉の階級賞を着けた、元宮自衛官でした。 常に最前線では廷察ヘリが上空を旋回しているため交戦状態の場面はほぼ全て記録されているはずです。と元宮二尉が説明をすると、吉岡君が偵察記録のDVDを見はじめました、確かに白い箱が科警研で青白く発光した時間帯とぴったりの時刻に何か異変が起きていました。 けれど、その原因と思われる映像は、見当たらないのでした。 そのときでした、うしろの通信係が元宮に判断を求めてきたのです。「元宮二尉、民間人だそうです、首都高の上に、場所は赤羽橋付近です、どういたしましょうか」 吉岡もそれを聞いて「そんな危険なところで、イカレテルナ」と、思いました。 係官の次の言葉が「たぶん、報道関係者のようです」 この言葉にすぐさまピンときて、確信するようにカネちゃんだ間違いないと、そして係官の脇からモニターをのぞき込んで見るとやはりでした。 「カネちゃんだ、あの馬鹿、あんな所でなにやってんだ」と言うと。 前に立っていた元宮二尉が驚いて、吉岡君を見るのです。 吉岡君も説明に困って適当に「あの男は、実は、我々と共に、M618を壊滅するために協力をしている者です、できましたら保護をお願いします。」と言って、作り笑いでごまかしました。 こうして、亜兼さんは偵察ヘリに拘束されて市ヶ谷の司令部につれてこられるのでした。」 建物の通路を通り、こちらでお待ちを自衛官に言われます。 そのドアの上を見ると、第三取調室と書いてありました。 部屋で椅子を勧めると自衛官は出て行きました。 その部屋の内部はまるで刑事物の映画にそっくりでした。 亜兼さんは自分が犯罪者であることを認識するのです。 すると、そこにドアをノックして美人の女性自衛官がお茶を運んできたのですこれには、亜兼さんも驚きました、犯罪者にお茶が出るのかしらと。 亜兼さんが「お構いなく、犯罪者ですので」と、言うと。 その女性自衛官はくすくす笑いながら「どうぞ」とお茶を勧めました。 亜兼さんは思わず、可愛いなと思いました。そして「私の取調べはあなたがしていただけるのでしょうか」と言うと。 女性自衛官は合わせて「はい、厳しく取り調べさせていただきます。」と、笑顔で答えました。 そこえ自衛官に案内されて吉岡君が入ってきたのです、そして「お楽しみ中申し訳ありませんね」と言うと。 亜兼さんは驚いて、吉岡君に「なんでお前、ここにいるんだ」と慌てるのです。 そこに、元宮二尉と共に片岡一等陸佐と言う上官が立会いとして入ってきました。 吉岡君は慌てて挨拶をして亜兼さんを紹介しますと。 亜兼さんも一礼して「先ほどは、操縦士の方にご無礼をいたしました。罪は罪として刑に服するつもりです」と言うと。 それを聞いていた、女性自衛官が噴出して笑いをこらえました。 片岡一等陸佐が彼女を見て、たしまめるのでした「知佐、失礼だぞ」 「すみません」知佐は笑顔でちょこっと頭を下げました。 そのことが吉岡君も亜兼さんも変に思えたのです。 すると、片岡一佐が笑顔で「ははは、やっ失礼、この子は私の姪でな、知佐と言う、わしももおそろそろでな、その間身の回りのことをしてもらっている、自衛官ではない特別職だが民間人だ」 亜兼さんはそれを聞くと近しさを知佐さんに感じるのです。 帰り際に亜兼さんが知佐さんに目配せをすると、知佐は笑顔で首をかしげて会釈をしました。 このとき以来、亜兼さんはこの子に片思いをいたします。 と言う訳なのですね、今日はここまでです。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月09日
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こんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 ところで小説の中の古木恵美子って本来かなり自由に行動していたんですね。 でも、彼女が変わったのはやっぱり古木補佐に言われて北海道に行かされてからかしら、同じような年代の若者と共にある意味で冒険をする中で、つい見かねて言葉を掛けざるおえない場面に至ったときに、もっと積極的に関わらなければこの人達見ていられないわ、と言う感覚からかしらね。 それまでは、科警研の中でも、恵美子より経験も見識も能力もある分析官はたくさんいましたし、誰かがあの生命体を分析して、きっと撲滅する方法を見つけるのでしょうと、他人事のように思って、気楽に考えていたようでしたね。 しかし、吉岡君が崩れていったことや、この生命体を分析していけば行くほど、どうなっているのか、現代の技術では解釈できないほど進化しすぎた技術に驚かされます。そんな彼女を本気にさせるには十分のようでしたね。 現在の科学を越えた能力を持つ、未確認生命体を、恵美子ははっきりと自分が倒すべき敵だと認識したようです。 その思いの表れの一言が古賀主任に求めたこの言葉なのかしらね。 「あいつらをやっつける方法を教えて」 古賀主任もその言葉に、いつもと違う恵美子の気持ちを感じたようですね。 けれど、古賀主任には未確認生命体M618を撲滅できるほどの分析データーはもっていないのですね。 そこで古賀がこれまで集めてきた未確認生命体の能力を分析したデーターを恵美子に伝えることになります。 恵美子の目は鋭く真剣さに輝いていました。 古賀はモニターを見ながら恵美子に説明をしてあげました。 「奴らを倒すのは相当難しいですね。先ず奴らの防衛能力は想像以上に優れています。 さらに、自衛隊の武器がまず通用しませんよ、特に外部からの攻撃はほとんどバリアによって消化してしまいますし、まるでダメージを残しません、この映像を見て、たとえダメージを受けたとしても、つぎつぎと入れ替わり細胞を補充してしまうため、 攻撃の意味がないでしょう。 恵美子は考え込んでしまうのね。 それで、古賀主任は恵美子に話すともなく、自分で確認するように話すのです。 「M618が攻撃を受けると、反応して青白く光るのは、防衛本能から塩基Xがバリアを張り未確認生命体を保護のためシールドをするのでしょう。 しかし、今までの自衛隊の攻撃で解かった事は、このバリアは長時間持たないと言うことです」 それを聞いて恵美子の目が光るのでした。 何でもいいんです、奴らの弱点を集めて、完璧に奴らを破壊してやるわ、近いうちにね。 と言うことで、恵美子さん対決気分がいっぱいですわね。 今日はここまでです。何か昔の紙芝居みたいですね。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月08日
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こんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)のお話しもだいぶ進みましたが、面白くなってきたのかしら? まだまだですか、いよいよ古木恵美子の活躍が期待される状況になってきましたね。 科警研に出てこなくなりました、吉岡君を、恵美子は心配になり、連絡を取るのですが吉岡君はただ「疲れた」としか反応がありませんでした、本当に疲れた様子の吉岡君に恵美子は何もいえませんでした。 吉岡君が苦しんでいる姿はうすうす気がついていましたが、忙しさのあまり、恵美子は声を掛けることすら、できなかったのでした。 そのことに、彼女は責任を感ずるのです、もしかしたら、私が声を掛けることでこんな結果は避けられたのでは、そして恵美子も自分を責めるのでした。 でも、そこから彼女は本気になっていくのですね、そして、吉岡君のいなくなった分まで頑張ることを心に決めるのです。 と言うように、彼女にも責任感を植え付けていく意味からもあえて、吉岡君には挫折をしていただいた、と言うのが作者のお考えのようですね。 と言っても、それまでは気ままに行動していた彼女です、作者もよく考えましたよね、確かに、恵美子はこれを期に、本気で赤いドロドロした未確認生命会M618を解明をするこを決意するのです。 そして、今まで一人で、M618の分析をおこなっていました。古賀主任の生物研究室に顔を出すのです。 その場面を本文からちょっと抜粋しちゃいましょうか。 「あー、恵美子さん」と古賀はちょっと驚いた様子で言いました。 そして「いつもなら、こんなつまらない所には立ち寄らないのに、どうしましたか」と、古賀は手を休めずに、恵美子に目配せをするのです。 「ずいぶん忙しそうね、お邪魔だったかしら」と、遠まわしに古賀の反応をうかがうと、古賀は「「ああ、邪魔だよ」といたずらっぽく言いました。 恵美子はむくれて「あら、ずいぶん偉そうに」 古賀はいつもの好き勝手をやっている恵美子と違う感じを受けました。 「どうしました、何か聞きたいことでも、おありでしょうか」古賀は反応を伺うと、「まあ」恵美子は見抜かれるのを隠すように、あいまいな返事をしますが、はっきり意思を伝えるべきだと思うのでした。 「あいつらをやっつける方法を教えて」 古賀は振り向いて恵美子を見つめるのです。 そこには、真剣と言うより、本気の表情をあらわにしている恵美子が立っていました。 ということで、この日から古賀主任と恵美子の夜を徹してのM618の分析が始まります。 やっと本気になりましたね。ここからいよいよ小説の中の恵美子さん、未確認生命体壊滅のための活動が開始されましたね。 今日はここまでにいたしますね。 土煙の中、毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月07日
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皆さんこんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 私が出ています小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)をご紹介しています。 それにしても、何だか白い箱ってとんでもないしろものでしたよね、いったいこれは何をするためのものなのでしょうね、いまさらブラックボックスでもないようですよね。 それにしても、吉岡君は早くこの白い箱の答えを出してほしいです。 吉岡君はいらい毎日のように夜を徹してこの白い箱の分析を行っていました。 しかし、この白い箱が前触れも無く突然青白く光りだすのです、彼は驚いて身構えたり、科警研は大騒ぎになったりしました。 白い箱が青白く光ることが何を意味しているのか、サッパリでした。 そこでこの箱を、CTスキャンに掛けることになるのですね。 モニターに写り出された影像は、やはり箱の中は無限の空間に広がっているとしか思えないような、焦点の定まらない何重もの円形が映しだされていたのです。 しかし、解かった事はここまでで、以来何をしても、何一つ分析は進みませんでした。 時々青白く光るこの箱をいつしか所員も気味が悪くなっていきまして。 時限爆弾ではないのかと言いだす所員すら出てきました。 吉岡君の焦る気持ちはつのっていき、それに反して結果は何一つ報われることはなかったのです、そのまま何週間も過ぎると、しだいに諦めに変わっていきました。 夜通し行う分析は一ヶ月を過ぎてもやはり何一つ結果を出すことはできません、あの綺麗好きでピシッと決めていた彼がしだいに笑わなくなり、無口になって行き、その姿は疲れ果て無精ひげも伸びて、シャツも着たきりになって行きました。 そんなある日、吉岡君の目の前の白い箱が青白く光り出しました、彼の目にその光景が見えているはずなのに、何も対応をしようとせずに、一人ぶつぶつとつぶやきだしました。その光景を椅子に座って眺めながら「いったいお前は何のために光るんだ。俺をコケにしているのか、おかしいか、そうか、お前の発光は俺を馬鹿にしているんだな」 吉岡君は無表情で青白く光る箱を背に「俺は疲れた、寝に帰るさ」とつぶやき立ち上がると、夢遊病者のように科警研を出て行ってしまいました。 作者もここで彼に試練を与えておくことにしたようです。 それはこの先もっと厳しい場面に追い込まれていきます、その時に崩れない強い意志を身に付けさせる意味から、自分の弱さを見つめ直す機会を与えたようです。 この大事なときに、吉岡君が崩れて線列から外れる事は、恵美子にとっても大変痛手になっちゃいました。 あいつ、これから大事な時になると言うのに、つぶれてしまって、自分に負けるなんて、許せないわ、ぶんなぐってやる。 これからと言うところで吉岡君が崩れて行ってしまったことが、恵美子には悔しかったのでした。 今日はここまでです。 私はこの小説を断片的にしか紹介いたしておりませんが、まだまだ内容はいろいろな場面がありますのよ。 たとえば、自衛隊は一度この未確認生命体を完全に壊滅したりいたしま。 その後、どうやってこの生物が復活していったのかとか、また、この謎の生命体の海の中から生まれた真っ赤な二足歩行の化け物の登場だったりと、謎の宗教団体の正体をあるジャーナリストが暴いていったり、まだまだありますよ、是非読んで見てくださいね。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月06日
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こんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 私が実名で出ています、小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)はジャンルでいいますと、作者の兼子さんは勝手に科学冒険小説と位置づけしておりますが、確かに、今までの流れを通して見ますとそう呼べそうですね。 日本の彼方此方(この字「あちこち」と読むんです)にはまだまだどきどきできる 冒険をすることができるところは沢山あるようですね。 お話しは、前回では第二の遺跡と思われていた場所が、とんでもないハイテクの建造物だったとは驚きましたが。 しかし、それも崩れ落ち廃墟となってしまいました。 亜兼さんがその建造物から持ち帰った白い箱は、科学警察研究所ですでに分析にまわされていました。 結局、浜松町に出現いたしました、赤いドロドロした未確認生命体の発生の謎を解くまでには至りませんでしたね。 ただ、訳の分からない建造物の存在の謎だけが残ってしまいました。 亜兼さん達はすでに東京に戻っていて、未確認生命体M618の状況の取材に余念無く飛び回っているようでした。 その、未確認生命体M618は徐々に増殖の勢いを増して行きその深さはすでにビルの一階が埋もれてしまうほどの深さにまでたっしてしまったようです。 早くM618の撲滅方法を見つけ出さなければ、本当に東京はこいつらに飲み込まれてしまいそうでした。 吉岡君は当初ブラックボックスのように思い込んでいた。北海道から持ち帰った白い箱の分析を始めていました。 しかし、何処にもネジ留めも、継ぎ目すらまるで見当たらない、どう組み立てたのか まるで分かりませんでした。まして分解する糸口も皆目分かりませんでした。 そこで、非破壊検査器を使って内部を調べることにいたしました。 すると、モニターに内部の映像が現れないのです、金属反応がまるで無いため、超音波を使用して検査を行ったのですが、要するに超音波が戻ってこないのです、また、材質が超音波を吸収して反射しない物なのか? しかしよく見ると、かすかに超音波が戻ってきた映像がプリントアウトした写真に写り込んでいました。 この映像をコンピューター解析を行いますとその数値はなんと地球の半分に匹敵する深さがあることが分かるのですが、当然信じることのできる回答ではなく、何度も検査を行うのですが、結果は全て同じでした。 「いったいどうなっているのかしら?」 この小さな箱の内部の広がりをコンピューターがはじき出した答えはほとんど地球に匹敵する容積になるようなのです。 吉岡君の驚きはパニック状態でした。 このことを古木補佐に報告をするものの、古木補佐も考え込んでコメントはありませんでした。 ただ一言「この中に、いったい何が詰まっているんだ?」 私はおそらくデーターが詰まっているのでしょう、それもこの広さとなるとそうとう膨大な量なのだろう、推測しても天文学的数値は間違いなさそうだと思うのでした。 いったいこの白い箱は何をするための物なのか、すでに単なるブラックボックス程度の 粋を遥かに超えた物体であると、吉岡君は分析に意欲を現しました。 それで分析の答えはどうでるのでしょうかしら。 今日はここまでにいたします。 次回をお楽しみね。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月05日
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こんにちは、古木恵美子です。 すでに1月4日となりましたね、今日からお仕事初めの方もけっこういるそうですね。 街に出たりしてもすでに新年の雰囲気はなくなっちゃいましたね。 道路も普段と変わらずとても混雑しだしていました。 でも私はまだお休みです、いつもは忙しすぎたので、こんなにのんびりしていていいのかしらと、ちょっと落ち着かなくなってきましたね。 小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の中の古木恵美子さんでしたらこんなに自由な時間がありましたら、何をしているのかしら、彼女も私と同じでせっかちなのできっと科警研に出所しまして、マイクロスコープでものぞいているのでしょう、すでに何かを分析していることと思いますね。 でも無ければ、赤いジープ・ラングラーでどこかの高原でも髪をなびかせて飛ばしているのかしら。 まあ、私は車の免許を持っていませんので、すでに負けています、だったら今年の目標ができました。車の免許を挑戦して取りますわ。 ところで、小説の方はどのような展開になっているのでしょうかしらね。 亜兼さんが崩れ落ちたハイテクの建造物の瓦礫の中から生還されましたが、爆発による爆風はまだ、吹き荒れて、土煙は舞っていました。 恵美子はサイドバックからガイガーカウンターを取り出して、スイッチを入れますと、いきなり針が振り切れ、ガガガガガガっと響きだしたのでした。 慌てて恵美子は叫びました。 「高濃度の放射能が漏れているわ、早く逃げて!」 全員慌ててその場から逃げ出しました。 ほとんど大きな木も無く、岩がごろごろした、草が生い茂る中、ひたすら走って逃げてい来ました。 何とか車を止めておいた、七合目のヒュッテまで逃げ戻ってきました。 すでに皆は疲れ果て、小屋の内の座り込んだまま、身動きひとつせず、ただ呆然としていました。 すると吉岡君が立ち上がり「とにかくコーヒーでも飲もう」と、注文しに行きました。亜兼さんがいきなりテーブルの上に、例の白い箱をドンと置いて、「これいったいなんだろう」と言いました。皆それに注目いたしました。 しかし、首をかしげるだけで推測すらできませんでした。 わたしはそれもそうなんですけど、あの遺跡と思われたハイテクのドームは一体何であったのか、衝撃的に脳裏から離れませんでした。 北見教授が最初の遺跡と思われていた、場所から出土した、頭蓋骨の分析結果を話しだしました。 それによると、現代人が百年以上も進化したら、あの頭蓋骨に近づくかも知れない。 恵美子の思いは「あのハイテクのドームはきっとタイムカプセルだとおもいます。特定の年代になると起動するようにセッティングされていたのかも知れないは」また、北見教授は「あれは、ムーのような存在なのかもしれません、現代と繋がらない別の歴史の流れにのった異文化の科学技術の結果なのかも知れない」と。 そこのところを解き明かすものがこのテーブルの上に置かれている白い箱の分析にあると吉岡君は思ったのでしょう、この箱が、なにかブラックボックスのような存在であり、この中に凄いデーターが詰まっていると信じているようでした。 恵美子はどうしても崩れ落ちてしまった、あのハイテクのドームを何としても全てを採取して、必ず答えを出して見せると誓うのでした。 亜兼さんは皆の意見を聞いていて、自分の意見は言うことはありませんでした。 自分の推測は何の根拠も無い思いつきでしかないため、ジャーナリストとして無意味に感じたからでした。 さて、古木恵美子は何処まで分析できるのかしら、そしてどんな答えが待っているのでしょうか。 次回はまた新たなお話をしたいとおもいます。 土煙の中、毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月04日
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こんにちは、古木恵美子です。 どうですか、お正月も3日目、のんびりできましたでしょうかしら。 私もお雑煮を頂いたり、おせちお摘んだり、お年賀の返事を書いたりしてけっこうのんびりさせていただいております。 しかし、ニュースを見ますと、年が変わっても、ニュースの内容はあまりいいことは無いようですね。 今年一年の日本はどのような年になるのでしょうかしら。 年金問題も蓋を開けましたらとひどい状態でしたし。 近所のお年寄りに伺いますと、年金額も月に3万ちょっとだそうです、これでは1ヶ月生活できそうにありませんよね。 それに、昨年よりガソリンが急騰していますし、そのあおりで食材も今年は相次いで値上がりするようですが、政治の舞台でも、どの政党も消費税の値上げを連呼し始めているようですし。とても暮らしにくくなりそうですね。 しかし、今日テレビで見ました番組で「人生の楽園SP」と言うお話しですが、定年後の人生をご夫婦で紹介していた内容でした。 とても魅力的な定年後の第2の人生だと思いました。福島の里山で石窯ピザ店を営むご夫婦、長崎の五島列島で漁師となったご夫婦、宮沢賢治にあこがれて、岩手でアイガモ農法で成功していたご夫婦、その他にも、とにかく第2の人生に夢を実現させ、いきいきとして生きているご夫婦の魅力を感じました。 私もゆくゆくはそんな人生を歩みたいと思います。 小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)では未確認生命体の謎を暴くため亜兼さん達は北海道に来ていました。 第2の人生ではありませんが、第2の遺跡の大爆発の中から亜兼さんが奇跡的に生還されましたが、いったい亜兼さんに何が起きたのでしょうかしら。 吉岡君は驚いて、声もでませんでした。 土煙の中、亜兼さんは笑顔で私たちのところへ戻ってきました。 吉岡君は幽霊でも見ているような目で「カネちゃん生きているの」と足を見ました。 亜兼さんはうなずいて「ああ、何とか無事に戻れたよ」と、また笑顔を見せました。 そして、手に持っていた白い箱を吉岡君にさし出すと。 「これを持ち出すために、逃げるのが遅くなっちゃった」と亜兼さんが言って、私を見ました。 吉岡君は白い箱を受け取り、それを眺めて、何かが分かったように頷いていました。 私は亜兼さんに、どこにも怪我が無いか体の回りを確認しました。 「亜兼さん、あの爆発の中どこも怪我はされなかったんですか?」と言うと。 「ああ、かすり傷ひとつ無いみたい」とやはり笑顔を見せました。 私はどうしても信じられなくて、少し強く「そんなはずは、・・・奇跡でも起こらないかぎり、むきずだなんて、ありえないは、いったい何が起きたの?」と問いただしました。 「何が起きたのか、僕にもよく分からない、天井は崩れてくるし、もうだめかと思ったよそれでもう、夢中で走っただけだよ、最後崩れ落ちてきた岩に押しつぶされるかと思ったとき、なにかものすごい光が爆発したように思えたが、気がついたら外に出ていたんだ」そして吉岡君も亜兼さんに聞いていました。 「カネちゃん外に出てきたとき、青白い光に包まれているみたいだったけど、あれは何だったの」 でも、亜兼さんは何も気がついていないようでした。 「青白い光だって、分からないな?」と首を傾げていました。 とにかく、亜兼さんが無事だったことは、何よりほっといたしました。 みんな、堆積土の重みにつぶされ、土煙の中に埋もれてしまった、あのハイテクの建造物を前にして、ただ呆然と眺めていました。 いったいあのハイテクの建造物は何だったのかしら? やはり、最後は謎だけが残りました。 ということで次回はこの謎に迫りたいと思いますね。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月03日
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古木恵美子です、こんにちは。 今日は書き出しをちょっと変えて見ました。気分転換です、どうかしら。 そうそう、昨日の朝、T〇Sで「1秒の世界2」と言う番組を見ました。 とても怖いと思いました。 要するに、1秒間に地球が壊れて行く様子を目の当たりに見せ付けられたのです。 今後、20年で地球がとても暑くなってしまい、おそらく人間がまともに暮らせなくなってしまう環境になっていると言うのです、20年なんてまだ私が生きています、とても胸が詰まる思いがしました。 この地球を壊しているのは誰と言うより、私を含めて人間なのかと思うと、そんなに人間は愚かなはずではないと信じたい思いが涌いてきました。 はたして、本当にこのまま悪化が進んで行ってしまうのかしら、私は何かをするべきだと思いました。 新年早々、環境悪化を止めるため、自分でできることをしていきたいと思います。 1月12日の夜7時から「1秒の世界3」と言う続編を放送するそうです、地球は救えるのかしら、見てみたいと思います。 さて、私の名前が実名で出ています、小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)も突然現れました真っ赤なドロドロした未確認生命体が、東京のど真ん中をかなりの範囲で、汚染をしはじめましたが、このまま何処まで広まって行くのか心配です。 すでに、この生命体、第一京浜を越えて、東京タワーのある芝公園にせまりつつあります。それに、この発生に関わっていると、推測された原因と、首都高上でのトラック爆発事故の原因とを、その積荷が共通の原因だと考えた、亜兼さんは、その積荷の運び込まれた経路を追って、北海道まで行きました。 そこに空からダイブして現れた私、古木恵美子とともに第二の遺跡と思われる場所を突き止めました。 その中に入ると、これがとんでもないハイテクの建造物なのです、 しかも、その上に積もった、堆積土の断面から三千年もの古代からここに存在することが判明いたします。 この建造物はいったい何ですかしら、もしかするとその昔、ここに異文化が存在していたのでは?とそう思いました。 そして、この建造物の動力源が停止してしまい、内部の気圧のダウンからこの建造物が崩れていったと言うお話しが前回まででしたね。 内部に取り残されてしまった、亜兼さんはどうなってしまったのかしら、この建造物が崩れて爆発を起こし、噴煙を巻き上げる姿を目の前にして、吉岡君は体から力が抜けていき、その場に崩れ落ちていきました。 「カネちゃん」「カネちゃん」と何度も何度も呼んでいました。 私はやりきれない気持ちで歯を食いしばりました。この爆発の中ではまず、生身の人間が生きていられるとは思えません、亜兼さんはおそらく・・・・・そして恵美子の心に絶望感があふれていきました。 前に歩み出るものの「吉岡君」と声を掛けるのが精一杯でした。 尚も、吉岡君は「カネちゃん」と叫び続けていました。 そのときです、あの崩れ落ちた瓦礫の中から眩いばかりの光が突然帯のように噴出すと、あたりの瓦礫を吹き飛ばして爆発が起こりました。 瓦礫を空高くまいあげてそしてばらばら落ちてきました。 その光の眩しさは目がくらむほどでした、私は手で目を覆いました。 すると吉岡君の声が弾むように聞こえてきました。それは希望に沸いた声でした。 私が直ぐに目を開けると青白い光に亜兼さんが包まれているように見えたのです。 私は信じられず目をぱちくりさせて、唖然としてしまいました。 確かに、亜兼さんが土煙の中を走って近づいてきました。 無事だったんだと思うと、心の中に嬉しさがこみ上げてきました。 亜兼さんはいったい何故あの状態で無事だったのかしら? あの爆発の中では、絶対に在り得ない、まるで、理解できませんでしたが、とにかく安心いたしました。 この謎は次回にお話しいたしますね。 でも、解き明かせるのかしら? 土煙の中、毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2008年01月03日
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あけましておめでとうございます。古木恵美子です。 新年早々私のブログにご訪問いただきまして、ありがとうございます。 2008年の1月1日、今年も良い年になりますようにお祈りいたします。 やはり新年を迎えますと、心新たになりますよね、今年一年の目標などを立てたくなりますよね。 そんなことも無いですか。 そうですね、私は先ず、今年一年はできるだけ笑顔でいたいです。 それに、小さくてもいいんです、一日一善、自分で満足できる、良い事を行いたいですね、自己満足かしら。 確かに、私は勝気なところがありますが、今年一年は人に優しく、また、相手の意見をじっくり聞いて、落ち着いて判断するようにします。・・・・できるかしら? ところで、小説「毘怒羅の矢」の古木恵美子はどうでしょう、彼女だったら新年に何を新たに始めるのでしょうかしら。 彼女も私と同じでずいぶん勝気よね、でも、私と違って勇気があるし、洞察力も深いし、自分でこうと決めたらまっしぐらに突き進んで行きますよね。 今回も、第二の遺跡と思われていた建造物の中で、白く光る小さな箱を持って帰りたいと思い込んだら、どうしても手に入れて、分析して、この建造物の謎を解き、また、未確認生命体の実態が何であるかを暴き出すことができる、そのように思い込んでしまいました。 ひいては、今東京に現れて、多くの人達に被害を及ぼしている赤い奴らを撲滅することができる、奴らの今以上の被害を拡大させわしないと言った、科警研に席を置く者としての責任感の現われからでしょうか、しかし恵美子の無謀とも言える行動から、この建造物の動力源が停止してしまい、内部の気圧が下がって行ってしまいました。 外部に積もり積もった堆積土の重みに耐えかねた天井が崩れ落ちてきてしまいました。 慌てて全員、廊下を走り扉を抜け、外に飛び出していったのです。 しかし、亜兼は逃げ出す瞬間、何かがカチャッと外れる音を耳にしました。 その方向を見ると、白い箱を固定していた爪が外れていたのです。 瞬間、これをもって帰らなければ、何のためにここまできたんだ、全てが無になる、亜兼は白い箱を取りに走ったのです。 そして白い箱を掴んだときは、もう天井はどんどん崩れ落ちてきていました。 私達はすでに外に飛び出していましたが、私は第一の遺跡のことを思い出していました。 初めてその場に立ったとき、放射能の残留濃度が異常に高かった事を思い出しました。 もしかしたら、あそこもこのように崩れ落ち、動力源である核エネルギーが爆発したのかもしれないと、推測したのです。 そして叫びました「もっと走って、原子炉が吹き飛ぶわよ、もっと遠くに逃げるのよ、放射能に汚染されるわ」と、叫ぶと同時にプレハブ小屋が吹き飛び、あの鋼鉄製の分厚い入り口の扉が空高く吹き飛びました。 そして爆風とともに全員がその場に吹き倒されたのでした。 吉岡君の顔からさっと血の気が引き振り向きざまに「カネちゃん」と叫ぶと直ぐに立ち上がり走り出しました。 私も吉岡君に向かって叫んでいました。「危ないわ、戻って!」・・・・・ 大変なことになっちゃいましたね。 今日はここまでです。続きは次回にしますね。 でも、ちょっとお休みをください。 今日は初詣に行って、お年賀を書いて、御屠蘇(おとそ)を頂いて、昨年買っておいた御節をつまみます。 少しのんびりいたしまして、お正月を楽しみたいでね。 でも、しっかり小説「毘怒羅の矢」を紹介いたします。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2007年12月31日
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こんにちは、古木恵美子です。 今年も今日一日となりました。 それもすでに20時間を切ってしまいました。 時間っていったいどのようなものなのでしょうかしら。 時間がすぎていくごとに人は老化して、歳をとっていきます。 それも自分の意思にかかわらず、確かにそれって無常なことですね。 宇宙望遠鏡ハッブルは宇宙の果てを見ることで、140億年の遥か過去、遥か宇宙の始まりの姿を見ることができると言いますが、 いったい時とは、その姿を科学は解き明かすことができるのでしょうか? 人間も時の運行に逆らって、過去に戻ることができるのかしら。 何故、この小説が「毘怒羅の矢」と名づけられたお話しになったのか、そこに繋がって行く第二の遺跡の存在はいったいどんな存在だったのでしょうか。 結局この扉の中に吉岡君も含め全員が入って行くことになりました。 その中は、驚くほどのハイテク装置の塊だったのでした、・・・・・・そうなんです、そのハイテクの状況は紹介することはできませんの、残念です。 亜兼さんは導かれるように、その建造物の奥深く中枢に進んで行きます。 そして、闇の中に小さな太陽のように輝く物体に吸い寄せられるように近寄ると、その物体を前にして、一人一人がそれぞれの推測を語りだしました。 この物体はこの建造物の動力源なのか、そうでは無く生命維持装置のようだ、いや、単なるコンピューターだよ、しかし実態は不明で何だか分からないのでした。 ただ、吉岡君が言った、これがブラックボックスだとしたら私たちが謎と思う事柄の答えが詰まっているんじゃないのかな? 確かに、私も、そうだとするなら絶対に持ち帰って分析する必要を感じました。 そのことで、この建造物の謎も、またもしかすると真っ赤なドロドロした未確認生命体についても分かるかも知れないと思い込むと、もうこれを取り外すことしか考えられなかったのです。 それは白く輝く小さな箱の形をしていて、ダイヤモンドの指輪のように、数本のつめで固定されていました。 私は防御服の手袋をしたまま、いきなりそのつめを掴みかけて、その箱を外そうと試みました。 皆が制止する中、でもこれを持ち帰らないことには、ここまで来た意味も、これまでやってきた努力も全てが無になってしまうわと、何が何でも持ちかれる意思は固かったのでした。 そのとき、この建造物の動力源がダウンして停止してしまいました。 すると、この建造物の中の空気圧が下がって行きました。 そのため、この建造物の上部につもりに積もっていた堆積土の重みに耐えきれずとうとう天井が崩れ始めて、ぼろぼろ天井財がはがれ落ちてきました。 慌てて全員は出口に向かって走り出しました。 いったい彼らはこの後どうなっちゃったのかしら、心配ですね。そしてこの、白い箱はいったいなんだったのかしら、ついでにこの建造物の中はどのようになっていたのでしょうね、こちらも気になります。 とにかく、今日はここまでです。 12月31日、2007年も最後の一日となりました。 今日こそは自分の部屋を掃除しなくちゃ。 掃除が早く終ったら、もしかしたらこのお話しの続きを書いているかもしれませんね。 年越しでブログの更新ができたら、なにか凄い気がします。 でも、自信もありません、さあ、どちらでしょうか? 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2007年12月30日
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こんにちは、古木恵美子です。 今日もご訪問ありがとうございます。 さて、また、気を取り直して頑張って、「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)を紹介いたします。 亜兼さん達が見つけた、第二の遺跡の入り口を探し当てることができました。 前回も紹介いたしましたが、第二の遺跡と思われた場所が調査の結果、三千年の昔からこの場所に存在していたなんて、しかも、外壁面が塗装された金属とは、すでに単なる謎として済ます訳にはいかなくなってきたことを、亜兼さんも私も思い出していました。 何がなんでもこの謎を暴くことで、今までの答えが見つかるような気がしまして、私たちはこの物体の入り口と思われる部分を掘り起こすことにいたしました。 地元の土建会社に頼んで、人を回してもらい、そして入り口を掘り出すことができました。 すると、黒光りした、ストライプ模様の入った重厚な扉が土の中から現れてきたのです。 その扉の中央にかわったへこみの模様が刻まれていまして。 それは左右に手の型のへこみと、真ん中に頭の大きさに合わせたようなこれもまた、丸いへこみでありました。 私はそのへこみを指でなぞって、観察をしてみましたが、特にどうといった物のようにも思えませんでしたが。 そのあたりに何かを感知するセンサーでも付いているのかしらと、思いました。 この扉の向こう側には、いったい何があるのかしら、考古学の北見教授や、地質学の岩城教授も、当然、どう見ても円墳とは別物で、古代の遺跡とは到底思えないしろものであることは見抜いていたようです。 これがもし、私たちの人類史と異なる異文化の残した建造物だとするとしたら、この閉ざされた扉の中には、私たちの免疫の無いウィールスが存在しているかも分からない、ということで、この入り口を建物でふさぎ、密閉をして気密室にいたしました。 いろいろなことをいたしまして、この重厚な扉を開けようと試みるのですが、まるでびくとも、いたしませんでした。 亜兼さんも扉を開けるためにいろいろなことを試していましたが、しかし、やはり結果は同じことでした。 しまいに、疲れ果て、とうとう頭を扉に押し当てて偶然にも手の型のくぼみに左右の手で触れていました。 すると、亜兼さんの瞳の瞳孔(どうこう)が開き、意識がとうのいていく感じでした。表情が呆然とした感じで固まってしまい、北見教授が声を掛けると、すぐに気を戻し、そのときの感じを亜兼さんは、自分の意識や、記憶が吸い取られて行くような気がしたそうでした。 そのことが起きて、じき、何故か突然この建造物の扉が自分から開き始めたのです。そのとき私はすぐさまウィールスに汚染されると直感して、コンプレッサーのスイッチをたたいてONにしますと、コンプレッサーが勢いよく起動して、室内の気圧をグングンと上げていきました。そして私は防御服を着るように叫んでいました。 扉は完全に開きましたが、少しの間誰も身動きもできませんでした。 みんな恐る恐る中を覗き込みましたが、しかしうす暗くて何も見えません、亜兼さんが目を凝らして「この中はどうなっているんだろう」とつぶやくと、吉岡君が「カネちゃん入るのはやめたほうがいいよ、何があるか分からないから」と、弱腰に腰が引けて言うと、私はその言葉を耳にしたとたん、俄然、この中に何があるのか興味が膨らんでいき、どうしても入ってみたくなりました。 すると亜兼さんは腰をかがめて入って行きはじめたのです、 吉岡君が慌てて「よせよ、危ないぞ!」と語義を荒げて亜兼さんを制止しました。 すると、北見教授までもそそくさと中に入って行ってしまったのです。 と言うところで今日のお話は時間が来てしまいました。 というよりもう朝になってしまいました。今日はもうねます、おやすみなさい。 お話しは、また次回にいたしますね。 今日もありがとうございました。 あらあら、「毘怒羅の矢」の売り上げに協力をいたしませんと、皆さん読んでくださいね。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1200円 (税込み:1260円) Amazon 7&Y 楽天ブックス e-hon クロネコブックス 紀伊国屋書店
2007年12月30日
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こんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 私、小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)を紹介していますが、ブログを開設いたしまして、あと1日で20日になります。 でも、ブログを更新するのって、とても大変ですね。 もう、私、あっぷあっぷです。 お仕事から帰ってきまして、早くからブログの下書きをいたしていますけれど、何度も書き直して、更新できるのはいつも真夜中になってしまいます。 このままで、今年いっぱい持つのかしら?と、そんな気持ちです。 でもご訪問してくださる方が毎回ふえていただいていると思いますと頑張らなくちゃと、自分に言い聞かせて書いていますが、本心は、キャー、もう誰かたすけてください!と、叫びたいほどです。 今日は何を書こうかしらと、あせってしまいます。 時々、支離滅裂になったり、しっかりしたお話しにならなかったりしましたら、ごめんなさい、そのときはコメントで教えてくださいね。 私も頑張って修正いたしますので、よろしくお願いいたします。 ちょっと、深呼吸させてください。気合いれます。 さて、前回は、亜兼さんが宗教団体が残した重機の中から3枚の写真を見つけたところでしたね、このうちの一枚の航空写真を丹念に見ていくと、遺跡の場所を見つけたのでしたね。 それは、こんもりと円形に盛り上がっていまして、まさに円墳のような形をしているのでした。 尚も、亜兼さんが写真を丹念に見ていくと、その遺跡とそっくりの型をしました、もう一つの盛り上がった丘を見つけだしました。 私も見ましたが、そのように思えば確かにそう見えなくもない、その程度にしか思えませんでしたが、とりあえずそこに行ってみる事になりました。 そこは、平坦なところに急に土地が盛り上がっていて、まるで円墳のような形はしていました。どうなのでしょう。 とにかく亜兼さんは形が変わり始めた、盛り上がった境目の場所を掘り起こし始めました。 数時間掘り進んだときです、そこに金属音のする物体に突き当たりました。 掘り広げますとその金属部分の表面が塗装されているのです。 遺跡にしてはどうもおかしな事になってきました。 とにかく考古学者や地質学者に依頼いたしまして調べることになりました。すると、現れた金属面の上に積もった、堆積土の断面から、地質学者の教授は何と三千年は経っているであろうと推測されました。 しかし、円墳当の起源が五世紀から七世紀とされる説から遥かに時代をさかのぼってしまうことになります。いったいこれはどういう事なのか掘り出すことになるのですが、またしても謎に包まれることになってしまいました。 今日のお話も私の愚痴のせいで、ここまでになってしまいました。 ごめんなさいね、続きは次回のお話しといたしたいと思います。 今日はありがとうございます。 毘怒羅の矢(上巻)兼子光雄| 日本文学館|2007年 11月発売単行本| ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1,200円 (税込:1,260円) Amazon 楽天ブックス 7&Y e-hon 紀伊国屋書店 クロネコブックサ-ビス
2007年12月28日
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こんにちは、古木恵美子です。 ご訪問ありがとうございます。 前回までは小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の作者であります、兼子光雄さんにインタビューをいたしまして,いろいろと伺いましたが、今回はまた私が、小説の紹介をして行きたいと思います。 私の役ですが警察庁科学警察研究所の法科学第二部,物理研究室に所属しています。 役職はありません、一所員の分析官なのです。 真っ赤なドロドロした未確認生命体が発生いたしました、6月18日の夕方に、法科学第三部化学第四研究室の主任の吉岡君が亜兼さんを所に突然、連れてきたのです。 姿が二人ともびしょぬれで、聞きますと、未確認生命体から逃げる際、どこかのプールにビルの屋上から飛び込んだとか、何があったのかしらと思いました。 叔父の古木副所長補佐は彼ら二人にすぐさまじかに見た未確認生命体の実体を聞くため生物研究室のミーチングコーナーで熱心に話を聞き始めました。 しかし、何故その場所に発生したのかとなると原因が見つからないようでして、亜兼さんが、前日その真上の浜崎橋ジャンクションで起きたトラックの爆発事故との関連が気になりだしました。そして、そのトラックの積荷について調べることになります。 科警研で調べた結果、その積荷はある宗教団体によって北海道の山奥で遺跡の発掘調査で掘り出された何かを苫小牧港から東京の有明ターミナルを経由して輸送トラックが浜崎橋JKへと運び、爆発事故を起こした事を突き止めるのです。 そして、亜兼さんは宗教団体が何を掘り出したのか調べるため北海道に向かいます。その場所は支笏湖の何面にそびえ立つ1000メートル級の樽前山と風不死岳の中間に位置します、丘なのですね、その宗教団体は札幌警察署に,そこでの遺跡の発掘調査の届出が出されていました。 そこで、古木補佐がなぜか私に、「恵美子、北海道に行ってくれ」と言い出すのです、どうして私なの?とんだとばっちりでした。 とにかくこのことで私がこのお話に登場することになるのです。 そして、私が派手にスカイダイビングでここに降り立ちますと。 しかしこの場所に赴いたときにはすでに遺跡とは名ばかりで、重機でめちゃくちゃに掘り返されていて、特に中央が大きくえぐられ、目的の物を掘り出したのだろうと想像がつきました。 いったい、その宗教団体はここで何を掘り出したのかしら?おそらくそれを東京に運び込んだのでしょう。 亜兼さんが重機のポケットから見つけた三枚の写真がありますが、一枚はこのあたりの航空写真であり、一枚は赤い小さな箱、もう一枚は露出不足の暗い映像の写真でありました。 いったい何を意味しているのかしら。これまた、ここでも謎だけが残ることになります。 けれど、亜兼さんがその航空写真の中に、もう一つの遺跡らしきものを見つけるのです。 はたしてそれはいったい何なんでしょうかしら、また謎だらけになっちゃいましたね。 残念ながら今日もお話はここまでです、(A4)1ページを超えてしまいました。 続きは次回にいたします。またおこしくださいね。 ありがとうございます。 毘怒羅の矢(上巻)兼子光雄| 日本文学館|2007年 11月発売単行本| ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1,200円 (税込:1,260円) Amazon 楽天ブックス 7&Y e-hon 紀伊国屋書店 クロネコブックサ-ビス
2007年12月27日
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こんにちは、古木恵美子です。前回はとても複雑なお話でしたので、今回は少し話題を変えたいと思います。 今日の私のブログでも小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の作者であります兼子光雄さんにインタビューついでに小説を書くにあたって大変でしたことなど伺ってみたいと思います。 作者: 「ついでですか、はははは、分かりました。前回はちょっと複雑になってしまいましたね。 小説を書くに当たって何が大変だったかと言いますと、下調べが一番大変でしたね。 例えば、自衛隊を登場させるのに、先ず、階級がどうなっているのか、編成はどうなっているのか、組織は、どんな装備があるのか、兵器は、又小説の大きなウエイトを占める話で、量子コンピューターが登場しますが、それがいったいどんな代物なのか、これを調べた時は驚きでした。こんなコンピューターが出来たら将来はスタートレックのようなテレポーテイションも可能になるのではないかと思いました。 また、地図を調べていると、あ! こんな店がある、この店おいしそうとか、つい横道にそれたりして、それとか、国連機構について、医療について、細胞について、DNAはどうなっているのか、とにかく様々な事を色々な雑誌や専門書、新聞、あるときは本屋で立ち読みと、あらゆる物から知識を集めまくりました。 それはかなり膨大な資料の山になりましたが、今回は処女作なものですので、小説を書く人達って皆こんな事をやっているのかと思うと、小説家って凄いなと思いました。」 恵美子: 「そうですか、作家の方たちって大変なんですね。 ところで主人公ですがどのように設定なされたのでしょうか。」 作者: 「主人公をどう設定するかですか、う~ん、なかなか難しいでしたね、どのような個性にするか、小説にマッチした個性を色々考えあぐねましたが、小説の展開がある程度見えないと、どのような人物像にするかイメージが湧き難いでした。 今回なるべく親しみを感じるイメージにしたいと思っていましたので、ニックネイムを考えました。 これまた、なかなか決まらなくて、私の息子が、友達からカネちゃんと呼ばれていましたのでそのまま頂きました。 名前はそのニックネイムに漢字を当てて、いくつか考えてみました。 そして付けた名前は亜兼 義直 あかね よしなおと読みます。 名字の亜兼は最初ちょっと違和感を感じましたが耳慣れてくるとこれもありかなと、個性を感じ出しましたが、実は室町時代の武将のイメージで思いついたのです。 何処かの豪族で亜兼族っていませんでしたっけ、この時代って戦国時代などと違って、戦うにしても名を名乗り、戦う作法に従って正々堂々と品位を重んじて相手を葬っていく礼儀正さを感じます、世の中乱れると言う事はそういう品位とか礼儀が消えうせていくと言う事でしょうか、これも時代の反映でしょうかね?」 恵美子:「なるほど、室町時代の武将ですか、そういう凛々しい青年に彼も成長してほしいですね。 作者とのお話しはこれで終わりとなりますが、機会があればまた伺いたいですね、ありがとうございました。」 毘怒羅の矢(上巻)兼子光雄| 日本文学館|2007年 11月発売単行本| ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1,200円 (税込:1,260円) Amazon 楽天ブックス 7&Y e-hon 紀伊国屋書店 クロネコブックサ-ビス
2007年12月26日
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こんにちは、古木恵美子です。 ご訪問ありがとうございます。 今回も引き続き「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の作者であります、兼子光雄さんにお話の続きを私のブログでご紹介させていただきたいと思います。 それにしても私も驚きました。赤いドロドロした未確認生命体、M618が200年も先の未来に作り出される人工幹細胞だったなんて、どのようにしてこの現代に来たんでしょうね、作者のお話を伺ってみたいと思います。 この疑問は多くの方もお持ちだと思いますが、作者の兼子さんの構想 ではどのような設定になっているのでしょうね。 私(兼子)の小説ではこのあたりのお話しは下巻の中間あたりに展開して行くお話しになりますが。 設定での、200年先の世界では国際連合を実質的に支配しているのはロボット大国として再生した。日本になっているのです、事務総長も長い期間世界の超大国となった日本の代表の人間が支配した形になっているのです。 すでに環境問題、人口問題、食料問題は末期的状態になってしまっています。 そういう状況下で、国連の医療開発センターに勤めていた、ある博士がどんな病気も直してしまう、幹細胞を作りだします。 しかし、人口問題を抱える国連としてはこの研究が人工問題解決に逆行する医療開発と断定して、裏組織を使って、この博士とその研究を抹殺にかかったのですね。 その後、この博士はこの時代の地球を滅ぼす行動に出ます。しかし博士は抹殺されてしまいます、この博士のパートナーがボタンを押してしまい、博士の考えを実行してしまうのですね。そしてこのパートナーはある装置でこの地球をおさらばします。 この時代は量子コンピューターの全盛の時代でして、この量子コンピューターは現在のスーパーコンピューターが10万年かかる計算をわずか数分で計算してしまう夢のような理論のコンピューターのようです。 この時代はすべての物質の分子をデーターとしてハードディスクに取り込む事ができます。地球そのものまで分子データーとして一枚のディスクに保持できる時代なのです。 この分子データーを受信機と送信機さえあれば物質のテレポートも可能です。 この時代は、物の輸送はほとんどこのテレポートで輸送している時代になっています。 現在すでに東京大学工学部六号館で行われているそうですが、数年前、当時助教授でありました。古澤 明氏が率いるチームが情報の量子テレポーテーションに成功しています。 現在のコンピューターは電気を回路に流しますが、量子コンピューターは特殊な光を使用するそうですね。とにかくこのチームが情報のテレポーテーションに世界で初めて成功したそうです。 残念です、今日も時間切れになりました。ただこのパートナーがキーマンです。 恵美子です。凄い時代ですね。このお話しがM618が現代に現れたヒントのようですが、難しくて頭がこんがらかりますよね。私は着いていけそうにないわ。 皆様はいかがでしたか。 毘怒羅の矢(上巻)兼子光雄| 日本文学館|2007年 11月発売単行本| ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1,200円 (税込:1,260円) Amazon 楽天ブックス 7&Y e-hon 紀伊国屋書店 クロネコブックサ-ビス
2007年12月25日
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メリークリスマス、今日はクリスマスでしたねうきうきします、古木恵美子です。 いつもありがとうございます。 さて、前回のブログでは赤いドロドロしました、未確認生命体に名前が付きましたね、その名前はM618でしたが、そのM618に脅威的な能力を与えています塩基Xと名付けられた、バイオユニットの存在を分析によって発見されましたが、今日はそこのところを作者である兼子光雄さんをお訪ねして、インタビューをいたしております。 ご紹介いたしますね、この真っ赤なドロドロした、未確認生命体M618ですが、突然浜松町に現れますが、どのような設定なのでしょうか?伺ってみましょうか。 こんにちは兼子光雄です、いつも古木恵美子さんには、「毘怒羅の矢」のご紹介をしていただきまして、大変にありがとうございます。 私は(作者)よく首都高の浜崎橋ジャンクションを通るのですが、いつも渋滞です。右に竹芝のサウス、ノウスタワーが見えていて、すぐ目の前に大きなガスビルがそびえているのです、またゆりかもめが走り、そんな景色がいいと思ったのです。 この渋滞の中、もし車の爆破事件がおきたら、世の中にどれだけのインパクトを与えることになるのだろうと、それですね。 M618の、設定は今から200年後のアメリカです、国連の医療開発センターに勤める医学博士によって作り出されます。 人工的に作り出された医療用人工幹細胞が余りに環境に弱いため、塩基Xと呼ばれる、量子コンピューターで制御されたバイオユニットが組み込まれるのです、この細胞が外圧を受けると自動的に青白く発光して保護プログラムが起動します。 その能力はとにかくすべての外圧を瞬時に排除するシステムになっているのです。(恵美子)、なるほど、それで何故200年も未来なのですか?(作者)、それは量子コンピューターなんですね、 このコンピューターはまだ現実的には理論上のものです、 このコンピューターが現実のものになって、超小型化されるまでに200年はかかると思 いますね。(恵美子)、それは気の長い話しですね、しかし、200年先の世界の生命体がどうして現代 に現れるのでしょうか?(作者)、残念ですね、今日は時間切れになってしまいました。また、次回お話しします。 恵美子です、どうでした、また疑問が増えましたね、ありがとうございます。fwari-usagiさんからバトンを受け取りました。mori tamaさんのブログに載ってました。見つかる事を祈ってます。〓『◆捜索願いです◆』〓12歳の男の子が、12月6日(木)から行方不明です…横浜市都筑区東山田 (港北ニュータウン)在住岩田和輝(いわたかずき)君皆様の力を貸して下さい。お願いします… 協力していただける方、是非バトンを受け取ってください。 お願いいたします。 恵美子 毘怒羅の矢(上巻)兼子光雄| 日本文学館|2007年 11月発売単行本| ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1,200円 (税込:1,260円) Amazon 楽天ブックス 7&Y e-hon 紀伊国屋書店 クロネコブックサ-ビス
2007年12月24日
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こんにちは、古木恵美子です。 いつもご訪問ありがとうございます。 小説「毘怒羅の矢」今日は何を紹介いたしましょうかしら、前回は主人公の青年でしたね。しかし、この小説の本当の主役と言いますと、それは真っ赤なドロドロした、未確認生命体でしょうかしら。 この未確認生命体、実は早い段階で厚生労働省や防衛医大、そして私が所属いたします化学警察研究所でも分析は進んでいて、高等生物の細胞であることは突き止めていたようですね。 総理大臣も厚労大臣からその報告は受けています。6月18日の発生を踏まえてM618と閣議でこの未確認生命体に名前が付けられました。 けれども、何故あのようなむき出しの状態で存在するのかとか、創造を絶するスピードで増殖ができるのか、また全体として統一された動きをする姿は何かにコントロールされているとしか理解できないことから、何か存在するのではないかと考えました。 ここで吉岡宗平、科警研の化学研究室の主任で亜兼義直の小中学校の同級生が登場します。 彼や古賀主任の昼夜に問わずデジタルマイクロスコープでの分析でとうとう見つけ出します。 この、M618の細胞のDNAの中に存在します四塩基に組み込まれているように見える黒い粒を発見いたします。しかし科警研の機材ではこれ以上は解析ができませんの、吉岡主任はこの黒い粒を塩基Xと名付けました。 古賀主任はこれを分析していく中で、この塩基XはどうもM618 の細胞を保護するためのバイオユニットであると判断します。それは塩基Xが無数の球の集まりでしかもその無機質感から人工的に作り出された物ではないかと考えます。 古賀と吉岡はこのバイオユニットの能力についていろいろな実験でその能力を分析を行うのですね、そこで二人はあまりのM618の脅威の能力に言葉を失い、そこで見たものは現代の科学では到底不可能であると判断せざるをえない現象でした。 M618の駆除を目的とした災害派遣の要請で出動をしました自衛隊が総力を上げて火器を投入するものの、まるで効き目がありませんでした。M618のバイオユニットの保護プログラムによって防御された青白く光る姿はまさに無敵の侵略者そのものなのでした。 自衛隊もだめなのでしょうか、もう日本はこのM618に飲み込まれるしかないのかしら? 今日はここまでね、次はもっとM618を分析してみたいですね。 今日もこの小説の売り上げに協力しなければ、皆さん読んでくださいね。 毘怒羅の矢(上巻)兼子光雄| 日本文学館| 2007年 11月発売単行本| ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1,200円 (税込:1,260円) Amazon 楽天ブックス 7&Y e-hon 紀伊国屋書店 クロネコブックサ-ビス
2007年12月22日
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こんにちは、古木恵美子です。このブログは私が活躍しています。小説「毘怒羅の矢」(ヒドラのヤ)の紹介をしています。でも、主人公は私ではありませんの。まだ、駆け出しの報道記者であります、亜兼 義直(あかね よしなお)と言う青年です。彼は都内の某大学を卒業して、東京青北新聞社に入社します。当初は公正の部署にいましたが、報道部に空きができ、配置換えで報道記者になりまして3年目です。まだまだ、駆け出しの新米記者です。上司の青木キャップにいつもどやされています。彼は頼りがいがなく、おっちょこちょいで人を疑ることを知らず、正義感が強く、無謀なところがあり、仕事に対して没頭する性格で、いい意味仕事熱心なんですが、反面、若者らしい行動が思い当たらないのかしらと言いたくなる奴です。この新米記者がじょじょに鍛えられ一丁前の記事が書けるようになります。上司の青木キャップに言いつけられて赴いた東京都内の首都高速、浜崎橋ジャンクションのトラック爆発事故を取材に行くのですが、しだいにその周辺から奇怪な出来事がおきはじめます。亜兼は訳も分からず、その出来事に引きずり込まれていきます。しだいに、彼の報道記者としての意識が目覚め始め、あえて前向きにその奇妙な出来事にのめりこんでいきます。その奇怪な出来事とは、最終的には日本全土が未確認生命体(下巻でこの正体が明かされますが、なんと人工的に作り出された・・・・おたのしみにね)に飲み込まれていってしまうのですが、まさに亜兼はその発生しだしたその場に立ち会ってしまうのです。彼は報道記者として自分が何をしたらいいのか悩みます。そして、除々に成長して行き、多くの人を救うために苦しみ、心を砕いて、最後は日本を救うために自分の力の無さに恐怖を感じながら、敵と戦うため自ら身を敵のど真ん中に投じていく決断をします。こんな奴なら主役の座を明け渡してもいいかな、でも最後、彼どうなっちゃうんでしょうね、心配ですね。毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売単行本|ISBN/JAN:9784776515340本体価格:1200円 (税込み:1260円)Amazon 7&Y楽天ブックス e-honクロネコブックス 紀伊国屋書店
2007年12月21日
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こんにちは、古木恵美子です。 小説「毘怒羅の矢」が大変好調だそうですが、 本当にありがとうございます。 心からお礼を言います。 このお話しの始まりは、首都高速道路の浜崎橋ジャンクション上で、10トンの輸送トラックが大爆発をするところから始まるのです、すごく激しい爆発のようです。 警察の方たちがいくら調べても原因は見つかりません、そこに主人公の亜兼 義直(あかね よしなお)と言う、ある新聞社のかけだし報道記者が上司に指示をされてこの事件を追うことになりますのよ、しばらくすると、爆発現場の高速道路の真下で、異変がおき出します。 マンホールの中で何かが増殖して路上にあふれ出てくるのです。 それが、真っ赤でどろどろしたヘドロのような気味の悪いものなのです。主人公の亜兼 義直はこの不気味な現象を追いかけていくのですが、浜崎橋ジャンクションで爆発しましたトラックと、その不気味な物質の発生が繋がっている事に気づきます。 この爆発したトラックの積荷が何であったのか、彼が追いかけていくと、北海道のある山に存在した、遺跡から掘り出された何かなのでしょうと推測します。 そこで私、古木恵美子が始めて登場しますのよ。 化学警察研究所の副所長補佐の古木一鬼は私の叔父に当たりますが、この古木補佐も亜兼君と同じ考えに至って、何と私に北海道に行けと言うのですよ、もー、まったくですわ、その北海道の山奥に、ある宗教団体が調査をしていた遺跡がありました。 どうもそこから掘り出されました、何かを東京に運んだもののようでして、浜崎橋JKでのトラックの爆発の原因ではないかと目をつけます・・・? と、お話しは続いていきます。いったい不気味などろどろした物質って何なんでしょうね? とても気味が悪いは、次はどうなってしまうのかしら。 次回また、続きのお話しをしますね。 毘怒羅の矢(上巻) 兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売 単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1,200円(税込:1,260円) Amazon クロネコブックサービス 楽天ブックス 7&Y e-hon 紀伊国屋書店
2007年12月17日
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こんにちは、古木恵美子です。今日はちょっと嬉しい報告をいたしたいと思います。私のブログの大切なお友達から大変驚きのコメントを頂きました。実は彼女、私が出ていますこの小説の「毘怒羅の矢」を購入しようとしたところ、人気で在庫切れだそうで、今年入荷困難とのお話しだったそうでした。それで、話題騒然になっているらしいのですが、私、とても信じられません?もう、とても嬉しいのですが、私も責任上すごく申し訳ないと思っております。著者さんには申し訳ありませんが、この小説、私はすごく面白かったと思いましたが、なにせ、無名の作家の作品のため、もともと、そんなにも多くの方に人気が出るなんてまるで思ってもいませんでしたので、とても驚いております。これも、皆さまのおかげだと感謝しております。ありがとうございます。心からお礼を申します。「毘怒羅の矢」とはギリシャ神話に出てくるお話の一つ「うみへび座」の中にあるお話しのようです。ヘラクレスが上半身が人で下半身が馬の大変乱暴者のケンタウルス一族を退治するために使ったとされる毒矢の名前でヒドラの毒矢と言われています。ヒドラはレルネに棲む、頭が九つある、体に猛毒を持った化け蛇の名前で、ヘラクレスに退治されました。以来、ヘラクレスはこの猛毒を武器にしたようです。この小説の「毘怒羅の矢」の名前の由来は小説の下巻の中に出てくるのですがお話で、東京全土が未確認生物に壊滅状態になってしまいます、その脅威が日本全土にも及ぼうと拡散が始まってしまった状況の時、主人公が北海道で遺跡と思われていた建造物から持ち帰った白い箱から与えられた不思議な能力に目覚め圧倒的な力をこの敵に見せ付ける場面があります。その威力を見て私、古木恵美子がその力を称して「まるでヒドラの矢のようだは」と言うせりふがありますが、著者が考えたあげくそのまま題名にしたようですね。主人公の彼は決してヒーローと呼べる性格でもなく、つねに恐怖を背負ったどこにでもいるような青年ですね。今日はここまでにしておきますね。また私のお話を聞いてください。「毘怒羅の矢」在庫切れとかで、本当にご迷惑をおかけしております。恵美子からもお詫びをもうします。毘怒羅の矢(上巻)←ここポチしてください兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売単行本|ISBN/JAN:9784776515340本体価格:1,200円 (税込み 1,260円)
2007年12月16日
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こんにちは、古木恵美子です。今日はそうですね、お約束どおり私のイメージを紹介しますね。小説の中での私のキャラクターですよ、でも著者さんは実際の私のイメージをできるだけ忠実に小説の中で表現したいとのことでしたので、実物とあまり大差は無いと思いますよ、でもちょっと過剰に表現しているところが多いかな?容姿について、小説の中で私を紹介しているところがありますが、それには先ず、顔は瓜実顔で髪は栗毛色、ストレートで肩より長く、眉は細めで綺麗な弧を描いています、目は二重で切れ長の澄んだ瞳をしているそうです。鼻筋が通っていて、唇はともかくモナリザのようなのですって。ずいぶん持ち上げていますよね、実物ですか、ハハハハ似てないこともないと思いますよ、ハハハハ身長は168センチ、細身だけれどスポーツは万能だそうです、家族もスポーツ一家で、おじいちゃんは昔ボクシングのフェザー級で地域ランキング10位以内に入る腕前であったことになっています。その影響から彼女も子供のころおじいちゃんに仕込まれたようですね。彼女の普段の格好はですね、デニムのズボンに白の開襟シャツといった格好で、普段は作業着の姿が活動的で好んでいるみたいですね。髪を後ろで束ねて、シャツの袖を折り上げて、しかも赤いジープラングラーと言う車のホロを外して、サングラスを掛けて、風に髪をなびかせながら颯爽と車を乗り回しているんですね、格好いいわね、私もしてみたい私は車について弱いですので、ラングラーってどのような車なのかしら、知りませんでした。インターネットで調べましたら、ほんと、所謂ジープなのですね。彼女、オフロードでもやるのかしらと思いました。小説の中では彼女、かなり活発で、すぐに場を仕切っちゃったりして、彼女の言動が、より小説の面白さをアップしていると思います。彼女からあなたも注意されたらきっと従っちゃいますわよ。今日はここまでにいたします。次回も私の事やお話しの内容、それに主人公についても紹介したいと思います。また、この小説の売り上げに協力しなくちゃ、皆さん読んでくださいね。 毘怒羅の矢(上巻)兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売単行本|ISBN/JAN:9784776515340 本体価格:1,200円(税込:1,260円) Amazon 楽天ブックス クロネコブックサービス 7&Y e-hon 紀伊国屋書店
2007年12月13日
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こんにちは、古木恵美子です。 私の友人が小説を書きました。 それだけなら、それがどうしたのと取り留めの無い話しで終りますけれどそれが何とこの小説に私が実名で出てきちゃうんです。驚いちゃいました。 以前冗談交じりに、小説に登場させたいとお話を伺った時に、私も冗談で「格好よく書いてくださいね」と答えましたが、本当だったんですね。 小説の名前は「毘怒羅の矢」これヒドラノヤと読むそうです、ヒドラってギリシャ神話に出てくるお話の一つのようです。 頂いた小説を読んで見ましたが、とても面白かったです。 私はこの小説の上巻の後半から活躍しています。敵の未確認生物を分析していき、その能力を暴いていくのですが、興奮しちゃいました。 お話しの私の役柄ですが、これが意外でして「それ、本当なんですか」と聞きかいしちゃいましたもの。 だって、何と私が警察庁の科学警察研究所で法化学第二部物理研究室と言う部署で証拠の分析を担当している検査官みたいな役なんですよね、しかも頭が切れるの、すごいでしょう。 彼女けっこう活発な女性でスポーツが万能だし、スノーボードでは国体に出ちゃうほどなのです、運動神経がかなり高いのよね。 実際の私はそれ程でもありませんけれど、でも活発な所は似ているよ。 そしてお話しですね。 これがかなりの冒険ものです、未確認生物との戦いはドキドキしちゃいます。 私の登場するシーンなんかは驚いちゃいました。 だって、衝撃的なんですもの、1000メートル級の山々が連なる上昇気流が吹き荒る山岳にヘリコプターからダイブしてスカイダイビングで大空の中に突っ込んでいくんですもの、ちょっとやり過ぎよね、 ふーう、ため息が出ちゃうは、今日は此処までにしておきます。 次は私の容姿や活躍も、また小説の内容を紹介します。 楽しみにしてくださいね。 私も小説の売れ行きに協力しちゃおうかな、皆さん是非読んでみてください。 毘怒羅の矢(上巻)兼子光雄|日本文学館|2007年 11月発売単行本|ISBN/JAN:9784776515340本体価格:1,200円(税込:1,260円)
2007年12月10日
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